1976年12月に初来日を果たした Blackmore's Rainbow は,12月2日の東京体育館を皮切りに,12月16日の日本武道館まで,追加公演(:12月16日[昼の部])を含めて,10公演を行っています.

 そして,12月16日日本武道館における最終公演(:[夜の部])の演奏を中心に,オフィシャルのライブ・アルバム 『 On Stage (レインボー・オン・ステージ) 』 が,1977年にリリースされたのはご存知の通り.
 (当初 『 On Stage (レインボー・オン・ステージ) 』 は,12月16日の公演を収録と言われたものの,コアなファンの分析等により,”Still I'm Sad" がヨーロッパ・ツアーの音源等,複数の公演を収録,手を加えている事が判明)
 元々,このツアーでは 『 On Stage (レインボー・オン・ステージ) 』 収録用に,何公演かサウンド・ボード収録がされているのですが,それはディープ・パープル(:Deep Purple)の 『 Live In Japan (ライヴ・イン・ジャパン) 』(『 Made In Japan 』)の成功があったから,レインボーも知名度を上げる為に,日本公演のライブ・アルバムのリリースを,考えたものと推測されます.

 本CDRは,ダイカンプラザ 9F の LIGHTHOUSE にて,商品を 2組購入すると貰えるギフト・アイテムで,初来日最終公演である,12月16日東京は日本武道館[夜の部]公演をサウンドボード収録したものです.
 因みに,このギフト・アイテムの元音源は,メーカー情報にもあるように Rainbow のドラマーであった,故コージー・パウエル(:Cozy Pawell)所有のカセット・テープであり,彼の死後に流出したもの.

 そして,本カセット・テープが発掘された際に,Langleyレーベルより 『 When Evening Falls (Langley-284) 』 としてリリースされた際には,『 On Stage 』 に収録されていない "Stargazer" 等が収録されていたのに驚いたのを憶えています.しかし元カセット・テープにカットされている箇所があるのは謎.

 同タイトルの商品が Raising Arrowレーベルからも 『 When Evening Falls (Raising Arrow-007) 』 としてリリースされており,そちらもサウンド・ボード音源.
 比較はしていませんが,同系列の店からのリリースなので,ほぼ同内容と推測されます.

 なお,本音源はサウンド・ボード収録(卓直結)であり,トリートメントを施していないので,生々しく,迫力のある音です.
 サウンド・ボード故にコアなファンで無くとも,安心して聴く事ができますし,カット箇所は,同日のオーディエンス音源にて補填してるので,シームレスにスムーズに聴く事ができます.

 メーカー情報には,以下の記載もありました.
 「Our thanks and appreciation go to the BONDAGE MUSIC, who gave us permission to use some parts of Rainbow's "Definitive Last Night"(BON169/170), to fill in missing parts on the original tape of this live recording.

 メーカー情報では
 『RISING ROUGH MIX』と共にRAINBOWブートレッグ最大の衝撃となった名作がオリジナルリリース・バージョンで復刻です。その“最大の衝撃”とは、『RISING』メンバーの最終公演「1976年12月16日:日本武道館・夜の部」を収めたコージー・テープ。そう、Lagleyレーベルの『WHEN EVENING FALLS』です。
 そもそも、この「12月16日・夜の部」は大名盤『ON STAGE』にも一部使用されたわけですが、その後も極上のステレオ・サウンドボードが発掘され続けてきました。良い機会ですので、ここで一度整理してみましょう。

・SBD#1:公式『ON STAGE』本編の一部
・SBD#2:コージー所有のカセット 【本作】
・SBD#3:『THE END OF RISING』
・SBD#4:『SOUNDBOARD ARCHIVES 1976』の3曲分
・SBD#5:公式『ON STAGE』デラックス・エディションのCD2

