以前のエントリー
で、Harvard大学のグループに依るadeno-iPS cellの話題で『いやぁ、このままでは、アメリカに負けてしまいますよぉ。頑張れ日本。』と締めくくりましたが、いやぁ、日本、実は、全然、負けていませんでした。いやぁ、失礼致しました。
Harvard大学の論文は、30 June 2008に審査受付、17 September 2008に審査に通り論文受理、25
September 2008にExpress版で電子出版されたのですが、何とその日に日本の京大・山中グループに依る論文が受理されていました(6
August 2008審査受付、25 September 2008論文受理)。それが本日(9 October 2008)Express版で電子出版
。
Harvardのグループより更に進んで、ウィルスを全く使わない方法を報告。論文を見ると、日本のグループもアデノウィルス由来のベクターを試しているのですが上手く行かず、更に進んでウィルス・フリーの方法を開発したようです。
複数の遺伝子を同じベクター上で同時に発現させる事で、必要な遺伝子の発現量を揃えて同時に高めることが出来たことが成功のポイントでした。しかし、未だ、課題は残り、一つは従来の方法より効率が低いこと。更に、通常の方法で調べた限りでは、ベクター由来のDNA断片がゲノムに取り込まれていないことは
確認されていますが、検出限界以下の小さなDNA断片が、ゲノムに入り込んでいないとは100%確実には云えないので、可能ならDNA導入に依らない方法が開発されるのが好ましいんじゃないでしょうかねぇ。
もし、将来、治療に繋がることになれば、iPS cellの開発は、それこそノーベル賞の受賞対象になるでしょうね。
柳田 先生が紹介しています
が、ノーベル賞と云えば、その光と陰の、陰の部分の話がココ
に(cache
)。
ぅう、明日は、我が身か。
今日の
世の中:
事故米「のり利用」、想定の1割 農水省が過剰供給か;NYダウ急落、終値678ドル安の8579ドル;ウイルス使わず安全「iPS細胞」…山中教授ら成
功;ヒトと同様の「てんかん」ラット作製、根治に光;ロス移送の三浦元社長、サイパン国際空港を出発;ノーベル賞の賞金、将来は減額?金融危機でとばっち
り;ノーベル文学賞は仏作家のル・クレジオ氏、「調書」など;浅井社長宅などを捜索=事故米、農薬基準値の2倍-愛知、三重県警。
今日の瞬間最低体脂肪率: 24%
今日の万歩計: 8,064