2006年のディズニー映画「ハイスクール・ミュージカル」をベースとした学園ドラマ、もとい、ミュージカルである。
シーズン1は、「ハイスクール・ミュージカル」が撮影されたイースト高校に新任の演劇教師が赴任し、生徒とミュージカル「ハイスクール・ミュージカル」を上演する。
シーズン2は、同じメンバーで高校ミュージカルの賞であるメンケン賞にエントリーし、「美女と野獣」でノース高校と対決をする。
みどころは、オリジナルのミュージカルの楽曲が、現在の生徒の状況ににかぶせて使われているところである。イメージが重なることで奥行きのある演出となり、ファンの心をくすぐる。
また、生徒が芸達者で、オリジナルの楽曲を披露して視聴者を楽しませるミレニアルな「ハイスクール・ミュージカル」に仕上げられている。
生徒たちは「俺らオリジナルが封切られた2006年は生まれてないもんね」「当時の衣装を探すのもたいへん!」という。そうか、部員のひとりカルロスは15歳のバースデイをみんなに祝ってもらっていた。2020年に高校生である、ってそういうことなんだ。
したがって、生徒が話す英語もコンテンポラリで興味深い。以下、メモした表現を抜粋する。
1
I'm deceased. やったあ
←希望の役につけたときに使っていた。
dabble かじった程度
we will sidebar. 相談しましょ。
2
keep time 時間を守る
3
rain down the hellfires. 雨あられと振りかける
overcorrect. やりすぎ
←注意されて急によい子になる
half-caf ハーフデカフェ
←最近の流行か
teaching credential 教員資格
i may have fudged a thing or two on my resume.盛った
4
count backward from ten. 落ち着いて
I can relate. 共感できる、分かる
look fly かっこいい
is underrelated 過小評価されている
I contain multitude. <ホイットマン
We have bad reception at the barn. 電波が届かない
5
Who narced Ms. Jenn ?
誰が密告したのか
7
I'm loyally rooting for you.
応援してるよ
I'm all about it.
わたしは全力で応援する。
8
tread the board 舞台に立つ
preach/IKR だよね/それな
Go figure. 意味不明
9
damsel in distress 囚われの姫
get on off the wrong foot 第一印象が悪い
take the hint 空気を読む
I've got the tea. ゴシップがある
below the belt 弱点や傷つきやすいところを不当に扱う、ルール違反、反則
I'm rusty. 錆びている/腕が落ちている
←友達が少なくてコミュ障という文脈
have the bandwidth to do をする余裕がある
10
gracious face 親切そうな顔/負けたときの笑顔
そのほか、シャーペイ(オリジナルのライバル役)を男子が演じるなど、配役が今時でディズニーらしかった。
いままでディズニー作品の優等生ぶり、まとまりのよさを居心地悪く感じていたが、よく考えると優等生的ということは品のよさととることもできる。また、ディズニーは万人に理解されるために分かりやすく作られている。
ということは、つまらないと考えるよりは、これくらい分かりやすく作ると人に理解される、という知識として参考にすることもできそうだ。
というわけで、興味が出てきたので、ディズニープラスのサブスクを延長して、もう少し別のディズニーも見ていくことにした。