「来た来た。ジュンス、ユチョン戻って来てるぞ」
項垂れたまま楽屋のドアを開けた僕を、ジェジュンの明るい声が迎えた。
パッと顔を上げると、確かにユチョンが居た
僕を見て、苦笑いしている。
「何だよ、何笑ってるんだよ・・・心配、あっ」
思いがけずこぼれた涙を、慌てて手の甲で拭う。
恥ずかしくて、泣き止みたいのに、涙は数珠繋ぎになってこぼれ落ちる。
「あ~あ、ユチョンが泣かせちゃった。責任取れよな。じゃあ、俺達は先に行ってるぞ」
ジェジュンはそう言い、ユチョンの肩をぽんと叩くと、ユノとチャンミンを促して楽屋を出ていった。
しんと静まり返った楽屋に、僕が洟をすする音だけが響く。
泣くなんて馬鹿みたいだと思いながらも、ユチョンが居た安堵感に涙が止まらない。
「ジュンス、泣くなよ」
「うるさい、ばか。誰のせいだと思ってるんだよ」
「ごめん」
「謝ってすむか」
「ごめん」
「消えるなんて、もう二度と言うな」
「分かった。だから、泣き止んで」
「・・・せ」
「えっ?」
「胸を貸せ」
ユチョンの広い胸に体当たりして、声を上げて泣いた。
ユチョンは何度も謝りながら、まるで駄々っ子をあやすように、僕の頭を撫で続けた。
続く・・・