手作業で評価した最後の年です。
オドワローズ(オーロラエンブレムの23) 牝芝1400m 9着 442kg
募集時評価 E
【馬 体】
【価 格】2500万円(一口5万円)
【血 統】父レイデオロ×母父ディープインパクト
【厩 舎】渡辺薫彦厩舎 129位 10年目
【馬 格】5月1日生 400kg 予想馬体重450kg 管囲19.8cm(+0.24)
【母能力】未勝利 賞金690万円 芝マイル
【繁殖力】牝系活力70pt 出産時9歳 第4仔 00未
【人 気】第78位 実績予測0万円 抽優100% 一般100%
~総 評~
母は未勝利ながら、母母ブラックエンブレムの血統が評価されてノーザンファームに残れました。
母母は、これまでウィクトーリア、マルーンエンブレムの項で触れたとおり、非常に優秀な繁殖成績であり、牝系活力は間違いありません。母の競争成績では頼りないので、牝系活力に全力サポートを期待したいところです。
初仔はシルクで募集されましたが未勝利。その後はセールに回されてハービンジャー牝馬で4400万円、モーリス牡馬で6380万円とそれなりのお値段で取引されていますが、現状いずれも0勝と結果は出ていません。
馬格は標準より少し小さいぐらいで、管囲も特段問題ありません。
レイデオロ牝馬ということで全く人気がありません。
まあ、この母の競争成績、繁殖成績なら、レイデオロ牝馬でなくとも、、、と思ってしまいます。
同じく人気のないレイデオロ牝馬なら、ローザフェリーチェの方が期待できると思います。
ツアーレポート
【馬体重】 カタログ時400kg ⇒ ツアー時407kg 増減+7kg
【デビュー時予測】 430kg台
【デビュー時期】 秋頃
【適性】 芝マイル~中距離
【総評】
性格的にピリッとしたところがあり、ツアーが心配だったが、初日から思ったよりも落ち着いており、こんな一面があったんだと驚いている。
血統的には間違いない馬で、牝系の軽い走りがよく受け継がれていると思う。
生まれは遅いが成長は標準よりやや早めなので秋頃デビューになると思う。
筋肉はもう少しほしいところで、成長力に期待したい。
ミスティックレナン(ルーレナンの23) 牡芝2000m 1着 526kg
募集時評価 E
【馬 体】
【価 格】3500万円(一口7万円)
【血 統】父Cracksman×母父Lope de Vega
【厩 舎】上村洋行厩舎 7位 7年目
【馬 格】3月18日生 496kg 予想馬体重540kg 管囲21.4cm(-0.21)
【母能力】仏未勝利
【繁殖力】牝系活力0pt 出産時11歳 第不明仔 不明
【人 気】第5位 実績予測650万円 抽優25% 一般0%
~総 評~
今年のダークホース。
募集開始前の一口馬主DBの順位は、中位人気ぐらいでしたが、検討リストでは一時期2位に躍り出るなど大躍進しました。
おそらく、人気の理由は馬格、価格、父Cracksmanでしょう。
父Cracksmanは、初年度産駒から2023年欧州年度代表馬エースインパクトを出し、注目を浴びているFrankelの後継種牡馬です。
母父はLope de Vegaは、欧州で大成功を収めているジャイアンツコーズウェイ系の種牡馬です。
父も母父も欧州の一流種牡馬で、血統構成自体はかなり豪華なものといえます。
Frankelが日本で結果を出していることや、エースインパクトが欧州の中では高速馬場だった凱旋門賞に適応していた(セブンスルーシーズが4着)というのも推せるポイントではあります。
母は仏未勝利と能力は低く、牝系活力に頼る形となります。
母母は米国芝GⅢ勝馬ですが、米国芝重賞をあまり過信はできず、牝系活力には疑問が残ります。
