第1問 

(A) 以下の英文を読み、その内容を70〜80字の日本語で要約せよ。句読点も字数に含める。

 

時間を使う娯楽が増えているため、現代人は時間不足に悩まされている。時間がないと感じる人は不健康な生活を送る傾向があるため、その解消が今後の問題である。

 

①10年ほど前の我々の問題は「心配ごとが多すぎる」ことにあった。しかし、現在は「時間がなさすぎる」ことを問題と捉えはじめている。

②心理学者によると、「経験」は幸福と関連性がある。どのような「経験」をするかを決めることが我々の心を悩ませている。

③以前とくらべて我々の自由な時間は増えている。しかし、さまざまな理由により、その実感を持てないでいる皮肉な現状がある。

④まず、人類の寿命は1960年代のそれより13%延びており、それを使う力も198%まで増大している。それなのにやりたいことをその延びに収めきれていない。

⑤そして、スマホ中毒がある。アメリカの成人は一日あたり平均3時間半をネットに費やす。その多くは「ながら」時間で、自分たちは生産的だと思ってはいるが、実際は疲れさせるだけの時間となっている。

⑥それに加えて、いま、我々はより「経験」を消費する経済に生きている。

⑦道理で、心理学者が呼ぶところの「時間飢餓」を被るわけだ。この解決は容易ではない。たとえば、PCに従事する時間の管理ソフトが開発されたとして、それはユーザーが従事することで成立するという逆説があるからだ。

⑧時間に追われる人は鬱にもなりやすい。運動をしたり、健康的な食事をしない傾向にあるからだ。仕事も生産性が低くなりがちだ。だからこそ、心理学者たちは最良の時間の使い方についての興味を示してきたのだ。

 

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(A) 経験を重視する活動の選択肢の重視や、長時間の携帯使用などの習慣から生じる時間の欠乏感により生活に悪影響が出る人が増え、時間の有効活用法に関心が高まっている。