「ジュンス」
楽屋へ戻る僕を、聞き慣れた声が呼び止めた。
振り返ると人目を忍ぶように、ユチョンが廊下の柱の影から僕を手招きしている。
一緒の楽屋なのに、何でわざわざ廊下で呼び止めるんだろう。
不思議そうに小首を傾げる僕を、いいからとでも言うように、強く手招きする。
仕方なくくるっと踵を返すと、ユチョンが隠れて居る柱に歩み寄った。
「何?」
「あっ、うん、その・・・」
人を呼んでおいて言葉を濁す。
ユチョンは時に優柔不断だ。
何か大切な話をするときに限って、なかなか話を切り出してくれない。
慣れたもので、そういう時僕はただ黙って待つ。
ユチョンは頭の中の言葉を整理するように、天上を見上げ次いで床に視線を落とした。
しばらくそのままでいたが、やっと考えがまとまったのか、納得するように深く頷くと、意を決したように顔を上げて僕を見た。
「ジュンス、クリスマスイヴは一緒に過ごそう」
深刻な顔で僕を見つけるユチョンに、僕は思わずクスッと微笑んだ。
「当たり前じゃないか。ライブがあるんだから。イヴどころか、イヴイヴだって一緒にいるだろ?」
あははと声を上げて笑うと、ユチョンががっくりと肩を落とした。
どうしたんだろう。
あんなにライブを楽しみにしていたのに、あからさまに失望の表情を浮かべるなんて。
「違うよ・・・」
「えっ?」
ユチョンが僕を切なげに見つめた。
その瞳に僕の胸がどくんと鳴る。
何だろう。
こんなユチョンは初めてだ。
「そうじゃなくて、ライブとかじゃなくて、その後に・・・夜に・・・」
「あっ・・・」
少し緊張気味に僕を見つめるユチョンに、やっと何を言わんとしているのか気付いた。
クリスマスイヴ。
聖なる夜。
愛が降り積もる日。
その夜を一緒に過ごすことの意味くらい僕にだって分かる。
「俺・・・ジュンスと過ごしたい」
こくっと唾を飲んで、僕の返事を待っているユチョンが何だかとても愛おしい。
僕はきゅうんと高鳴る胸に手を当てて、下唇をきゅっと噛むとこくんと小さく頷いた。
ユチョンはほうっと息を吐くと、心底嬉しそうに微笑み、僕を優しく抱き締めた。
To be continued.....
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やあやあ、皆様。
お久しぶりーヾ(@^(∞)^@)ノ
表で上げるユス小説のお時間ですよー\(^_^)/
ユチョ亀によるシア桃の突貫工事のように、怒涛の予約更新で上げます。
なので、間違いなどはスルーしてちょ(^人^)
では、皆様。
クリスマスをユスと共にお楽しみ下されーヽ(゜▽、゜)ノ