1969年,当時バニラ・ファッジ(:Vanilla Fudge)で活動していた強力なリズム・セクション(ベース:ティム・ボガート(:Tim Bogert),ドラム:カーマイン・アピス(Carmine Appice))に衝撃を受けたジェフ・ベック(:Jeff Beck).
このリズム・セクションを入れたバンド結成を画策するもジェフ・ベックの交通事故等の関係で,バンド結成の企画は流れてしまいます.
怪我が完治したジェフ・ベック(:Jeff Beck)は,ボーカルにボブ・テンチ(:Bob Tench),キーボードにマックス・ミドルトン(:Max Middleton),ベースにクライヴ・チェイマン(:Clive Chaman),ドラムにコージー・パウエル(:Cozy Powell)を迎えて第二期ジェフ・ベック・グループを結成し,1971年10月に 『 Rough And Ready (ラフ・アンド・レディ) 』 をリリース,翌1972年4月には 『 Jeff Beck Group (ジェフ・ベック・グループ) 』をリリース.
そんな 第二期ジェフ・ベック・グループ(Jeff Beck Group)の定番音源である 英国BBCのラジオ番組:Pop Spectacular の音源の決定盤がリリースされました.
録音されたのは通称オレンジ・アルバムとも言われている 2nd アルバム 『 Jeff Beck Group (ジェフ・ベック・グループ) 』 をリリースした 2ヶ月後の1972年6月29日英国はロンドンのパリス・シネマ.
本音源は昔からエア・チェック音源を含め,かなりのレーベルから色々なタイトルの商品がリリースされているので,このブログを読まれている方も持っている方がおられると思います.
今まではミント状態の放送用のトランスクリプション・ディスク(Transcription Disc)からトランスファーしたものが決定盤の扱いでしたが,今回は放送前のリール・マスターからトランスファーし Wardourレーベルからリリースされた 『 BBC In Concert (Wardour-361) 』 です.
定番音源なので,そんなには売れないだろうと思いきや
『 8/12 ★ジェフ・ベック・グループ「BBC IN CONCERT」のナンバー入りシール・ステッカー付きは完売致しました。お問合せ多数の為、急遽20セット(No.141~160)を用意させて頂きました。 』
と,リリース告知 2週間で140枚売っているんですね.
でも,最近では出尽くした感もあって,この音源自体のリリースは無かったと思うので,今回のアップグレードでの決定盤リリースは時期的も良かったのでしょう.
当然,サウンドボード音源なので初心者でも安心して楽しめる商品です.
メーカー情報では
『モータウン・サウンドも取り込んでロックの地平を切り拓いた伝説の第2期JEFF BECK GROUP。
その象徴となる大定番ステレオサウンドボード・アルバムが究極クオリティにアップグレードして登場です。
【公式スタジオ作品と並ぶ、伝統のサウンドボード・ライヴ】
その象徴サウンドボードが録音されたのは「1972年6月29日ロンドン公演」。名門BBC放送“POP SPECTACULAR”が幾多の既発を生み出してきた”パリス・シアター”のステレオ・サウンドボード録音です。
このライヴについては多くを語る必要もないでしょう。記録自体が貴重な第2期JEFF BECK GROUPにあって、完全公式級のステレオ・サウンドボードであり、長年オフィシャル代わりを務めてきた定番中の大定番。まさに第2期JEFF BECK GROUPの象徴であり、2枚のスタジオ・アルバムと同等以上の価値を誇ってきた名録音です。
英国ロック史に燦然と輝くライヴ記録だけに、その既発は多種多様。長い歴史の中で数限りないアップグレードを繰り返し、若ジェネが発掘されてはマニアを湧かせ、ノイズレスを競うリマスターも雨後の竹の子。オフィシャル作品と同様に最高峰を更新してきました。
本作は、その歴史に終止符を打つであろう究極の1枚なのです。これまでの最高峰は2003年に登場したMasterortレーベルの『POP SPECTACULAR』でした。ミント・クオリティのBBCトランスクリプションLPから起こされた決定盤であり、その極上サウンドは幾多の既発を一掃。他社作品に関して詳しくは述べませんが、それまでの既発はキツいヒス・リダクションのせいで痩せたサウンドであったり、同じく放送原盤起こしでもスクラッチ・ノイズまみれだったり……といったものばかり。
ところが、『POP SPECTACULAR』は極上原盤を使用することで後からデジタル処理をするまでもなく艶やかでノイズレスなサウンドが全編を貫いており、まさに完全オフィシャル級の大名盤でした。
【放送原盤を超えたリール・マスター】
この『POP SPECTACULAR』の登場を持ってアップグレード競争は終わった……はずでした。しかし、そうではなかった。『POP SPECTACULAR』から16年、永久に超えられることはないと思われた頂が、遂に越えられた。それが本作なのです。そんな本作の正体は、放送前マスター。
