1971年9月23日~ 9月29日にかけての衝撃の初来日公演を終了し,帰国した レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)は,暫しのブレイクを挟んで 4th アルバム 『 レッド・ツェッペリン IV 』 リリース直後の,11月11日タイン・アンド・ウィア州ニューキャッスル・アポン・タインのニューキャッスル・シティ・ホール公演を皮切りに,12月15日ウィルトシャー州ソールズベリーのシティ・ホール公演まで冬の英国内ツアーを行います.

 本商品は,この英国ツアー中盤の11月20日ロンドンのエンパイア・プールで行われた 「 Electric Magic Show 」(エレクトリック・マジック・ショウ)のオーディエンス録音を収録し Graf Zeppelinレーベルからリリースされた 『 Electric Magic (LZSC-1120) 』 です.

 既発では,Mad Dogsレーベルの 『 The Electric Magic Show (MAD DOGS-033/34) 』,粗同時期の1995年に Taranturaレーベルの 『 Magick (EM-001,2) 』,2009年に 同じく Taranturaレーベルの 『 Empire Strikes Back (TCD-102-1,2,3) 』,2014年には Empress Valley Supreme Discレーベルの 『 Electric Magic Wembley Empire Pool (EVSD-760/761/762) 』 がリリースされているようですが,私的には初期の Mad Dogsレーベルの 『 The Electric Magic Show (MAD DOGS-033/34) 』 以外は,ブート収集中断期間だった事と,音質も悪かったので,再開時も購入していません.

 正直,この日の音源は高音質と言えるオーディエンス録音が存在しない状況なのですが,今回,久し振りに Graf Zeppelinレーベルから,この日の音源がリリースされたので,20数年振りに購入した次第です(笑)
 メーカー情報に 「 「エレマジ」というと「音が悪い」というイメージをお持ちの方も多いことと思われますが、そんなイメージをくつがえす ~ 」 と記載されていますが,昔よりは多少聴きやすくはなっていると思いますが,やはり音が悪いので,コアなファンでない限りは厳しいでしょう.
 ただ演奏は素晴らしいので必聴の価値はあります.
 因みに ”Dancing Days” は,この日が初演との情報もありますが,メーカー情報に「 Dancing Daysも「初収録」されていましたが、実態は'72年12月23日公演の同曲が埋め込まれていた 」 と記載があるように,別公演日のものが過去のソースに紛れ込んでいたもの.

 メーカー情報では
 『★1971年11月20日Wembley公演の決定盤!
 ★既発を圧倒するナチュラル良好オーディエンス!(当然ネットではない)
 ★ヒスはそれなりにありますが既発にみられたような不快なデジタル臭は一切なし!

 "Electric Magic"の決定盤が登場!
 「エレマジ」というと「音が悪い」というイメージをお持ちの方も多いことと思われますが、そんなイメージをくつがえす、間違いなく過去ベストのサウンドで収録した決定盤と言えるタイトル!

 '90年代半ばに、懐かしのMad Dogs、続けて旧タラで登場したライブですが、このときは旧タラ盤がMad Dogsよりもかなり音は良いというものでした。
 その後2001年頃に出たApple Jamというレーベルのものは旧タラの劣化コピーで、また2003年頃に出たエレマジ盤では旧タラの劣化コピーを軸に音の劣るサブマスターからImmigrant Songをどうにか初登場させたというもの。ちなみに、そこではDancing Daysも「初収録」されていましたが、実態は'72年12月23日公演の同曲が埋め込まれていたというものでした。
 その後、近年になり新タラ、EV盤と出ていますが、どちらもメタリックでギラギラした処理が何故か同じように施されており、また収録編集内容もどういう訳かほぼ同じというもので、これらのリリースも謎でしたが、いずれにしてもメタリックでギラギラした質感が惜しまれたものであり、結局のところ音的には最初期リリースである旧タラが低周波のハムノイズと過剰な低域処理が耳につくものの、現状ベストというのが今までの状況でした。

