「じゃあ、行こうか」
「うん」
手を繋いだまま、歩きだした。
躊躇いつつも、黙ってついてくる彼の朱に染まった顔は変わらない。
でも、気付かないふりをして歩き続ける。
もしかして彼も僕の事を、僕と同じに想っていてくれるのかも知れない。
繋いだ手を少しだけ強く握る。
彼はぴくっと体を震わせたが、何も言わない。
今度はぎゅっと強く握ってみた。
彼が朱に染まった顔を上げて、僕を見た。
「このまま、いい?」
繋いだ手を少し持ち上げながら問うと、彼は目をしばたたかせて、また顔を伏せた。
やっぱり勘違いかなと思った瞬間、手に強い感触がきた。
彼を見ると、恥ずかしそうに微笑み言った。
「このままで・・・ううん、このままがいい」
天にも昇る気持ちってこういうことなんだ。
胸を満たした幸福感に、今なら誰よりも上手く踊れそうな気がした。
続く・・・・・
もう抵抗しません。
この話は続きまーす(≧▽≦)←ちょっと乗って来た