書籍企画書 類書の考え方 | 出版プロデューサーですもの

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書籍の企画をする際に考えることのひとつに「類書」というものがあります。

類書というのは、似た内容、タイプの書籍のこと。

そういうと、これは全く新しいタイプの本で、似たような本はありませんとおっしゃる方がいます。

そういいたい気持ち、よくわかります。

でも、類書は無理矢理でも見つけた方がいいというのが私の持論です。

類書をみて出版社やプロデューサーが判断するのは、著者(企画者)が書店のどの棚に置くものとして書こうとしているかだと思うのです。だから「類書がない」というのは、その本が置くべき棚が書店にないということになります。

まあ、それは大袈裟としても、この著者は自己満足のために本を書きたいと思っているのか、自分のことだけではなく、読者や出版社など関わる人の得も考えて、商売として出版を考えている人なのかを判断する材料にはなるのではないでしょうか。

類書はその企画のポテンシャルを具体的に表現するものとしてとても大事なもの。「類書」をもっと大きな意味で捉えてみましょう。

私は類書探しをするときに以下のふたつのポイントも考慮するようにしています。

1.テーマが同じ
結論やアプローチが相反する内容でも、とりあげるテーマが同じであるなら、それは類書と考えてみる。
 
2.ターゲットが同じ
テーマも内容も違うが、ターゲットが同じなら類書と考えてみる。

出来上がった本のイメージだけでなく、買ってくれる人のイメージを喚起させることが大切です。

そして最も重要なことは、ヒットした本やその分野で著名な著者の本を上げること。

あなたの企画のポテンシャルを示すのに最も有効な方法だと思いませんか?

もちろん中身が伴ってこそ有効だということはいうまでもありませんが。