例えば、クジャクの雄の羽(上尾筒)はどうやってアンな複雑なパターンを形成するに至ったのだろう?
孔雀の雄の羽は異性間淘汰によって発達した例として有名らしい。進化学者は、色んな仮説を立てそのメカニズムを説明するが、その『形質』の始まりに関しては様々な異論もあろうが、ひとつ、結果的に交尾の競争に勝てるようになった形質がやがてその集団内にどんどん広がって淘汰が進んで行くだろうことは、誰にも異論がないところだと思われる。しかし、実際にこのプロセスがどう起こるのかは、進化は既に起きてしまっている以上、検証のしようがなかった訳だ。
其れを実験的に調べたと云う話。例よって(笑)naturenews
(cache
)からのネタ。(←全然、進化していません・笑)。
何と酵母を使った実験。単細胞生物の酵母は、通常は分裂に依って増殖する(無性生殖)、つまり、この限りに於いては親と子の遺伝的形質は同一であるが、環境が悪くなると異なった遺伝形質を持った個体間で接合(有性生殖)することで、遺伝子の多様性を獲得出来る。接合は、フェロモンと呼ばれる誘因物質が片方の酵母から出されて、他方を惹き寄せることによって起こる。フェロモンの量が多ければそれだけ多くの個体を惹き寄せることが出来るので、理論上、より多く
のフェロモンを作りだせる遺伝形質があれば、やがてそれは集団内に広がって行くはずである。そこで、フェロモンをより多く作り出せる酵母と通常の酵母を、
但し、両タイプの酵母共、無性生殖を出来なくし、有性生殖に依ってのみ増殖出来るようにした状態で、混ぜてその遺伝形質が集団内でどう広がるかを観察。
最初は、過剰量のフェロモンを放出する側の酵母(こちらは多くフェロモン作る個体と通常量の個体数が同数のはず・原著を読んでないので想像だけど)と少量のフェロモンを受け取る側の酵母を混ぜると、つまり、接合の際に、相手方を巡って過当競争な状態におくと、フェロモンをより多く作り出せる形質の個体が、
あっと云う間に集団内に広まった。逆に、フェロモンを受ける側の個体数が過剰だと、接合に際して、フェロモン放出量の多少に関わらず接合可能なので、競争が起き難いので、フェロモンをより多く作り出せる形質が集団内に広まるスピードはそれ程早くなかった。
ん~ん、当たり前なんじゃないでしょうか?
酵母に依って、性淘汰(または性選択)が起こせたと云うことで、理論モデルの検証に使えるようになったことが、ミソらしいが、ふ~む。
実際のクジャクの羽が形成されるには、一個の遺伝子じゃなく複数の遺伝子が絡んでいる訳だし、もっと云えば、例えば、踊りの善し悪しに依って雌を惹き付ける類の鳥なんかだと、そもそも、遺伝子のレベルで踊りをどうやって解明出来るのか、と云う大きな問題が性淘汰以前に立ちはだかっているし、この酵母の話は、ものごとを単純化し過ぎているんじゃないかねぇ、と思った次第。
矢張り、進化は、どうも苦手だな。
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