
多数のアーティストを排出する、あじさい音楽村の創設者中曽根陽さんの実話。中曽根さん(劇中では大城)と高校生の心のふれあいを描く感動作。
(2011年・アスミックエース)
監督/熊沢誓人
脚本/尾崎雅也、うえのきみこ
録音/矢野正人
キャスト/阿部寛、ミムラ、桜庭ななみ、ほか
監督が学校に講師できてくださってるのです。
演出論の授業でフィルムで鑑賞。
監督は本当に魅力的な人で、
優しくて、真剣で、(関係ないけど)イケメンです。
そんな人がどんな映画を撮るんだろう、と
凄く楽しみにして見た。
ら、やっぱり熊沢監督じゃないと撮れない映画だと思った。
人の凄く繊細な心の動きや、映画としての流れがとてもよかった。
途中から黒澤明監督の『生きる』を思い出していて
自分の体の限界を分りながらも、心で最後まで仕事(自分のやりたいこと)をする
という主人公に何か教えられるものがあった。

監督が意図したのかは知らないし、多分してないと思うんだけど(笑)
生きるのブランコのシーンと、スタジオに一人でいるシーンはとてもよく似ていて
あそこがすごく良かった。

後半はミムラが画面に出たら、条件反射みたいに泣いてた。
鍵を渡す、渡さない、というシーン…
演技も、鍵の音も最高だった。
スローモーションと音楽という演出が結構あったのと
ライブシーンのプレイバックが上手くいっていて、いいなあ、と思った。
画も音も光も、すごく透明感があった。
すぐになくなってしまいそうな、空気を捉えていたと思う。
録音技師の矢野正人さんは今第一線で活躍している技師さんで
LoveLetter、タッチ、腑抜けども、女の子ものがたり、告白、デンデラ
と話題作を立て続けにやっている方。
携わった作品を見ていて
やっぱり“透明感“というキーワードが出てきた。
台詞が綺麗な印象の映画が多い。
録音って、作品のイメージも関わるんだな…当たり前なんだけど。
黒澤明監督、市川崑監督、今村昌平監督の作品にも助手として参加していたんだそう!凄いな。
最後のライブシーンの音は、とっても身にしみて、よかった。
阿部寛さんはたちつてとが気になるけど
それもめちゃくちゃかっこいいんだけど
その魅力を消さずにどう整音したのかが気になるところ。
まだ劇場でやってるところあるかなぁ?
機会があったらぜひ見てほしい映画。
邦画の力を感じさせられた。