美しき『食』の意義 ひろ作 | Food to happiness ~スペインバルを目指す男の食楽記~

Food to happiness ~スペインバルを目指す男の食楽記~

スペインバルの開業を目指し、お店での食べる意味を楽しみながら綴ります。フードアナリスト最高資格1級習得“NORY”がお届けします。

2500円のランチ。

この値段を聞いてどう思うだろうか?

いいレストランなら、この値段は当たり前。企業チェーンなどのレストランでも、こんな値段で食べられるかもしれない。

しかし、本物の“心”がこもったランチを出せるお店というのはどれぐらいあるのだろうか。

新橋にあります『ひろ作』さん。

新橋駅から徒歩5分ほど。本当に細い路地を入った角にひっそり佇むお店は席9席。席が埋まってしまえば、その日はもう終了。

ご夫婦お2人だけでやってらっしゃいます。

入った瞬間から、割烹小料理屋さんの独特の雰囲気と風格、しかし迎えてくれるのは、女将さんの優しい物腰と笑顔に、それも和らぎます。

カウンター席からは、忙しく料理をなされるご主人の姿が見れるのですが…寡黙で淡々と、しかし丁寧に気持ちを込められていらっしゃるのが伝わってきます。

そして料理は本当に丁寧で味も素晴らしいです。一生懸命に作られてるご主人の前で写真を撮ることなど出来ませんでしたので、今回は割愛させていただきます。

白菜で穴子を巻き、葛と出汁で煮込まれた先付。

白身のお刺身を細く切り、肝で和え、ぽん酢で頂くお造り。

海老・たけのこ・海老の足を揚げた天ぷら。塩はゆずの香り。

小さな椀に入ったご飯には、もち米・蟹・蟹味噌。

そして最後は、ねぎ・辛味大根・わさびの付いたお蕎麦。
そば湯にも葛が入っていました。

美しい料理。

派手さは、どんな人でも、いくらでも出せる。
しかし、本当に美しい料理というものに出会えた気がしました。

それを感じる・感じないはその人次第でしょう。

美味しい・まずいは添加物に汚染されたしたでは感じられないことも多い。
普段何を食べているか、いくら美味しいと言われる店を食べ歩いたとしても、料理を作る側の様々な想い、そして教養を知らなければわからないことがある。

もちろん自分もまだだな青二才。

技術、信念、そして、情熱。

ご主人、ご夫婦の気持ちが料理にそのまま現れ、伝わってくるようで、本当に感動をしてしまいました。

自分の信じている道を追い求めている人というのは、心を動かします。

それぞれが追い求めるものは、それはそれで間違ってはいない。

だから、お金や、企業や、そんなもの関係なく、食に限らず、人の心を動かすものを信じたいと思います。

そして、そんな方達の事を書いても恥じないように、勉強をしていきたいと思います。

ひろ作割烹・小料理 / 新橋駅内幸町駅汐留駅

昼総合点★★★★★ 5.0