主流血統は『根幹距離』に強いという嘘 | バッタの一口馬主データ分析室

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 ディープインパクト、キングカメハメハ、サンデーサイレンス産駒のすべての芝の1600m,1800m,2000mの距離別成績は以下のとおり。

 

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 現場からは以上です。

 

 

 

 

【おまけ】

 ディープインパクトの成績1800m>2000mとなっている理由ですが、これは、最後の直線が長いディープインパクト産駒に有利なコースが、

1800m⇒東京1800m、新潟1800m外、京都芝1800m外、阪神芝1800m外

2000m⇒東京2000m、新潟2000m外

と、1800mの方が多いからだと思われます。

 キングカメハメハで1800mと2000mに有意な差がでないのは、キンカメはディープほど直線の瞬発力勝負で戦う種牡馬ではなく、むしろ、スピードの持続力を活かした先行粘りこみを図る産駒が多い傾向にあり、直線の長さが産駒成績に大きな影響を及ぼさないからだと思われます。

 サンデーサイレンスで、1800mと2000mで若干1800mの方がわずかに勝率、複勝率が低くなっているのは、サンデーサイレンスの時代には、阪神芝1800m外というコースが存在していなかったからです(SS死亡が2002年、阪神コース改修が2006年)。

 

 ということで、1600mと2000mが得意だけど、1800mが苦手なわけのわからない種牡馬は存在しません。現在そうなっている種牡馬がいたとしても、それはサンプル数が少ないからであって、長く種牡馬を続けていけば平準化していきます。

 根幹距離、非根幹距離などというオカルティックなファクターで考えるのではなく、直線が長い方が得意か、距離が長い方が得意かというファクターで考えたほうがはるかに有用です。

 ちなみにディープインパクトの芝1800mの成績を直線の長いコース(東京と新潟、京都、阪神外周り)と短いコース(それ以外)で分けると、以下のようになります。