またまた ディープ・パープル関連で掟破り的なコアな音源の再リリースです.(笑)

 その音源と言うのは BBCの番組用に行われた 1970年2月19日ロンドンは BBCスタジオでの公開ライブ,および1972年3月9日ロンドンはパリス・シアターでの公開ライブの内容を収録し,オフィシャル盤としても 『 In Concert 1970&1972 』 としてリリースされている音源.
 オフィシャル盤がどのような過程での音源なのか定かではありませんが,大元は明らかに一緒なのでしょう.

 ディープ・パープルのBBC放送用音源は上述したように今でこそ 『 In Concert 1970&1972 』 等のタイトルでオフィシャル・リリースされていますが,1970年,1972年のラジオ放送当時はアナログ・ブートでしか聴くことのできなかった音源で,BBC放送のエア・チェックや,海外放送用に BBCが作成した トランスクリプション・ディスク(BBC Transcription Disc)を元に作成されたものが市場で複数タイトル出回っていました.
 オフィシャル・リリースされたのは多分1980年代以降であり,それまではこの日の音源はブートしかありませんでした.

 今回再リリースされたのは Langleyレーベルからかなり前にリリースされ完売になっていた 『 In Concert : 1970 Pop Spectacular 1972 (Langley-286) 』 です.メーカー情報には 「 10年ぶりの再リリース!! 」 とありますが,正直ブート収集中断時だったはずなので,本CDの初リリースが何時なのか私的には分かりません.ただ初リリース後に一瞬 再発(ブート再収集を始めた後の2011年夏頃?)された記憶もあるのですが,それも定かではありません.(笑)
 しかし当時も既にオフィシャル盤がリリースされていたので,ある意味掟破り的なリリースですね.

 と言う事で,今回は昔の値段より多少安くなっているようなので,迷わず購入.

 全てのオフィシャル・リリース盤を聴き比べた訳では無いですが,私の持っている初期のオフィシャル盤のさらっとした軽い感じに比べ,分厚いがつんと来るような音なのです.当然,アナログ落としなので音は違うと思うのですが,正直 私的に持っているオフィシャル盤よりも,こちらの CD の方が迫力等があり しっくりと来ます.
 流石,ミント状態の BBCトランスクリプション・ディスクを使用してのプレスCD化ですね.
 また完全盤では無いオフィシャル盤では曲間のMCがカットされているものも多いですが,曲間のMCも入っているので,オフィシャル盤を持っていても充分に楽しめる CD です.
 時間の限られた放送枠内での演奏と言う事もあり,演奏自体は少々こじんまりとした感はあるものの,この時期の分厚いドライブ感のある演奏は本当に素晴らしいです.

 メーカー情報では
 『★10年ぶりの再リリース!!Langleyレーベル時代の名盤が、オリジナル同様の2枚組プレスCDで限定再入荷決定!
 オフィシャル音源とも一線を画する最高のマスター・クオリティで第二期PURPLEのピークを活写した一本がここに蘇ります!本作を未所有の皆さんは是非、この「奇跡の再入荷」でゲットしてください!

 DEEP PURPLEが「IN ROCK」をリリースする直前の1970年2月19日と、「MACHINE HEAD」製作直後の'72年3月9日の、ロンドン"パリス・シアター"におけるライヴを収録した"BBC IN CONCERT"の放送用音源は、「DEEP PURPLE IN CONCERT」のタイトルでオフィシャル化されて以降、近年に至るまで繰り返し再リリースが行われており、ファンにとっては以前からお馴染みの作品です。
 この音源が公式化されてからは、昔のようなエアチェック音源を用いた素材は一掃された状態にありますが、2004年にLangleyレーベルから久々の"コレクターズ・アイテム"としてリリースされた本作は、極上コンディションのBBCトランスクリプション・ディスクのオリジナル盤2枚を元にした"超オフィシャル盤"で、オフィシャルCDとも全く違った質感で再現される圧巻のライブ・パフォーマンスには、音にうるさい昔気質のオールド・ファンからも絶句と絶賛で迎えられました。

