1971年9月1日ドイツはベルリンのメッセゲレンデ(IFAハレ1)で行われた 「 Music Today 」 の TV収録,9月4日オーストリアはウィーンのシュタットハレにて行われた 「 The Sensational British Superstar Festival 」,9月5日ドイツはシュパイアーのラインハルビンセル で行われた 「 British Rock Meeting 」 出演に続き.9月1日英国はポーツマスのギルドホール公演を皮切りに,10月11日サウサンプトンのギルドホール公演までの英国内ツアー,その後,10月22日ニューヨーク州ニューヨーク市のマディソン・スクウェア・ガーデン公演を皮切りに,11月24日ニューヨーク州ニューヨーク市のミュージック・オブ・アカデミー公演まで予定されていた ディープ・パープル(Deep Purple)の北米ツアー.
 この北米ツアーは,イアン・ギラン(Ian Gillan)の肝炎の関係もあり,10月24日イアン・ギランを除いた 4名での公演を行ったものの,以降の公演はキャンセルとなりました.

 1972年を迎え,1月13日フロリダ州はハリウッドのスポータトリウム公演を皮切りに,1月31日アイダホ州ボイシのボイシ・ステート・カレッジ・ジム公演まで,上述の振替公演的な意味も込められて行われた北米ツアー,その後,2月5日ドイツはラーベンスブルクのオバーシュウェーベンハレ公演を皮切りに,3月12日英国はクロイドンのフェアフィールド・ホール公演まで行われた欧州・英国ツアー.
 そして 3月17日カンザス州カンザスシティはメモリアル・ホール公演を皮切りに,4月22日ハワイ州ホノルルはシビック・オーディトリウム公演まで予定されていた北米ツアーを行うものの,1971年秋(10月-11月)の北米ツアーのキャンセル同様に リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)が肝炎になった関係もあり,3月30日ミシガン州デトロイトはフォード・オーディトリウム公演は中止,翌 3月31日ペンシルベニア州ピッツバーグはシリア・モスク公演は リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)を除いて 4曲のみをプレイ,4月1日~4日はキャンセル,4月6日カナダはケベック州ケベック・シティーのコリゼ・デ・ケベック公演は代替ギタリストとして,ランディ・カリフォルニアRandy California)を迎えて実施,しかしバンドとしてしっくり来なかったようで,翌4月8日オハイオ州デイトンのハラ・アリーナ公演以降をキャンセル.

 本CDは,そんな ランディ・カリフォルニア(Randy California)が代替ギタリストとして 1日のみ参加した 4月6日カナダはケベック州ケベック・シティーのコリゼ・デ・ケベック公演のオーディエンス録音のオーディエンス録音を収録し Darker Than Blueレーベルからリリースされた 『 Quebec 1972 feat. Randy California (Darker Than Blue 284) 』 です.

 音像はかなり遠目で,マイクの向きの関係なのか,全体的に音圧と言うか音量が下がる箇所が存在しており音量は一定していません(特に ”Child In Time” では,1分10秒前後~数秒等含めて何ヵ所か存在)が,演奏中のオーディエンス・ノイズは少なく,楽しめる音源ではありますが,やはり リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)不在の関係から演奏には違和感を感じます(笑)
 当然,その部分を補おうと ジョン・ロード(Jon Lord)や イアン・ギラン(Ian Gillan)が頑張っているのが判ります.
 
 この時期に ”In To The Fire” を演奏しているのは珍しいですが,それ以上に 『 Machine Head (マシン・ヘッド) 』”When A Blind Man Cries” が演奏されているのは非常にレアと言えます.

 メーカー情報では
 『始まったばかりでいきなり2021年最大の衝撃! 誰も想像していなかった「ランディ・カリフォルニア入りDP」のライヴアルバムが突如として新発掘!!
 永久保存プレスCDで緊急リリース決定です!