BBCのトランスクリプションではあるものの、LPではなく近年になって発掘されたリール・マスターなのです。そのサウンドは、まさに驚異的。あれほど完全無欠にしか思えなかった『POP SPECTACULAR』よりもさらにフレッシュでダイナミック。
実のところ、今『POP SPECTACULAR』を聴き直しても欠点はまるでないのですが、本作のサウンドはさらにレンジが広く圧倒的にクリア。そして、それに伴ってディテールは一層細やかさを増している。一聴すると現代的なリマスターのようにも聞こえるのですが、ヘッドフォンでじっくり噛みしめるとそうではない事に気づく。鳴りは無加工のナチュラルな美しさに充ち満ちており、ピークの鋭さには無理に引き上げた感覚も歪みもなければ、超弱音は空気の振動レベルまで繊細。
そして、これまでは存在していた微かなトレースノイズ音さえまったくない無音部には漆黒の深淵が広がっている……。イコライングしようものなら潰れてたりかき消されてしまうような機微が克明に残っているのです。
まさに完全無欠を超えた未踏のサウンドなのですが、たった1つだけ欠点がありました。それは「Tonight I'll Be Staying Here With You」が未収録だったことです。大半の既発タイトル同様に未収録の場合が多いトラックでありMasterport盤でもベースとなったBBCトランスクリプションLP本体には未収録のため、他から引っ張ってきていたのですが、今回のベースとなったリール・マスターにもやはり同曲のみが収録されていなかったのです。
そこで、本作ではさらに近年発掘のBBCトランスクリプションDiscとされるバージョンから補填。既発タイトルと同様に同曲のみがモノラルなのですが、音質・鮮度は既発と比べてもマスタークオリティそのものと言っても過言ではなく素晴らしいものとなっております。もちろん、接続にも全力の調整を施しており、まったく違和感なく完璧な音楽作品として噛みしめられるクオリティに仕上げてあります。
【最高峰を更新したBBCサウンドボード・ボーナスも追加収録】
そんな本編だけでも文化遺産級ではありますが、本作ではさらに究極的なBBCサウンドボードをボーナス収録しています。そちらが録音されたのは「1971年12月14日Studio T1」。BBC Radio Oneの名物番組“Sound OF SEVENTIES”のためのライヴです。
本編とは比べられないモノラル録音で「Going Down」「Got The Feeling」の2曲だけですが、こちらも史上最高峰クオリティ。現存するマスターを丹念にチェックしてベストを厳選し、さらに細心マスタリング。ピッチや位相の狂った既発群のテイクとは雲泥の差となるサウンドで永久保存しました。
まさに第2期JEFF BECK GROUPの至宝。2019年に望みうる極みのクオリティでBBCサウンドボードをまとめた決定盤です。まさに『ROUGH AND READY』『JEFF BECK GROUP』と同等……いえ、生演奏の凄味はそれ以上。放送原盤を超えたリール・サウンドで綴る英国ロックの世界遺産。どうぞ、生涯の友としてお手元に。
★PRE-FM Reels音源をベースに、BBC Transcription DiscからTonight I'll Be Staying Here With Youを挿入。ボーナスに1971年12月14日BBC Radio Oneの番組「Sound Of Seventies」用に収録されたトラックを2曲収録。現状ベストの状態で第二期ジェフ・ベック・グループのBBC音源をまとめたプレス決定盤。』
BBC In Concert (Wardour-361)
Live At Paris Cinema,London,UK 29th June 1972
& Studio T1,London, UK 14th December 1971
STEREO SBD *UPGRADE & LONGER
1. Introduction
2. Ice Cream Cakes
3. Morning Dew
4. Piano Solo / Going Down
5. Definitely Maybe
6. Tonight I'll Be Staying Here With You
7. New Ways / Plynth / Drum Solo / Train Train
8. Ain't No Sunshine
9. Got The Feeling
10. Let Me Love You
[Bonus Tracks]
BBC Radio One's "Sound Of Seventies"
11. Going Down
12. Got The Feeling
TOTAL TIME (68:58)
Jeff Beck : Guitar
Bob Tench : Vocal
Clive Chaman : Bass
Cozy Powell : Drums
Max Middleton : Keyboards
Let Me Love You
Going Down
[参考]
[関連記事]
「Change Of Phase (Uxbridge 350)」
#2019-07-30
このリズム・セクションを入れたバンド結成を画策するもジェフ・ベックの交通事故等の関係で,バンド結成の企画は流れてしまいます.