 JEFF BECKやTHIN LIZZYのアイテムでも証明されている通り、BBC原盤のサウンド・クオリティは圧倒的で、'70年の「Speed King」中間部の混然一体となった迫力や「Wring That Neck」のイントロをオフィシャルと比較してみると、その漲るようなパワーとパンチ力はまるで別次元の重みと質感があります。ジョン・ロードが奏でるオルガンのナチュラルな響きはどこまでもふくよかで、リッチーのギターは目の前で炸裂するような実存感に満ちています。もちろん'72年においても音の違いは明らか・・・というよりも比較にならないほど、本作で用いられた原盤の方が上質なサウンドで、その迫力の差は歴然としています。「Highway Star」イントロにおけるイアン・ペイスの立体的なドラム・サウンドや、「Never Before」でのロジャー・グローヴァーのドライヴするベースラインも、オフィシャルで聴き慣れた音とは違う手触りでありありと浮かんできます。ラストの「Lucille」で聴けるイアン・ギランの狂おしいまでの叫びと歌唱は、聴く者全てが仰け反るほど! 
 これらアナログ原盤のみが備えている暖かく自然な質感、深みと温もりに満ちた心地よさは、未体験の人ほど驚きを禁じえないでしょう。この圧巻のライヴ・パフォーマンスこそ、世界のファンの間で伝説と化した、'70年代初期の第二期PURPLEライヴの本当の凄みです! (また、10年以上前に「全長版」を謳って再発売された以降のオフィシャルCDフォーマットでは'70年の「Child In Time」を始め、'72年の「Smoke On The Water」や「Maybe I'm A Leo」など、曲目が大きく入れ替えられていますが、このBBCオリジナル・バージョンでは正しい演奏順でセットが並んでいます)

 BBCトランスクリプション・ディスクそのものは、現在でも(ごく稀ではありますが)入手そのものは可能でしょう。しかしそれらは多くのコレクターを経た事で傷みが大きい素材が大抵で、針パチ音すらない原盤となると、すでに一般コレクターレベルでは入手不可能と表現しても過言ではありません。もし状態の良いディスクを再生するとしても、盤への負担を考えた時、多くのファンは針を落とす事をためらってしまうのではないでしょうか? 本作はそういったネガティヴ要素を考慮する必要なく、この格調高く味わい深い音色を、いつでも好きな時に最高の状態で楽しめるのです! 
 音楽作品というものは、聴きたい人のために再生できて初めて価値が生ずるというもの。トランスクリプション盤を持ちながらも盤の劣化を恐れて聴けなかった人はもちろん、これからコレクターの深遠なる世界に踏み込もうというビギナーの方も、本作の復活は間違いなく朗報です。

 '04年リリース時に封入されていた、オリジナル・ディスクのラベル写真とBBCのキューシート2枚をあしらったインサートは、今回も当然ながら付属しています。マニアがマニアのために贈る記念碑的な本作は、オフィシャルCDの素材やマスタリングが変わり、オリジナルから離れていくほどその価値を高めていくでしょう!歴史的なプレスCD2枚組を入手できる最後の機会を、ファンの皆さんは絶対お見逃しないようにお願いいたします!

 ★10年ぶりの奇跡の再入荷!!
 ★BBC放送用原盤(貴重なオリジナル・トランスクリプション・ディスク)を独自にトレースしたオリジナル企画。*インサートにはレコードのラベルとキューシートの写真付き
 ★Langleyレーベル時代の超名盤が、オリジナル同様の2枚組プレスCDで再入荷決定!オフィシャル音源とも一線を画する最高のマスター・クオリティで第二期PURPLEのピークを活写した一本がここに蘇ります!』

In Concert : 1970 Pop Spectacular 1972 (Langley-286)
 
 Taken From The Original BBC Trascription Discs
 [STEREO SBD]
 Live At The BBC Studios,London,UK 19th February 1970
 Live At The Paris Theatre,London,UK 09th March 1972

  Disc 1
  [1970/02/19 Host : John Peel]
  [The BBC Studios,London,UK]
   1. Introduction
   2. Speed King
   3. MC
   4. Wring That Neck
   5. Child In Time 6. MC
   7. Mandrake Root

  Disc 2
  [1972/03/09 Host : Mike Harding]
  [The Paris Theatre,London,UK]
   1. Introduction
   2. Highway Star
   3. MC
   4. Strange Kind Of Woman
   5. MC
   6. Smoke On The Water
   7. MC
   8. Never Before
   9. MC
   10. Maybe I'm A Leo
   11. MC
   12. Lazy
   13. MC
   14. Space Truckin'
   15. MC
   16. Lucille
 
  Ritchie Blackmore : Guitar
  Ian Gillan : Vocal
  Roger Glover : Bass
  Jon Lord : Keyboards
  Ian Paice : Drums

 ※) 完全にオフィシャルと被る関係で著作権侵害となるので,アップはしませんが悪しからず.

[参考]






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