消えゆく世界 ~12~ | infection  ~YooSu~

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「そろそろベッドへ行こうか」

 

 

リビングのソファーで、うとうとしていた僕の肩を叩いて、ユチョンが立ち上がった。

僕の願いを聞き入れてくれて、今夜は僕のベッドで一緒に眠ることになった。

 

 

「なにがなんでも我慢してみせるから」

 

 

僕の申し出に頷くと、ユチョンは冗談めかして言い、ガッツポーズをして見せた。

かなりな無理を強いているのは分かるが、僕は自分の不安を優先した。

ユチョンの言葉に甘えて、

 

 

「うん、頼んだよ」

 

 

と、こちらも冗談めかして答えた。

いつもと同じように仕事を終えて家に帰り、メンバー皆で食卓を囲む。

他愛ない会話に笑い声。

順番にシャワーを浴びて、銘々が好きなことをして過ごし、眠くなったら部屋に引き上げる。

毎日変わらないルーティーンは、少し退屈だけど、かなり大きい幸せだ。

でも、今日はそのルーティーンに少しの変化がある。

ユチョンと一緒に部屋に引き上げ、一緒のベッドで眠る。

果たして眠れるのか分からないけれど。

部屋の前に来ると、ユチョンが僕を振り返った。

 

 

「ジュンス、任せとけ。今夜は俺、毛布に徹するから」

 

 

そう言って笑ったユチョンの顔は、少しひきつって見えた。

 

 

続く・・・