商品を 2組購入すると希望者に配布されるギフト・アイテムとして,また掟破りというかコアなアイテムが登場しました.
 最近,このようなオフィシャル系をトランスファーしたギフト・アイテムが増えましたね.

 今回は何と モービル・フィデリティ・サウンド・ラボ(Mobile Fidelity Sound Lab)社のモービル・フィディリティ(Mobile Fidelity)シリーズ:"Original Master Recording" Collection から,ピンク・フロイド(Pink Floyd)が 1970年10月にリリースした 『 Atom Heart Mother (原子心母) 』 のマスター・テープを独自マスタリングした モービル・フィデリティ盤 「 US Mobile Fidelity Sound Lab 24 KT Gold CD [UDCD 595] 」 を落とし込んだギフト・アイテム 『 Atom Heart Mother : Mobile Fidelity CD(Gift CDR) 』 が登場しました.

 モービル・フィデリティ・サウンド・ラボ(Mobile Fidelity Sound Lab)社は,レコード会社から借り受けたマスター・テープを元に,独自のマスタリング技術(ハーフ・スピード・マスタリングなど)を駆使し,オリジナル・マスター・テープのデータを限界まで引き出した復刻盤ディスクをリリースしていますが,それが モービル・フィディリティ(Mobile Fidelity)CD です.
 因みに CDのみならず レコードも製作されているようです.

 モービル・フィデリティCDは使用素材が通常のアルミではなく,純度99.99%の金メッキを使用している関係から,通常のCDよりも信号記録面の反射率が高く,それ故に音質が優れているといわれており,またアーティストの意向やオリジナル音源を尊重した同社エンジニアによる作業は高く評価され,実際に多くの作品はオーディオ・ファンからも高い評価を受けています.また耐熱性・耐久性も高く寿命も比較的長いものになっているようです.

 このシリーズは殆ど持ってはいないのですが,流石に音は良いですね.それにしてもこのようなものを有償販売しないまでもギフト・アイテムとして提供して良いのでしょうか(笑)

 メーカー情報では
 『世界のオーディオ・マニア達が絶大な信頼寄せるブランド“モービル・フィディリティ”。音の匠が情熱の限りを込めて生み出した大名盤シリーズがギフト・リリース決定です。
 本作に収められているのは、1994年1月にリリースされた24KゴールドCD『UDCD 595』。アナログ・マスター専門メーカーの“モービル・フィデリティ・サウンド・ラボ(MFSL)”がデジタル化したPINK FLOYDの『原子心母』です。

【マスターテープ・サウンドを最重視したモービル・フィディリティ】
 アナログ作品のCD化が最盛期を迎えた90年代には高音質CDが数多く登場しましたが、その中でもMFSLは別格でした。他の高音質CDは新技術によって圧縮の違和感を減らしたり、素材で読み取りエラーを減らしたりといった「デジタル劣化を抑える」発想のもの。それに対してMFSLのポリシーは「マスターテープに刻まれた音を忠実に再現し、余分なものを足したりしないこと」。磁気テープから音を引き出す段階にも目を向けた独自の“ハーフスピードマスタリング”技術を開発するなど、“アナログ録音された音そのもの”を最重視にしているのです。
 そんなMFSLは1987年からレコード会社からオリジナルのマスターテープを借り受け、数々の名盤を1本1本緻密にデジタル化。マスターテープの音をCDに移し替えていく“Ultradisc”シリーズをリリースして行きました。現在はSACDやLPの分野にも進出していますが、本作は90年代の前半期にCD化していたというのもポイント。
 磁気テープのマスターは経年劣化に弱く、時間が経てば立つほど録音当時の音が失われていく。テープが歪んだり張り付いたりといったケースもありますが、たとえ精密に保管されていたとしても磁気の消失までは防げない。現在では、マスターテープそのものより物理的な溝で記録するLPの方が音が良かった……などという事態も起こりつつあるのです。その点においても“Ultradisc”シリーズは偉業だった。CDの普及期にあった80年代から始められており、高音質を謳う新技術CDの登場よりも早くにマスターテープの音をデジタルに残したのです。
 MFは、そうして引き出したマスター・サウンドを24金のゴールドCDに封じ込めた。純度99%以上という金メッキ・コーティングは通常CDの金属薄膜より反射率が高く、エラーを減らすことができる。その狙いも重要でしたが、現在それ以上に重要だと思われているのが保存性。CDのポリカーボネートは保水性があり、内部の金属薄膜(アルミ)を腐食させる(つまり、錆る)。古いCDを光にかざすとポツポツとした小さな点が見えることがありますが、それが腐食して空いた穴であり、これが読み取りエラーの原因の1つになるとも言われています。それに対して金はもっとも安定した金属で自然界では錆びない。もちろん、あくまでコーティングなので限界はあるものの、通常CDとは比較にならないほど保存力があるのです。

