「そろそろベッドへ行こうか」
リビングのソファーで、うとうとしていた僕の肩を叩いて、ユチョンが立ち上がった。
僕の願いを聞き入れてくれて、今夜は僕のベッドで一緒に眠ることになった。
「なにがなんでも我慢してみせるから」
僕の申し出に頷くと、ユチョンは冗談めかして言い、ガッツポーズをして見せた。
かなりな無理を強いているのは分かるが、僕は自分の不安を優先した。
ユチョンの言葉に甘えて、
「うん、頼んだよ」
と、こちらも冗談めかして答えた。
いつもと同じように仕事を終えて家に帰り、メンバー皆で食卓を囲む。
他愛ない会話に笑い声。
順番にシャワーを浴びて、銘々が好きなことをして過ごし、眠くなったら部屋に引き上げる。
毎日変わらないルーティーンは、少し退屈だけど、かなり大きい幸せだ。
でも、今日はそのルーティーンに少しの変化がある。
ユチョンと一緒に部屋に引き上げ、一緒のベッドで眠る。
果たして眠れるのか分からないけれど。
部屋の前に来ると、ユチョンが僕を振り返った。
「ジュンス、任せとけ。今夜は俺、毛布に徹するから」
そう言って笑ったユチョンの顔は、少しひきつって見えた。
続く・・・