『ギリパラ』

今の今まで、この言葉は私が自分で作った造語だと思っていた。が、違ったらしい。



ギリパラ=ギリギリパラダイム の略で、

『早くやればいいのに、締切ギリギリまでスイッチが入らない人またはその状態』を指します。



Googleで検索したら、少しだけどこの言葉がヒットしたから、一定数にはこの言葉は通じるらしい。



私は、この『ギリギリパラダイム』だ。



自分でも思う。

よせばいいのに、嫌なことはギリギリまでしようとしない。



税理士さんから数日前電話が掛かってきて、夫の相続に必要な書類の進捗を聞かれた。

私が、何もやっていないに、やってるふうに話したら、今日取りにくるといわれた。



どうしよう。今から集められるだけ集めるしかない。年の瀬に私は何をやっているのだろう🧐。



昨日も1人、夫のお参りに来てくださった。

年末はまたまだ続く。

気が重い。



私の顔を見て、精神的な病気と推察してくれ、病院や薬のことなど、たいそう気にかけてくださった。



その方の奥様が10年近く精神疾患を患っていらっしゃるそう。似たような雰囲気があったのだろうか。



奥様とのご経験もあり、とても心配してくださった。その方は、ある会社の社長で業界でとても有名な方。そんな方が時間を割いて来てくださって、私などの心配をしてくださるなんて、なんだか申し訳なかった。



だけどはじめて、精神疾患で服薬を続ける辛さと、周囲の無理解を打ち明けることができたんだ。



ほぼはじめて話す人に、なんでこんな話をしてるんだろう。



今までも私が服薬をしていることを話したのは近しいほんの数人。でも、みんな決まって、断薬をすすめてきた。



その方は、『正しい服薬と療養で必ず治りますから』と言ってくれて、さらに涙がでた。

私の主治医もこんな先生ならよかったのに。



次の目的地まで、その方を車でお送りする。



息子は助手席に乗り込む。



息子は、話を聞いていたのか、お父さんの話をたくさんお客様に話した。息子の発語は聞き取りづらいから、母通訳をする。



帰り際、車に置きっぱなしにしていた、チョコレートを息子がみつけた。



不満『これ おとうさん すきなやつでしょ おとうさん おこってるよ 』



そんな事実はない。



息子は、帰るまで、そのチョコレートをずっと離さず持っていた。



ニコニコ『何か食べて帰る?』



にっこり『いらない おうち かえる』



自宅に着く。

すると、息子一目散に夫の仏前にいき、手に持っていたチョコレートを夫の写真の前にどんと置いたのだ。



また、不意打ちだ。





年末の暖かな日。

私はまた夫の仏前で、わんわんと泣き叫んだんだ。



(息子はそれを見て、キッチンカウンターの反対側に隠れて、不思議そう驚きに私を見ていた。)