【甦ったマスター・サウンドの『原子心母』】
 そうして“録音から24年”時点のマスター・サウンドを伝えてくれるのが、本作の『原子心母』。歴史に名高いタイトル大曲はオーケストラとの共演がポイントになるわけですが、その繊細さ、空間感覚が圧倒的。ぶ厚いオーケストレーションで迫っても楽器1つひとつの1音1音がディテールまで繊細であり、絡み合っても混じり合うことがない。
 そして、鳴り。ホーンは吹き込む息づかいも、金管から吹き出す空気の振動さえも感じる。そして、ドラム。これは『原子心母』に限った話ではありませんが、後年のデジリマはドラムの打音ピークがリミッターでもかかったかのように詰まってしまいがち。ところが、本作はそのピークも美しい再生域に収まっており、歪みもノイズも入らず、綺麗に伸びていくのです。
 再生域に収まっているとこぢんまりして聞こえそうですが、そうはならないのがMFのマスター・サウンド。無音部にヒスが入るようなこともなく、LP起こしのように音の拾い漏れもない。消えていく超弱音まで鮮明で、その無音部が虚空に深みを湛えているからこそ無理矢理メリハリを生み出さなくても立体感があり、複雑なオーケストラのアンサンブルでも呼吸するスキマもあれば、ダイナミズムを十分に描く余裕もあるのです。
 タイトル大曲ばかりで長くなってしまいましたが、B面もマスターサウンドだからこその美しさに溢れている。例えば「アランのサイケデリック・ブレックファスト」。ここで感じられるのは、現実感までも宿した描写力。1つひとつのSEが美しいだけでなく、本当にその場で鳴っているような“存在”が感じられ、それが組み上げられることで“風景”になっていく。そして、無加工だからこそ演出感がない。後年のデジリマ盤はどうしてもエンジニアが思い描く「かくあるべし」に影響されてしまうわけですが、本作はMFのポリシー「マスターテープに刻まれた音を忠実に再現し、余分なものを足したりしないこと」そのもの。後世のFLOYDイメージに左右されず、当時の彼らが描こうとした“世界”がそのまま。実験結果が十分に承知された現代の感覚ではなく、手探りで発見・発明していく“1970年の実験感覚”がそっくり流れ出てくるのです。

 “モービル・フィディリティ”によるゴールドCDだからこそ現代まで保持し得た大名盤のマスター・サウンド。今になって現物を手に入れようと思っても、元々が少数限定生産なために困難。その美麗サウンドを1人でも多くの方に触れていただくためのギフト・リリース。どうぞ、じっくりをお楽しみください。』

Atom Heart Mother : Mobile Fidelity CD (Gift CDR)
 
 Taken From The Original US Mobile Fidelity Sound Lab 24 KT Gold CD [UDCD 595]
 Ultradisc II 24 KT Gold CD From Mobile Fidelity Sound Lab "Original Master Recording" Collection

   1. Atom Heart Mother
     a) Father's Shout
     b) Breast Milky
     c) Mother Fore
     d) Funky Dung
     e) Mind Your Throats Please
     f) Remergence
   2 If
   3 Summer '68
   4 Fat Old Sun
   5. Alan's Psychedelic Breakfast
     a) Rise And Shine
     b) Sunny Side Up
     c) Morning Glory
   TOTAL TIME (52:50)

 ※) オフィシャル音源なので貼り付けはしませんが素晴らしい音です! 

[参考]

Atom Heart Mother
原子心母
(紙ジャケット仕様)
(完全生産限定盤)



Atom Heart Mother
原子心母
(完全生産限定盤)
[Analog]







#2019-07-16