 以上、5つのサウンドボードが世に現れました。伝統の『ON STAGE』本編はさておくとして、初めての長尺サウンドボードだったのがコージー・テープの「SBD#2」。本作は、そのオリジナル・リリース仕様のLangley盤を正確に復刻した1本なのです。
 とにかく、その衝撃は凄まじいものでした。何しろ『ON STAGE』では聴けなかった「Stargazer」やコージーのドラムソロも含めた長尺ステレオ・サウンドボード。しかも、卓直結で未加工な生々しさも強烈に、“ハードロックの理想郷”とも言うべき名演奏が耳に直接流し込まれるのですから……。実際、そのサウンドはツギハギしまくって整えた『ON STAGE』とはまるで違う。ロニーの声は吐息レベルで歌いかけ、“ドラム缶をひっ叩くような”と形容されたコージーのドラムも耳直結。リッチーに至ってはストラトキャスターのプラグを脳ミソに直接差し込んだようなダイレクト感で迫る。それほどの強烈サウンドで時に囁き、時に爆発する強靱なダイナミズムを描き出す。世に“コージー・テープ”の威力と魅力と衝撃を思い知らせた1本だったのです。
 ただ、このコージー・テープは「長尺」ではあっても「完全」ではなく、何カ所かにカットもあった。列挙しますと、冒頭から「Kill The King」まで、「Man On The Silver Mountain」冒頭のLazyイントロ、「Blues」でのテープ反転、ドラムソロのラストから「Still I'm Sad」前半、「Do You Close Your Eyes」の途中から終演まで。Langleyのオリジナル盤(=本作)では、そうしたカットをオーディエンス録音の既発盤『DEFINITIVE LAST NIGHT』で補い、フルショウをシームレスに楽しめるようになっています。しかし「なぜコージーはカットされたテープを持っていたのか?」「『ON STAGE』のツギハギ編集との関係は?」等々、世界のマニアが謎解きに走る契機ともなった。カットの有無どころか、その理由が気になるほどに、本編サウンドボードの衝撃があまりに凄まじかったのです。

 今週、「1978年来日の最終日」の新発掘『BUDOKAN 1978 FINAL NIGHT(Rising Arrow-053)』が登場しました。そして、本作は「1976年来日の最終日」。単に同じ「来日の最終日」、同じ「日本武道館」というだけでなく、新発掘の喜びを思い出して頂きたい。今まで一度も聴いたことのないサウンドと出会う、あのドキドキ感を。そんな想いを込めた、Langley盤のギフト復刻です。本作で出会いのトキメキを思い出し、『BUDOKAN 1978 FINAL NIGHT』で新たな出会いを愉しむ。どうぞ、今週末は“新発掘の虹”を存分にご堪能ください。』

When Evening Falls:Budokan 1976 Final Show (Gift CDR) 
 
 Live At Budokan,Tokyo,JAPAN 16th December 1976 Evening Show
 [STEREO SBD / Original Langley Version]
 Taken From The Original Master Cassette (TDK SD:C90) Belonged To Cozy Powell
 

 Disc 1
  1. Over The Rainbow
  2. Kill The King
  3. Mistreated
  4. Sixteenth Century Greensleeves
  5. Catch The Rainbow
  6. Man On The Silver Mountain
  7. Blues - Starstruck - Man On The Silver Mountain
  TOTAL TIME (62:18)

 Disc 2
  1. Keyboard Intro.
  2. Stargazer
  3. Still I'm Sad (incl. Keyboard Solo)
  4. Drum Solo (incl. 1812 Overture)
  5. Still I'm Sad (Reprise)
  6. Do You Close Your Eyes
  7. Over The Rainbow
  TOTAL TIME (53:44)

 Ritchie Blackmore : Guitar
 Ronnie James Dio : Vocal
 Cozy Powell : Drums
 Jimmy Bain : Bass
 Tony Carey : Keyboards

 Kill The King 
  
 Stargazer 
  
 Do You Close Your Eyes 
  

[参考]
1976 JAPAN Tour Dates
 December
  02 Tokyo Taiikukan , Tokyo,JAPAN
  05 Kouseinenkin Kaikan,Osaka,JAPAN
  07 Nagoya-Shi Kokaido,Nagoya,JAPAN
  08 Kouseinenkin Kaikan,Osaka,JAPAN
  09 Kouseinenkin Kaikan,Osaka,JAPAN
  10 Kyoto Kaikan,Kyoto,JAPAN
  13 Kyuden Kinen Kaikan,Fukuoka,JAPAN
  14 Hiroshima-Shi Kokaido,Hiroshima,JAPAN
  16 Nihon Budokan,Tokyo,JAPAN (Afternoon Show)
  16 Nihon Budokan,Tokyo,JAPAN (Evening Show)


On Stage
レインボー・オン・ステージ




Live In Japan
ライヴ・イン・ジャパン





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