消えゆく世界 ~13~ | infection  ~YooSu~

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「電気消すよ」

 

 

「うん」

 

 

ユチョンがベッドサイドの間接照明のスイッチを切ると、部屋は暗闇に包まれた。

ベッドを軋ませて、隣に横になるユチョンの気配に体を固くする。

自分で誘っておいて、緊張するなんて矛盾している。

ユチョンは信頼出来る。

僕が嫌がることは絶対にしない。

今まで一度も嫌なことをされたこともない。

でも、僕は本当に嫌なんだろうか。

ユチョンの腕が僕の腕に触れる。

この温かさは心地いい。

そもそも僕はユチョンの嫌いなところがない。

いつも我儘を言うのは僕で、それを笑って許すのがユチョンだ。

同じ年なのに、まるで兄貴のように僕を甘やかす。

僕はそれにずっと甘えてきた。

それは、ユチョンが自分を好きだと誤解してもいいような甘え方だ。

いや、誤解じゃない。

僕はユチョンが好きだ。

いつからとか分からないくらい、ずっと好きだ。

告白されて戸惑ったけど、嫌悪感など微塵も感じなかったのは、僕もユチョンを好きだからなんだ。

神の啓示を受けたように、暗闇の中でもはっきりと真理が見えた。

僕は触れ合う腕の先を動かし、そっとユチョンの手を握った。

 

 

 

続く・・・