馬格はとても立派で、予測540kgと巨漢ですが、血統構成は欧州血統で固められており、いくら日本に相性がよさそうな血で構成されているとはいえ、本当にスピードが足りるのかは疑問です。
牡馬で3500万円なので価格は安く、たしかに父の初年度の成績からすれば、欧州で走るなら期待はできそうです。
しかし、走るのは日本なので、データ的には厳しいという結論です。
ツアーレポート
【馬体重】 カタログ時496kg ⇒ ツアー時506kg 増減+10kg
【デビュー時予測】 520kg台
【デビュー時期】 夏頃
【適性】 芝中距離
【総評】
ノーザンがセールで購入した馬。
飼い葉食い旺盛で、春先から100kg以上増えたすごい成長力。
トモの筋肉は現時点で大きいが、これからもっと大きくなると思う。
歩くと柔らかく、軽さがあり、欧州血統の重苦しさは感じない。
すでに欧州で結果を出した種牡馬なので、良い時期に仕入れられたと思う。
足元の問題も全くない。
リスレジャンデール(リリーズキャンドルの23) 牝芝2000m 2着 450kg
募集時評価 C+
【馬 体】
【価 格】6000万円(一口12万円)
【血 統】父エピファネイア×母父Style Vendome
【厩 舎】栗田徹厩舎 66位 14年目
【馬 格】3月18日生 448kg 予想馬体重480kg 管囲19.5cm(-0.62)
【母能力】仏GⅠ勝 芝マイル
【繁殖力】牝系活力80pt 出産時7歳 第4仔 10未
【人 気】第60位 実績予測47万円 抽優100% 一般70%
~総 評~
母は、仏マイルGⅠ勝馬であり、能力的な裏付けは十分。
重賞馬は母を除けば三代母の派生からしか出ておらず、牝系はそこまで強調はできないか。
遠くにリスグラシューがいるんですが、流石に遠すぎます。
あくまで母の競争能力だよりになりそうです。
母父StyleVendomeは仏ギニー勝馬のダンジグ系らしい快速馬ですが、日本の馬場でスピードが足りるのかは疑問で、種牡馬としても成功したとは言い難く、母が代表産駒です。
一応母父父のAnabaaは、母父としてクインズリングを出しているのですが、それだけでは強調出来ません。
初年度はサクソンウォリア―産駒でサンデー募集(5000万円)、第2仔、第3仔はセレクトで8000万円、1億3000万円で購入されています。初年度基準なら、まあ値段相応といったところではないでしょうか。
ここまでの繁殖成績は、1勝、0勝と結果が出ているとは言い難い。
第2仔はそろそろ勝ち上がれそうではありますが。
エピファネイアに父が変わって変わり身を見せられるか。この価格だと求められるのは重賞勝利ですからね。求められるものも当然高くなります。
母の能力的には大物が出てもおかしくないと思うのですが、この繁殖成績、牝馬で6000万円は若干高い感じもします。まあ、今年は全体的に高いのですが…
これまでサンデー、セレクト、セレクトと来てシルクに回ってきたというのも引っかかります。
馬格はちょうどいいサイズで、管囲も減点材料にするほど細くはありません。
データ的には、母の仏マイルGⅠ勝をどこまで重く見るかですが、私は字面的には一押し足りないと思います。
とはいえ、低~中実績でも購入できそうな貴重なエピファネイア産駒で、価格が少し高いだけで、馬自体に問題はありませんし、期待値的に致命的な欠点があるわけでもない(C+)ので、そこに価値を見出すなら出資候補にはできます。
ツアーレポート
【馬体重】 カタログ時448kg ⇒ ツアー時464kg 増減+16kg
【デビュー時予測】 500kg台
【デビュー時期】 早め。夏ぐらい