 今回のタイトルでは近年登場の新タラ、EV盤に使用されたマスターと恐らく近いルートのものと思われますが、ポイントは、メタリックでギラギラした処理がなされる前のナチュラル・マスター(当然ネットではない)をメインにした収録となっている点です。
 ヒスノイズこそ多めですが、ギラギラしたデジタル処理とは無縁の丁寧なマスタリングにより、この日のライブとしては音質的には確実に大幅アップ。また関連タイトルではことごとく低域のブーンというハムノイズが耳障りでしたが、それもほぼ解消し、今まで聞き取り辛かった音声もかなり明確に聞き取れるようになっており、例えばCD出だしのロバートのGood Evening!(CDタイム0:13付近)を既発タイトルと聞き比べて頂くだけでも解像度の差や耳障りな低周波ノイズのないスッキリサウンドを大いに実感頂けるでしょう。
 ちなみに、新タラやEV盤でも今まで聞き取れなかったフレーズなどがかなり聞き取れるようになってはいたのですが、如何せんメタリックサウンドがそれを帳消しにしてしまっていた、というもの。

 また内容的にも曲間の補填等がサブテープ(こちらもネットではない)にて適宜補填され、既発で気づかなかった曲間カットや音のダブリ収録なども補填やノーカット復旧がなされております(新タラ・EV盤よりは若干長くなってます)。
 またピッチ等も当然ぬかりはなく、例えば幻惑終盤のカット部(本盤22:32付近)前後でピッチが大幅にズレる(既発ではカット後に高くなっていた)点なども本盤ではズレはなし。

 とにもかくにも、今まで聞きづらいな〜と思っていた「エレマジ」が、やっと聴けるレベルに到達!
 限定ナンバリング入りで、バックカードにナンバリング。
 CDラベルはピクチャーディスクの永久仕様の愛蔵盤で登場です!』


Electric Magic (LZSC-1120)
 
 Live At "Electric Magic",Empire Pool,Wembley,UK 20th November 1971

  Disc 1
   1. Introduction
   2. Immigrant Song
   3. Heartbreaker
   4. Black Dog
   5. Since I've Been Loving You
   6. Rock And Roll
   7. Stairway To Heaven
   TOTAL TIME (41:20)

  Disc 2
   1. MC
   2. Going To California
   3. That's The Way
   4. Tangerine
   5. Dazed And Confused
   6. What Is And What Should Never Be
   7. Celebration Day
   TOTAL TIME (57:25)

  Disc 3
   1. MC
   2. Moby Dick
   3. Whole Lotta Love
      incl. Big Black Cadillac Blues
          - Boogie Chillen'
          - Hello Mary Lou
          - Mess O' Blues
          - Honey Bee
          - Going Down Slow
          - Kind Hearted Woman Blues
   TOTAL TIME (44:09)

 Immigrant Song
 
 Since I've Been Loving You
 
 Celebration Day
 
 Whole Lotta Love
 

[参考]
 詳細情報
  Disc 1
       :::
   7. Stairway To Heaven
      ⇒ 演奏後の拍手部のダブリをノーカット復旧

  Disc 2
       :::
   2. Going To California
      ⇒ イントロ前の重複カット復旧

  Disc 3
       :::
   3. Whole Lotta Love
      incl. Big Black Cadillac Blues
           :::
          - Mess O' Blues
            ⇒ 重複カット復旧

 The Electric Magic Show (MAD DOGS-033/34)
 
 Magick (EM-001,2)
 
 Empire Strikes Back (TCD-102-1,2,3)
 
 Electric Magic Wembley Empire Pool (EVSD-760/761/762)
 

 

United Kingdom Tour Winter 1971
 November
  11 Newcastle City Hall,Newcastle upon Tyne,UK
  12 Sunderland,Locarno Ballroom,UK
  13 Caird Hall,Dundee,UK
  16 St. Mathew's Baths,Ipswich,UK
  17 Kinetic Circus,Birmingham,UK
  18 Sheffield University,Sheffield,UK
  20 Empire Pool (Electric Magic Show), London,UK
  21 Empire Pool (Electric Magic Show), London,UK
  23 Preston Public Hall,Preston,UK
  24 Free Trade Hall,Manchester,UK
  25 Leicester University,Leicester,UK
  29 Liverpool Stadium,Liverpool,UK
  30 Kings Hall (Belle Vue),Manchester,UK

 December
  02 Royal Ballroom,Bournemouth,UK
  09 Lacarno Ballroom,Coventry,UK
  15 City Hall,Salisbury,UK

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#2020-08-27