夫との未来はずっと続くと思っていた。
それには理由がある。
結婚した後かな。前かな。
もう忘れちゃったけど
夫に聞いたことがある。
『もし親が離婚するって言ったらどうする?』
あなたなら何と答えますか?
もういつのことかは覚えていない。
私がそれを聞いたのは、おそらく、私の周りで熟年離婚をする友人の親や親族が多い時期があったので、その頃だろうと思う。
夫が私に言った言葉は、私にとって衝撃だった。
『親子の縁を切る』
夫は私にそう言った。
世間話程度に聞いたつもりが、
私が想定した回答とかけ離れていたので、私は驚いた。少しこわかったので、何故そう考えるのかを聞けなかった。
だから、理由は分からない。
だけど、私は思った。
夫にとって、私と離婚するという選択肢はないのだろうな。と。
だから、互いに心地よいように、相手を尊重できるのだろう。
合理主義者の夫は、ビジネスの場では徹底して合理的。カズレーザーさんをアカデミックにして、インテリジェンス強めにした印象。ファンの方いらっしゃったらごめんなさい。
そして、ここぞという時にしか喋らない。
その発言には重みがあった。
家では、ポケモンとディズニーを愛するゲーマーまたはオタク。《ひゃっほー》と書いてあるミッキーマウスのパーカーを着ていて、それで外に出ようとするから止めた。
家族は同じ価値観を共有する時間が楽しいよな。ディズニーは、夫に結婚式を勧められて、まずは私が好きになった。
その後、私を軽く超えてオタクになった。
ジャニーズもディズニーも温泉も、同じことを好きになる。好きなものと家族で過ごす時間を共有すること自体が楽しいわけで、その時間が幸せなのだ。
不思議だったけれど今は思う。
あれは夫が努力して、私と息子と同じものを好きになってくれてたんだろうな。
こんな楽しい時間を一緒に共有して過ごしていたのだから、家族はもう、共同体で、人生だ。
足りない部分がたくさんある私と息子だけど
『夫から離婚されることはないな』と私が言い切れるのは、そんな生活があったから。
楽しかったなー。