怪我が完治したジェフ・ベック(:Jeff Beck)は,ボーカルにボブ・テンチ(:Bob Tench),キーボードにマックス・ミドルトン(:Max Middleton),ベースにクライヴ・チェイマン(:Clive Chaman),ドラムにコージー・パウエル(:Cozy Powell)を迎えて第二期ジェフ・ベック・グループを結成し,1971年10月に 『 Rough And Ready (ラフ・アンド・レディ) 』 をリリース,翌1972年4月には 『 Jeff Beck Group (ジェフ・ベック・グループ) 』をリリース.
そんな 第二期ジェフ・ベック・グループ(Jeff Beck Group)の定番音源である 英国BBCのラジオ番組:Pop Spectacular の音源の決定盤がリリースされました.
録音されたのは通称オレンジ・アルバムとも言われている 2nd アルバム 『 Jeff Beck Group (ジェフ・ベック・グループ) 』 をリリースした 2ヶ月後の1972年6月29日英国はロンドンのパリス・シネマ.
本音源は昔からエア・チェック音源を含め,かなりのレーベルから色々なタイトルの商品がリリースされているので,このブログを読まれている方も持っている方がおられると思います.
今まではミント状態の放送用のトランスクリプション・ディスク(Transcription Disc)からトランスファーしたものが決定盤の扱いでしたが,今回は放送前のリール・マスターからトランスファーし Wardourレーベルからリリースされた 『 BBC In Concert (Wardour-361) 』 です.
定番音源なので,そんなには売れないだろうと思いきや
『 8/12 ★ジェフ・ベック・グループ「BBC IN CONCERT」のナンバー入りシール・ステッカー付きは完売致しました。お問合せ多数の為、急遽20セット(No.141~160)を用意させて頂きました。 』
と,リリース告知 2週間で140枚売っているんですね.
でも,最近では出尽くした感もあって,この音源自体のリリースは無かったと思うので,今回のアップグレードでの決定盤リリースは時期的も良かったのでしょう.
当然,サウンドボード音源なので初心者でも安心して楽しめる商品です.
メーカー情報では
『モータウン・サウンドも取り込んでロックの地平を切り拓いた伝説の第2期JEFF BECK GROUP。
その象徴となる大定番ステレオサウンドボード・アルバムが究極クオリティにアップグレードして登場です。
【公式スタジオ作品と並ぶ、伝統のサウンドボード・ライヴ】
その象徴サウンドボードが録音されたのは「1972年6月29日ロンドン公演」。名門BBC放送“POP SPECTACULAR”が幾多の既発を生み出してきた”パリス・シアター”のステレオ・サウンドボード録音です。
このライヴについては多くを語る必要もないでしょう。記録自体が貴重な第2期JEFF BECK GROUPにあって、完全公式級のステレオ・サウンドボードであり、長年オフィシャル代わりを務めてきた定番中の大定番。まさに第2期JEFF BECK GROUPの象徴であり、2枚のスタジオ・アルバムと同等以上の価値を誇ってきた名録音です。
英国ロック史に燦然と輝くライヴ記録だけに、その既発は多種多様。長い歴史の中で数限りないアップグレードを繰り返し、若ジェネが発掘されてはマニアを湧かせ、ノイズレスを競うリマスターも雨後の竹の子。オフィシャル作品と同様に最高峰を更新してきました。
本作は、その歴史に終止符を打つであろう究極の1枚なのです。これまでの最高峰は2003年に登場したMasterortレーベルの『POP SPECTACULAR』でした。ミント・クオリティのBBCトランスクリプションLPから起こされた決定盤であり、その極上サウンドは幾多の既発を一掃。他社作品に関して詳しくは述べませんが、それまでの既発はキツいヒス・リダクションのせいで痩せたサウンドであったり、同じく放送原盤起こしでもスクラッチ・ノイズまみれだったり……といったものばかり。
ところが、『POP SPECTACULAR』は極上原盤を使用することで後からデジタル処理をするまでもなく艶やかでノイズレスなサウンドが全編を貫いており、まさに完全オフィシャル級の大名盤でした。
【放送原盤を超えたリール・マスター】
この『POP SPECTACULAR』の登場を持ってアップグレード競争は終わった……はずでした。しかし、そうではなかった。『POP SPECTACULAR』から16年、永久に超えられることはないと思われた頂が、遂に越えられた。それが本作なのです。そんな本作の正体は、放送前マスター。
BBCのトランスクリプションではあるものの、LPではなく近年になって発掘されたリール・マスターなのです。そのサウンドは、まさに驚異的。あれほど完全無欠にしか思えなかった『POP SPECTACULAR』よりもさらにフレッシュでダイナミック。
