ジャカルタの駐在員家庭には、各世帯ごとに車一台と、
それを運転するドライバーさんがいるのが一般的です。
ドライバーさんと一口に言ってもいろいろです。
うちのドライバーみたいに、車を停めるやいなや、ドア(反対側でも)をさっ
と開けてくれる、
極めてピンタ~ル(優秀)
な人もいれば、(
ここまでやってくれる人はかなり稀らしいの)
朝遅刻したり、就業時間中に私用で出かけちゃったり、
もっと悪質なのになると、ガソリンをこっそり抜いて売っちゃったり、車自体を売ろうとして捕まった…、
なーんてドライバーの話も聞くので、当たりハズレありますよね~
今日はお友達のCさんの新米(baru)ドライバー、人呼んでバルバルドライバーの話…。
夏休み前まで使っていたドライバーさんが、田舎に帰るから、と急に辞めてしまい、
さよならマイコー
ご主人の会社の絡みで、最近、新しいドライバーさんを雇うことになったCさん。
この30そこそこのバルバルくん、超安全運転、ですが、
ちっともジャカルタの道を知らないんですよね~
ほぼ同時に出発して、他の車が5分くらいで着いたところに、30分くらいかかって到着したり…
「時間が読めないから、待ち合わせができない」ってCさん嘆いてました
先日、彼女の車に私も一緒に乗せてもらう機会がありました。
バルバルくん、見るからに優しそう、っていうか、気が弱そう…
行き先は私たちが一度行ったことがある、都心のバティックの工房。バルバルくんは初めてです。
都心でもちょっと外れた、微妙にわかりにくいところにあります。
他のお友達の車に先頭を走ってもらい、バルバルくんにはそのあとを付いていってもらうことに。
お友達の車のドライバーSさんは、ベテランでよく道を知っているので、
「絶対にはぐれないでね
」
しばらくは順調についていっていたけれど、ぎゅーっとカーブしていて、車やオートバイの多い道で
なんとバルバルくん、Sさんの車を追い越してしまったのです

「あ~っ、抜かしちゃったよ~
」
「抜かしちゃだめでしょ~
」
ジャカルタは黒い車が多くて、ナンバープレートを見ないと車が特定できないのです。
しかもジャカルタの道は混んでいて、車を片側にちょっと停めたりすることが難しい…。
もうお友達の車はどこに行ってしまったのかわかりません。
結局そのまままっすぐ走っていると、
「なんかちょっとこないだの道と違わない?
」
「うん、もうちょっとあやしい屋台がたくさん並んでたよね…
」
友達と連絡をとると、Sさんは少し手前で右折したことがわかりました。
「あ~~っ、行きすぎちゃってるよ~
どっかで右に曲がらないと!」
「けど、なかなか右に行く道がないよ~
」
同じころSさんからのSMS(メール)で、バルバルくんも道を間違えたことを知った模様
Cさんは携帯のGoogle地図を必死に検索
「そこで右に曲がってっ
」
「大丈夫かなぁ…。Sさ~ん、どこ~
」
「Sさん、ディマナ~
(Di mana どこ~?)」

もうさっきから余計なおしゃべりをする余裕、ナッシング。
私たちも不安でしたが、そんな私たちのただならぬざわつきっぷりを背中に感じ、
バルバルくんのプレッシャーは最高潮に達していたに違いありません…
結局Uターンしかできなかったようで、今来た道を戻って左折する道を探すことに…。
ところが今度はなかなか左折できる道がなく、随分と戻るはめになってしまいました。
「え~っ、次左折よ~、道分かる~
」 (←インドネシア語)
「Tahu…(知ってます)
」
この時点で、彼が本当にTahu(知っていた)かどうかは怪しいと思うけれど、
ニョニャニョニャが自分のことを不安がっているのがビシビシ伝わってくるなか、
「分からない…」とは言いずらい空気だったことは間違いないでしょう
「えっとえっと~、次は右ね
」
Google地図を見つつ、細かくナビするCさん。
「Tahu…(わかってます)」
…と、弱々しい声で応えるバルバルくん。
結局、お友達の車に遅れること15分くらい?で無事到着。
「maaf…(すみません)」
と、小さな声で謝るバルバルくん。なんだかかわいそうになっちゃった
大騒ぎしてゴメン
「Tidak apa-apa, ya~(ダイジョブ、ダイジョブ)
頑張ってね~(
日本語)」
と、激励してみました
Cさんいわく、会社の偉いさん(インドネシア人)の紹介で、クビにできないらしい…。
しかも、バルバルくんの奥さん、今第一子を妊娠中なんだって…。
「聞くんじゃなかった~
」 と、Cさん。 よけいクビにできないじゃん~
頑張れ、バルバルくん。 坂道発進で毎回下がらないように
そして頑張れ、Cさん。

