「うん・・・」
目を開けると厚いカーテンの隙間から、明るい光が射し込んでいた。
昨夜はほとんど一睡も出来なかった。
ジュンスの暖かな温もりに、自分を制御するだけで精一杯だった。
それでも一晩中ジュンスを抱き締めていられた事に、喜びも感じていた。
それなのに、目覚めたジュンスに欲情してしまった。
寝てもないのに、寝て起きた時のように下半身は固くなっていた。
それに気付いて、体を固くするジュンスに、逃げる時間を与えた。
ジュンスが部屋のドアを閉める音に、ほっと胸を撫で下ろした途端、強烈な睡魔が襲ってきた。
普通ならば固くなった下半身の熱を吐き出さなければ眠れたものではない。
でも、一晩中緊張していた体は、緊張が緩んだ途端、泥のような眠りに誘い込まれた。
「馬鹿だな、俺も」
あのままジュンスに想いを打ち明け、最後までは無理だとしても、ジュンスの肌に俺の痕跡を残すことは出来ただろう。
でも、出来なかった。
腕の中に抱きながら、それ以上踏み込めない何かがあった。
それはジュンスのせいではなく、俺の知るジュンスを俺が守りたかったせいかも知れない。
屈託なく笑うジュンスが何よりも好きだ。
組み敷いて想いを遂げたとしても、ジュンスの笑顔が消えたら俺は俺を許せない。
我慢なんて、たいしたことじゃない。
ゆっくりでいい。
いつかジュンスを花開かせるのが俺ならばそれでいい。
苦笑して、髪の毛を掻き揚げた俺の背中に何かが当たった。
横向きに寝たまま、首だけを後ろに捻ると、寝息を立てるジュンスがいた。
どくんと胸が鳴る。
たった今、決心したばかりの心がゆらゆらと揺らぐ。
「ふっ、ううん・・・」
甘ったるい声を響かせて、ジュンスが俺の背中に擦り寄ってきた。
温もりなんて生易しいものではない熱が俺の体を突きぬけ、即座に下半身が呼応する。
何て即物的なんだ。
忌々しいそのものに舌打ちしたい気分になりながら、そっとジュンスから体を離す。
「んっ、やっ」
寝ているはずのジュンスが、俺の背中を追いかけるようにまた擦り寄ってくる。
俺は大きく深呼吸すると、思い切って体を捻ってジュンスの方を向いた。
寝ていたと思ったジュンスは、いたずらがばれた子供のように片目だけ目蓋を上げてふふっと微笑んだ。
「ねぼすけユチョン、起きた?」
あまりにも邪気のない笑顔に、逆に煽られるように、俺は無我夢中でジュンスを抱き締めた。
To be continued.....
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あんれー(^∇^)?
ほのぼのはどこにいった(^∇^)?
開花と言う言葉に、亀が開花しそうになった皆様。
甘い( ̄▽+ ̄*)←開花するのは蕾の方よ