スクラップヘブン

監督/李相日
脚本/李相日
出演/加瀬亮、オダギリジョー、栗山千明、柄本明
この映画の一番素晴らしいところは、これがオリジナル脚本ってところだと思う。
「世界には想像力を」っていいフレーズだ。これをかけるって凄いな。
“バスジャックに巻き込まれた数人の男女”っていう設定は
ありきたりといえば、そうなんだけど、
それぞれのキャラクターの設定が上手かったので、面白く見られた。
特にテツ(オダギリジョー)。
シンゴ(加瀬亮)が主人公だろうけど、テツの方が魅力的に見えた。
同じ病室の男性のとテツの一連のシーン、2人の心の通じ合いをもっとじっくり見たかった。
そうするとあの『復讐するは我にあり』シーンに繋がったと思う。
前半は爽快で何より面白いけど、後半から現実に直面してく
別に警察とテツ・シンゴの想像力にはどっちが正解とかなくて、
どっちも大切な想像力なんだけど、どちらにしても
だれかの正義は、だれかにとっての悪になりうるっていうことだよね。
これは李監督が『悪人』でも描いていることだから、
ある意味李監督の考えていることなのかも知れん。
あと、栗山千明の役はもっと謎につつまれていた方がよかったと思う。
もしくはもっと分りやすいか。
ちょっと曖昧な立ち位置で、テツとシンゴに無理やり「何かを与えた」感じ。
何かっていうのは、物質的なものじゃなくて脚本上の“影響”のことで。
挑発的で斬新なカメラはとっても面白かった。
特に気になったのはテツが歩道橋?を走るシーンでレールがひかれてたこと。
あそこは、移動が凄く効いててかっこよかった。
録音で残念だったのは、柄本さんの台詞の明瞭度が低すぎること。
今なんて言った?が多かったな。
魅力的でアジのある俳優さんだし、重要な役柄だから
いくら怒鳴り台詞とはいえ、もっと聞きたかった。
特に聞き取れなかった、トイレでテツに暴行するシーンはお客さんが警察がテツに何を言うか楽しみにしてるとこだと思った。
うん、残念。
あ、でも俳優さんのアップでのノンモンや、音楽のスムーズな入りは李監督の演出でよかった。
あと、ラスト海岸のトラックの音、よかった。
編集について、私もっと勉強しなくちゃ。
なかなか編集まで、映画で気を止めることができないんだよなー。