【適性】 芝マイル~中距離
【総評】
来週移動が決まっている。成長は早い方だと思う。
以前はうるさかったが、最近は落ち着いてきて、ツアーで知らない人がたくさんいる中でも落ち着いていた。
瞬発力があり、放牧地では放つとすぐにトップスピードに乗る。
トモの踏み込みがセールスポイントだが、成長と共にもっと良くなると思う。
トモの良さを活かした瞬発力に期待したい。
インシオン(プラウドスペルの23) 牡ダ1700m 5着 502kg
募集時評価 C
【馬 体】
【価 格】6000万円(一口12万円)
【血 統】父ドレフォン×母父Proud Citizen
【厩 舎】藤原英昭厩舎 15位 25年目
【馬 格】5月9日生 445kg 予想馬体重520kg 管囲21cm(-0.05)
【母能力】米GⅠ2勝
【繁殖力】牝系活力126pt 出産時18歳 第10仔 542014X0未
【人 気】第55位 実績予測54万円 抽優100% 一般35%
~総 評~
純粋な能力だけの評価であれば、今年のダート1番手はこいつだと思います。
母は米国牝馬三冠レース3つのうち、ケンタッキーオークスというBCフィリーズに次ぐ格のGⅠを勝っており、文句なしで一流の競走馬。
母母からは、本馬以外に重賞馬は出ていませんが、リステッド勝馬はおり、仔出しは悪くなさそうです。とはいえ、基本的には母の競争能力に頼る形でしょう。
母父Proud Citizenはゴーンウェスト系のゴリゴリのダート馬。地味な種牡馬で、母が断トツの稼ぎ頭ですね。
母は、ディープに4回つけても、未勝利の1頭を除いてすべてダート馬に出ているので、基本的にどんな種牡馬をつけてもダートに出る主張の強いタイプです。
父ドレフォンなら文句なしでダートでしょう。
馬格は予測520kg、管囲21cmでダート馬として文句なしの馬格。
昨年の母の仔はコンフォメーションに不安がありましたが、本馬は割ときれいなコンフォメーションでその点での不安はなさそうです。
しかし、360°ビュー復活してほしいですね。コンフォメーション見るのが大変です。
これまでディープインパクト、ドゥラメンテという母の方向性とかみ合っているとは言い難い種牡馬をつけられながらも結果を出してきた母ですから、方向性の噛み合う父に代わったのはとても印象は良いです。昨年度、引手の方も、ダートに寄せた配合の方が面白いのではとおっしゃってましたしね。
ダート馬に6000万円はあまりに高いので、その点をどう考えるかだけですね。
ツアーレポート
【馬体重】 カタログ時445kg ⇒ ツアー時450kg 増減+5kg
【デビュー時予測】 500kg台
【デビュー時期】 標準。秋頃
【適性】 ダートマイル~中距離
【総評】
これまでの上の仔と同じくいい体をしている。
群れの中では勝気だが、寂しがりやなところがあり、初日はよく他の馬を呼んで鳴いていた。
遅生まれにしてはこの時点で標準以上のパワーを持っており、それでいて放牧地での動きは軽さもある。
遅生まれでもデビューは遅くはならなそう
カヴァレリッツォ(バラーディストの23) 牡芝1600m 1着 480kg
募集時評価 A+
【馬 体】
【価 格】4500万円(一口9万円)
【血 統】父サートゥルナーリア×母父ハーツクライ
【厩 舎】吉岡辰弥厩舎 9位 6年目
【馬 格】2月28日生 442kg 予想馬体重490kg 管囲20.1cm(-0.21)
【母能力】3勝C 賞金3045万円 ダート中距離
【繁殖力】牝系活力85pt 出産時7歳 第1仔
【人 気】第3位 実績予測900万円 抽優23% 一般0%
~総 評~
えぇ…安くない?
