君に会いたい。
月を見上げて呟いた。
「君のいないベッドは広過ぎる・・・」
覚えてるかい。
あの夏の日。
焼け付くような砂の熱さ。
「キューって言ってよ」
照り付ける太陽に負けたくなくて、撮影の真似事をねだったっけ。
俺は何にでもなれる。
そう思っていた。
君がいないと何者にもなれないのに。
「それも食べたい」
そうさ、人に甘えることさえどうやっていたのか忘れた。
一人で立たないといけない。
甘えた俺はもう駄目なんだ。
「give me your love」
でも、やっと取り戻した。
君と一緒に築いた世界で、俺は俺に戻った。
今夜、俺は本当の俺に戻る。
夜の隙間に、二人で墜ちるんだ。
火照る体を冷ますことのないように、二つの心を一つに重ねて、
「TONIGHT」
どこまでもいこう。