【一夜だけ実現したランディ・カリフォルニア入りDEEP PURPLE】
 ランディ・カリフォルニア……かつて「ジミヘンが英国へ連れて行こうとした神童」と呼ばれ、北米サイケの名バンドSPIRITで知られるようになった早熟のギタリスト。
 最近では「天国への階段」の著作権訴訟に絡んでその名を目にされた方も多いのではないしょうか。そんなランディは「幻のDEE
P PURPLEギタリスト」でもありました。大全盛の1972年のある一晩だけ、肝炎で倒れたリッチー・ブラックモアの代役としてパープルのギタリストを務めたのです。その逸話は数々の伝記本等でご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、音の記録は知られてこなかった。1972年という時代に1回こっきりじゃ仕方ない……それが長年の常識でさえあったのです。
 しかし、遂にその常識が覆される時が来ました。ランディ入りDP唯一無二のショウ「1972年4月6日ケベック公演」のオーディエンス録音が発掘されたのです! まさか、まさか音の記録が残っているとは……現在、世界中のコレクターを震撼させている内容に迫る前に、まずは当時のスケジュールから奇跡のショウを振り返ってみましょう。

 《3月25日『マシン・ヘッド』発売》
  ・3月17日-31日:北米#1a(11公演)
 《3月31日リッチーが肝炎で倒れる》
  ・4月6日:ケベック公演 ←★本作★
  ×4月8日-23日:北米(中止/延期)×
  ×5月11日-16日:日本(延期)×
  ・5月25日-6月6日:北米#2(9公演)
  ・6月27日-7月1日:欧州(3公演)
  ・7月6日-19日:北米#3(11公演)
 《7月『紫の肖像』制作開始》
  ・8月15日-17日:初来日(3公演)

 これが絶頂1972年でも『マシン・ヘッド』のリリースから伝説の初来日までを抽出したもの。

 彼らはアルバムと前後して全米ツアーを開始したわけですが、約2週間ほどした3月31日にリッチーが肝炎でダウン。現在の常識なら主役でもあるリッチーが倒れたならツアーはキャンセルとなるわけですが、当時はまだまだ売り出し中。倒れた当日のフリント公演はリッチー抜きで4曲をこなしつつ、バンドは代役を立ててツアー続行を模索します。
 まずはアル・クーパーに打診するも断られ、その次に白羽の矢が立ったのがランディ・カリフォルニアだったわけです。結論から申しますとランディとはケベック公演を1回行ったものの、しっくりと来ず、結局は約1ヶ月半分のショウはキャンセル(その中には幻の初来日公演も含まれていました)。
 リッチーの回復を待って5月末からツアーを再開します。長くなりましたが、このようにランディがパープルのステージに立ったのは一晩だけ。本作は、そんな奇跡の現場を体験させてくれるライヴアルバムなのです。

 ※注:ちなみに、リッチーが倒れて(3月31日)から本作(4月6日)までの動向には諸説あります。4月1日-4日に4公演がブッキングされていたのは確かですが、それがキャンセルになったのか、4人編成で実施されたのかは不明。ぜひともギターレスなDEEP PURPLEも聴いてみたいところですが、当時カップリングだったバディ・マイルスやNAZARETHの記録もないところをみるとキャンセルの公算が高いようです。

【奇跡のショウを伝える、奇跡のサウンド】
 閑話休題。ともあれ、パープル史上No.1と言っても過言ではない超激レアなステージ。聴けるだけでも奇跡なのですが、実はサウンド・クオリティも奇跡レベル!
 もちろんサウンドボード間違えるようなド密着感は望めませんが、微細部のディテールまで鮮やかで空気感はあっても透き通っていて距離感になってない。録音者自ら公表しただけあってダビング痕がまるでなく、芯がレーザー光線のように真っ直ぐ手元まで伸びてくる。定位・音量がやや安定感を欠くものの、仮にランディの希少価値がない通常ステージだったとしても間違いなくプレス化されていたであろう見事な録音なのです。
 しかも、本作は細心マスタリングで磨き込んだ最高峰盤。もちろん、原音のナチュラル感は最大限に残し、無闇矢鱈な音圧稼ぎもしていません。ただ原音ではランダムで変化していた音量を(出来る限りですが)整え、耳障りだったハムノイズも丁寧に除去。貴重度を超えた次元で「音楽作品」としての完成度を追究した仕上がりになっているのです。

