消えゆく世界 ~9~ | infection  ~YooSu~

infection  ~YooSu~

YooSuが大好き!なじゅんじゅんのブログです。腐の気があるので気をつけて。

「来た来た。ジュンス、ユチョン戻って来てるぞ」

 

 

項垂れたまま楽屋のドアを開けた僕を、ジェジュンの明るい声が迎えた。

パッと顔を上げると、確かにユチョンが居た

僕を見て、苦笑いしている。

 

 

「何だよ、何笑ってるんだよ・・・心配、あっ」

 

 

思いがけずこぼれた涙を、慌てて手の甲で拭う。

恥ずかしくて、泣き止みたいのに、涙は数珠繋ぎになってこぼれ落ちる。

 

 

「あ~あ、ユチョンが泣かせちゃった。責任取れよな。じゃあ、俺達は先に行ってるぞ」

 

 

ジェジュンはそう言い、ユチョンの肩をぽんと叩くと、ユノとチャンミンを促して楽屋を出ていった。

しんと静まり返った楽屋に、僕が洟をすする音だけが響く。

泣くなんて馬鹿みたいだと思いながらも、ユチョンが居た安堵感に涙が止まらない。

 

 

「ジュンス、泣くなよ」

 

 

「うるさい、ばか。誰のせいだと思ってるんだよ」

 

 

「ごめん」

 

 

「謝ってすむか」

 

 

「ごめん」

 

 

「消えるなんて、もう二度と言うな」

 

 

「分かった。だから、泣き止んで」

 

 

「・・・せ」

 

 

「えっ?」

 

 

「胸を貸せ」

 

 

ユチョンの広い胸に体当たりして、声を上げて泣いた。

ユチョンは何度も謝りながら、まるで駄々っ子をあやすように、僕の頭を撫で続けた。

 

 

 

続く・・・