RFP | Flog

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Frogの研究者の息抜きblog

--- since 01-06-07 ---

今日は、冷え込んでいます。今(夜10時過ぎ)、氷点下、0.1℃。

今迄、ロシア人としか紹介してませんでしたが、本名、Andrey Zaraisky のセミナーがありました。HHMIに INTERNATIONAL RESEARCH SCHOLARと云うのがあるんですね。知りませんでした。

talkは3つのパートに。

ひとつは、彼が長年研究しているAnfと云う転写制御因子(この場合はリプレッサー、転写抑制因子)について。進化上、終脳(大雑把に云えば、ヒトで云えば狭義の大脳)は、脊椎動物になって、つまり、進化的にかなり新しい動物になって初めて出来上がった訳だが、このAnf遺伝子も脊椎動物より下等なものでは見付かって居らず、Anf遺伝子の出現が終脳の出現に密接に関わっている模様。細かいことは、専門的過ぎるので省くが(ぁあ、何と便利な云い訳。本当は、もう、覚えていない?なんてことはない!、と思う‥‥)、カエルならではの手法を駆使して、例えば、AnfがOtx2の発現を、発生の初期に将来終脳が出来る領域で押さえ込むことが大事であり、其の結果、終脳特異的なBF1遺伝子などの発現が起きる、などと云うことを示した、とても、きれいな仕事。

さらに、二つ目として、そのAnfがinteractionする他のタンパク質群や、Anfの下流で働く、つまり、Anfが結合して転写が制御される遺伝子群について、数例紹介し、最後のパートは、Katushka と名付けられた新しいRFP(赤い色を発する蛍光タンパク質)について。

これの裏話が面白い。これは、昨日の晩餐会上で聞いたのだが、或る研究員が、モスクワのペットショップでたまたま光っている赤いイソギンチャクを見掛けたので、それを買って帰って、そこから採った蛍光タンパクを元に改良を重ねたのが、Katushkaだそうで。

写真は、左がKatushka、右がDs-Red(所謂、RFP、因に、コレも彼等に依って採られました)をレポーターに使ったtransgenic frog。

今迄のRFPに比べ、より赤外に近い波長の蛍光を発するので、組織の深部まで観察出来ます。筋肉が透けて染まって見えます。すげぇ。興味があるひとは、原著 参照。私、この論文、見逃してましたぁ。いかんなぁ。

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今日の瞬間最低体脂肪率: 25%