【ギターだけでなく、絶頂の演奏や超激レア曲まで……】
 そして、その美麗サウンドで描かれるショウ……。これがもう、本当の奇跡。アンコール待ちの際に観客がマイクを倒してしまったらしくラストの「Lucille」は録音漏れとなってしまいましたが、それ以外は全曲収録。
 そのセットは下記の曲目をご覧頂くとして、お馴染みの代表曲が並ぶ中で目を引くのはリッチーのライヴ記録が一切ない隠れ名曲「When A Blind Man Cries(!)」。1993年のジョー・サトリアーニ時代が初演かと思われていましたが、1972年にも演奏していた。全盛ギランの瑞々しい生声で歌われる絶品のバラード……なんと素晴らしい。
 もちろん、それ以上に注目なのがランディのギター。実のところ、彼は本番前に一度も通しでバンドと合わせておらず、いきなりのぶっつけ本番だったそう。さぞかしヨレヨレ……かと思いきや、これが結構良い感じ。さすがにリッチーばりの大暴れ!とは行くわけがないのですが、曲想をしっかりと理解していてそつがなく、その上で独自の即興フレーズもまぶしている。正式な後任ではないだけに自己主張も少ないのですが、特に面白いのが「Child In Time」と「Space Truckin’」でしょうか。前者ではバンドのリクエストに応えてスライド・ギターを交えながら熱く盛り上がる曲に華を添え、後者ではインプロ・バトルで沸き立つフレーズからジミヘン譲りなランディ自身のセンスが滲み出る。断言はできませんが、もしかしたら素質自体はトミー・ボーリン以上のハマり役だったのかも知れません。
 さらに言いますと、本作の影(?)の主役はジョン・ロードだったりもする。波のあるリッチーと違って常にハイレベルで安定した人ですが、この日ばかりはリッチー不在の穴を埋めんとする熱演ぶりが凄絶。ハモンドでギターっぽいトーンも駆使しつつ、絶え間なく即興フレーズを量産しては曲を塗りつぶしていく。そのテンションもカラフルなフレーズの洪水も艶やかフレッシュなサウンドでたっぷりと楽しめるのです。

 リッチーはもとより、ボーリンやサトリアーニ、スティーヴ・モーズとも違うDEEP PURPLE。今まで伝記の中だけの存在だった「ランディ・パープル」を体験できる日が来てしまいました。しかも、そのサウンドは極上で、ギランもロードも絶頂。紛れもなく文化遺産以外の何物でもない衝撃のライヴアルバム。どうぞ、永久保存プレスCDでじっくり何度でもご体験ください。

 ★ランディ・カリフォルニアが参加した「1972年4月6日ケベック公演」の絶品オーディエンス録音。
 これまで録音はないとされてきた一晩だけの奇跡ラインナップですが、それを伝えるサウンドも奇跡。録音者自ら公表しただけあってダビング痕がまるでなく、芯がレーザー光線のように真っ直ぐ手元まで伸び、微細部のディテールまで鮮やか。世界が初めて知るランディDPのアンサンブルが衝撃的で、リッチーでは考えられない隠れ名曲「When A Blind Man Cries」の初演も披露。まさに文化遺産以外の何物でもない衝撃の1枚です。

 ★★パープル系の音源としてはここ10年最高の発掘です。この音が存在していたとは!このライヴを聴ける日が来るとは!!』

Quebec 1972 feat. Randy California (Darker Than Blue 284)
 
 Live At Colisee de Quebec,Quebec City,QC,Canada 06th April 1972

   1. Intro
   2. Gillan MC
   3. Strange Kind Of Woman
   4. Into The Fire
   5. Child In Time
   6. The Mule incl. Drum Solo
   7. Lazy
   8. When A Blind Man Cries
   9. Space Truckin'
   10. MC
   TOTAL TIME (79:22)

 Ian Gillan - Vocal
 Randy California - Guitar
 Roger Glover - Bass
 Jon Lord - Keyboards
 Ian Paice - Drums

 Gillan MC
 
 Strange Kind Of Woman
 
 Into The Fire
 
 Lazy
 

[参考]
 詳細情報(メーカー情報より)

   1. Intro
   2. Gillan MC
   3. Strange Kind Of Woman
     ⇒ ★後半ではギター&ボーカルの掛け合いもあります。
   4. Into The Fire 
     ⇒ ★後半のスライド・ギター・ソロ必聴(STARGAZERみたい)
   5. Child In Time 
     ⇒ ★前半のスライド・ギター・ソロ必聴
   6. The Mule incl. Drum Solo
   7. Lazy
   8. When A Blind Man Cries
     ⇒ ★超貴重。70年代に演奏されたという記録は無く、1993年のジョー・サトリアーニ時代が初演と思われてました。。。(驚)
   9. Space Truckin'
     ⇒ ★ソロでは一番の聴きどころ。フリーフォームなパートで実力発揮、凄い!!
   10. MC













#2021-01-15