先ほど話に出たアルゼンチン牝系のバラダセールが母母で、母は、その第3仔(父ハーツクライ)。
母母からは、サトノフラッグ、サトノレイナスといった大物も出ており、牝系活力は高いです。
母は、ダート中距離を中心に準OPまで出世しています。2勝クラスは人気薄での勝利で、準OPでは2桁着順続だったので、準OPでバリバリといった感じではありませんが、能力は高いと見て良いでしょう。
第1仔という点は割引が必要ですが、牡馬で馬格があれば問題はなく、本馬は予測490kgと文句なし。管囲はもう少し欲しいですが、まあ許容範囲内でしょう。
厩舎もまだ6年目ながら、ブローザホーンを代表格に多数の重賞馬を出している吉岡厩舎で、これからリーディング争いに間違いなく絡んでくる厩舎で、これ以上はないでしょう。
父サートゥルナーリア×母父ハーツクライというい字面も良いですね。
アルゼンチンから連れてきた繁殖に日本色を加えて、ここで焦点がバッチリ合うというイメージが出来ます。
父サートゥルナーリアもかなり好調ですし、来年からはこの値段では絶対買えません。
これは良い馬ですよ。これで価格が4500万円なんですからそりゃー人気です。
客観的なデータ評価に私の主観も交えた総合評価で言えば、今年度の中でトップクラスです。
欲しいですが、これは実績では届かなそうです。抽優か…厳しい戦いになりそうですね。。。
ツアーレポート
【馬体重】 カタログ時442kg ⇒ ツアー時459kg 増減+17kg
【デビュー時予測】 480kg台
【デビュー時期】 早め
【適性】 芝マイル~中距離
【総評】
凄くケンカ早い性格で、生傷が絶えない。ケンカは強く、色々なグループで放牧に出すが、どんな集団でも群れのリーダーに君臨しており、本人もその自覚がある。
馬房から出す順番の関係で、他の仔が放牧地に出されて、この仔だけ待たされていた時、なんでおれだけ置いてそいつらを出すんだという感じで怒っていた。
放牧地では弾むような走りを見せている。
人に対しても我を出すことがあるが、理解は早いので環境への慣れは早いと思う。
この気性がきちんとレースに向くように仕込んでいきたい。
前向きな気性で体も丈夫なので調教は早いうちからつめそうで、デビューは早いと思う。
※食事で一緒になった関係者のおすすめの1頭。ほか2頭はヴェルザンディ、スウィートリーズン
タッセルノット(ディアンドルの23) 牝芝1800m 2着 462kg
募集時評価 B
【馬 体】
【価 格】5000万円(一口10万円)
【血 統】父キズナ×母父ルーラーシップ
【厩 舎】林徹厩舎 29位 8年目
【馬 格】3月11日生 433kg 予想馬体重460kg 管囲20cm(+0.25)
【母能力】OP 賞金17780万円 芝マイル
【繁殖力】牝系活力90pt 出産時7歳 第1仔
【人 気】第19位 実績予測251万円 抽優65% 一般0%
~総 評~
母はシルク馬ディアンドル。
2戦目で初勝利を果たすと、そこから芝1200mを5連勝。続く北九州記念で2着と、輝かしい将来は約束されたかに見えましたが、そこから長い長いスランプに陥ります。
まさかこの馬が芝中距離で復活するとはだれも思わなかったでしょう。奥村豊調教師の再生工場が見事に機能した馬でした。
母の能力は当然上位で、競争能力の裏付けは十二分です。
母母は、母以外にも複数勝利馬を出しており繁殖能力は高く、牝系活力は比較的高めです。
厩舎は母と同じく奥村豊厩舎を期待していましたが、林厩舎なら文句なしでしょう。
父キズナで重賞2勝の母なら牝馬とはいえ5000万円という価格はやむなし。
母が短距離馬なのか中距離馬なのかは最後までよく分からなかったので、父キズナでどうなるかは不透明ですが、ダートというイメージはあまり湧きません。
カタログ映えのするとても良い馬で、すらっとした体型で芝中距離がイメージしやすいですね。
初仔の牝馬ということで馬格が心配ですが、460kgの20cmなら耐えか。プラス評価はできませんが。
あとは、骨折手術があったという点をどう評価するのかという問題もあります。この辺りはツアーでよく聞いてこようと思います。
歩様も体を使えていていかにも芝馬という感じの良い馬ですね。
私は、宗教上の理由で初仔の牝馬に出資できません。
しかし、ツアーでの話によっては、改宗もやぶさかではありません。
ツアーレポート
【馬体重】 カタログ時433kg ⇒ ツアー時443kg 増減+10kg
【デビュー時予測】 470kg台
【デビュー時期】 標準
【適性】 芝中距離
【総評】
気性は落ち着いていて本当に手がかからない。
身のこなしは柔らかく、全身を使う良い歩様をしている。こういうところはお母さんに似ている。
体に筋肉がついてきてこの動きをキープできるようならかなり楽しみ。
お母さんの適性が最後までよくわからなかったので、適距離はなんとも予測しにくいが、タイプ的には芝中距離で良いタイプではないかと見ている。短距離という感じはしない。
答え合わせまとめ