御口 | 緋ノ響馨

緋ノ響馨

実話綴の緋と演技性の獣,響.

不意に笑い畏怖を覚え

視線を盗む。

奥地に置く血の様な美的な肉に

余念が無い。

天幕に羽が生え

私は落下直前の君を抱き締める。

その声が私は好きだ好きだから恐い好きだから憎い。

伊達眼鏡の内側の獣的睥睨を捉えてからというものの

眠りに落ちる寸前の自由を奪う指が扉を閉める。

剥がれた舌のNarkissosは今も黒を纏い

夜毎に律動する君を私は

目的を持って追っている。

特徴的なVelvet君は帝王の如く微動だにせず。

それ故貪るのは赤い私。

届く事は無いと知りながら。

 

2016.1