実のところ、今『POP SPECTACULAR』を聴き直しても欠点はまるでないのですが、本作のサウンドはさらにレンジが広く圧倒的にクリア。そして、それに伴ってディテールは一層細やかさを増している。一聴すると現代的なリマスターのようにも聞こえるのですが、ヘッドフォンでじっくり噛みしめるとそうではない事に気づく。鳴りは無加工のナチュラルな美しさに充ち満ちており、ピークの鋭さには無理に引き上げた感覚も歪みもなければ、超弱音は空気の振動レベルまで繊細。
そして、これまでは存在していた微かなトレースノイズ音さえまったくない無音部には漆黒の深淵が広がっている……。イコライングしようものなら潰れてたりかき消されてしまうような機微が克明に残っているのです。
まさに完全無欠を超えた未踏のサウンドなのですが、たった1つだけ欠点がありました。それは「Tonight I'll Be Staying Here With You」が未収録だったことです。大半の既発タイトル同様に未収録の場合が多いトラックでありMasterport盤でもベースとなったBBCトランスクリプションLP本体には未収録のため、他から引っ張ってきていたのですが、今回のベースとなったリール・マスターにもやはり同曲のみが収録されていなかったのです。
そこで、本作ではさらに近年発掘のBBCトランスクリプションDiscとされるバージョンから補填。既発タイトルと同様に同曲のみがモノラルなのですが、音質・鮮度は既発と比べてもマスタークオリティそのものと言っても過言ではなく素晴らしいものとなっております。もちろん、接続にも全力の調整を施しており、まったく違和感なく完璧な音楽作品として噛みしめられるクオリティに仕上げてあります。
【最高峰を更新したBBCサウンドボード・ボーナスも追加収録】
そんな本編だけでも文化遺産級ではありますが、本作ではさらに究極的なBBCサウンドボードをボーナス収録しています。そちらが録音されたのは「1971年12月14日Studio T1」。BBC Radio Oneの名物番組“Sound OF SEVENTIES”のためのライヴです。
本編とは比べられないモノラル録音で「Going Down」「Got The Feeling」の2曲だけですが、こちらも史上最高峰クオリティ。現存するマスターを丹念にチェックしてベストを厳選し、さらに細心マスタリング。ピッチや位相の狂った既発群のテイクとは雲泥の差となるサウンドで永久保存しました。
まさに第2期JEFF BECK GROUPの至宝。2019年に望みうる極みのクオリティでBBCサウンドボードをまとめた決定盤です。まさに『ROUGH AND READY』『JEFF BECK GROUP』と同等……いえ、生演奏の凄味はそれ以上。放送原盤を超えたリール・サウンドで綴る英国ロックの世界遺産。どうぞ、生涯の友としてお手元に。
★PRE-FM Reels音源をベースに、BBC Transcription DiscからTonight I'll Be Staying Here With Youを挿入。ボーナスに1971年12月14日BBC Radio Oneの番組「Sound Of Seventies」用に収録されたトラックを2曲収録。現状ベストの状態で第二期ジェフ・ベック・グループのBBC音源をまとめたプレス決定盤。』
BBC In Concert (Wardour-361)
Live At Paris Cinema,London,UK 29th June 1972
& Studio T1,London, UK 14th December 1971
STEREO SBD *UPGRADE & LONGER
1. Introduction
2. Ice Cream Cakes
3. Morning Dew
4. Piano Solo / Going Down
5. Definitely Maybe
6. Tonight I'll Be Staying Here With You
7. New Ways / Plynth / Drum Solo / Train Train
8. Ain't No Sunshine
9. Got The Feeling
10. Let Me Love You
[Bonus Tracks]
BBC Radio One's "Sound Of Seventies"
11. Going Down
12. Got The Feeling
TOTAL TIME (68:58)
Jeff Beck : Guitar
Bob Tench : Vocal
Clive Chaman : Bass
Cozy Powell : Drums
Max Middleton : Keyboards
Let Me Love You
Going Down
[参考]
[関連記事]
「Change Of Phase (Uxbridge 350)」
#2019-07-30