戀 part2 | infection  ~YooSu~

infection  ~YooSu~

YooSuが大好き!なじゅんじゅんのブログです。腐の気があるので気をつけて。

「はあ~」



あれからジュンスが気になって、普通に接するのさえ緊張する。

あんな夢を見たばっかりに、自分でも分かってしまうほどよそよそしく振舞ってしまう。

ジュンスはあいかわらず普通に接してくる。

「ゲームしよう」とか「遊びに行こう」と声を掛けられるたびに、わざとらしく用事がある振りをした。

なるべくジュンスの近くに行かないようにしている。

そんなことしても何の解決にもならないのに。

避けているくせに、視線はいつもジュンスを追っている。

冗談だろ、ユチョン?

俺が好き?

あのお子様を?




そんな不自然な態度が続いたある日、ジュンスがまた「ユチョン、ゲームしよう」と声を掛けてきた。

俺が言葉を濁して、その場から逃げようとするとジュンスが俺の前に立ちはだかった。



「ユチョン・・・僕、何かした?」



ああ、したさ。

無断で人の心に入り込んで全て占拠してしまった。

君に四六時中苦しめられているよ。

俺に「恋」という病をくれて。

恋?

俺・・・・・ジュンスに恋してる!



何も言わず立ち尽くす俺に、淋しそうな顔をするジュンス。



「ユチョン、言ってくれないと分からないよ。僕、悪い事したなら謝るから。だから・・・こんな・・・ユチョンに避けられてるのっていやだよ」



「避けてなんか・・・」



「避けてるよ!」



「ジュンス・・・」



「何で?僕のこと嫌いなの?」



「そんなことない」



「じゃあ、何で?」



まっすぐに俺の目を見て問い詰めるジュンス。


”君が好きだからだ。恋してるんだ、ジュンス。君に。”


伝えられない思いを飲み込むしかない俺。



「もういい!ユチョンは僕と話したくないんだ」



くるりと踵を返すジュンスの腕を掴んで抱き寄せる。

ジュンスの匂いが胸一杯に広がる。



「ユチョン?」



”好きだ、ジュンス!好きなんだ!”

心が叫んでいる。



「ごめん」



「ユチョン?」



「ごめん、ジュンス」



「何があったの?ユチョン」



「何も」



「嘘。ユチョンは何もなくて僕を避けるの?」



「避けてない」



避けてないよ、ジュンス。

ただ側に居ると苦しいんだ。

ジュンスの体をそっと離す。

そして精一杯のおどけた表情を作る。



「ごめんごめん。ジェジュンと賭けてたんだ。ジュンスの誘いを断り続けたら何時ジュンスが怒りだすかってね」



ジュンスが目をしばたたかせる。



「俺は怒らないって賭けたんだけど・・・・怒っちゃったね」



ジュンスがぷーっと頬を膨らませる。



「もうー、心配したんだからね。でも、良かった・・・ただの賭けごとだったんだ。じゃあ、もう賭けは終わりだね」



やっぱり、怒らないんだジュンス。



「うん。もう終わり」



「じゃあ、もう僕のこと避けたりしない?」



「しないよ」



「良かったー。ユチョンに避けられるのって辛かったんだからね」



にっこり微笑むジュンス。

俺は君のその笑顔が好きだ。

もう、その笑顔を失くすようなことはしないよ。

どんなに苦しくても、どんなに切なくても、君の笑顔の側に居られるなら。



「ユチョン、ゲームしよっ♪」



俺の手を引いていく君。

この手が永遠に繋がればいいのに。

そうしたら言葉にできない俺の気持ちが伝わるかも。

いつか。

伝わるならば・・・・・。



「ジュンス、好きだよ」



「うん、僕もユチョン好きー」



今はその言葉だけで十分だ。

そうだろ、ユチョン?

ジュンスを感じられる距離に居られるだけで。

それだけで・・・・・。




なぁ、ユチョン。





終。









戀(こい)・・・旧字体。恋の意。糸(愛しい)糸(愛しい)と言う心と書きます。