引き続き『La Venus』の5つのバージョンについて書いていきます。
③ サントラ版
2017年3月3日『WE ARE X オリジナル・サウンドトラック』が発売されました。
この作品の目玉として『La Venus (Acoustic Version)』が収録されています。
ToshlさんのボーカルとYOSHIKIさんのピアノにストリングスが加わる比較的シンプルなアレンジとなっています。

唯一CDで音源化されているので、私はこのバージョンを最も聴きこんでいます。

アルバムDAHLIAに収録されている『Forever Love (Acoustic Version)』はToshlさんのみ参加ですが、『La Venus (Acoustic Version)』もToshlさんとYOSHIKIさんの2人での演奏となっています。


④ ライブ版
ライブでYOSHIKIさんが『La Venus』をドラム演奏したのは、2017年3月4日のウエンブリー公演のほかには2018年の紅に染まった夜3DAYSしかありません。

このバージョンの特徴は、大サビで『Angel』と同じく教会音楽のようなアレンジが追加されている点です。
この『La Venus』を観ると、Aメロの印象が他のバージョンと異なります。
ドラム演奏の音がメインで、ピアノは薄っすら聞こえる感じになっています。


⑤ <奇跡の夜>版
2017年7月に<X JAPAN WORLD TOUR 2017 We Are X Acoustic Special Miracle~奇跡の夜~6DAYS> と題されたコンサートツアーが開催されました。
同年5月にYOSHIKIさんが人工椎間板置換の手術を受け、ドラム演奏がしばらくは難しいという判断からアコースティック編成で実施されました。

『La Venus』はYOSHIKIさんがピアノ、Toshlさんがボーカル、PATAさんとSUGIZOさんがアコースティックギター、HEATHさんがベース、そこに16人のストリングスが加わるという編成で演奏されました。

私はこのバージョンが最も気にいっています。
まず、間奏パートの出だしでアコースティックギターが鳴らす音色に痺れました。

また、ストリングスはメロディーを担当したYOSHIKI CLASSICAL版と異なり、ハーモニーを奏でました。Aメロをドラマチックにして、ドラム演奏時の印象的なフレーズもカバーしていました。

最後の大サビでは教会風のアレンジがなく、Toshlさんのボーカルに焦点が絞られていました。

<奇跡の夜>における5人での『La Venus アコースティックバージョン』は、YOSHIKIさんの手術からの復活のストーリーがあり、ストリングスアレンジも含めた特別に練られたアレンジとなっていて、新鮮さのある意欲作となっているように感じました。



このように5つのバージョンについて振り返ってみると、まめにWOWOWに加入して、TV番組を録画しておいて良かったと感じます。

次回からは『La Venus』のようなピアノ・ロックな曲をテーマに書いていきます。