1975年1月18日から3月27日にかけて行われた北米ツアーの約 2ヶ月後,5月17日から25日にかけて,英国はロンドンで行われた,アールズ・コート・アリーナ公演.

 このアールズ・コート・アリーナ公演は,当初 5月23日,24日,25日の 3夜連続公演のみ予定していましたが,何と 3公演のチケットが僅か 4時間で完売と言う事態を受けて,急遽 5月17日,18日の追加公演が設定され,総チケット販売枚数は,85,000枚に達したとされ,演奏と照明等を含めて,音楽関係者から素晴らしい評価を受け,絶賛されました.

 本CDは,このアールズ・コート・アリーナ公演の 4公演目(:5月24日)を,サウンドボード収録した 『 Earl's Court 1975 4th Night (No Label) 』 です.

 しかも流石のツェッペリン人気.
 リリース告知翌日には,200枚を予約完売!
 商品が店頭に並ぶ前に予約完売って,毎度の事ながら驚きです.
 「9/7 ★レッド・ツェッペリン「EARL'S COURT 1975 4TH NIGHT」のナンバー入りシール・ステッカー付きは予約完売致しました。お問合せ多数の為、急遽100セット(No.101~200)を用意させて頂きました。本タイトルはこれにて終了となりますので、オーダーの方はお早めにお願い致します。
 「9/7 ★レッド・ツェッペリン「EARL'S COURT 1975 4TH NIGHT」は予約完売致しました。

 この後も,少量の再入荷があったのですが
 「11/23 ★レッド・ツェッペリン「EARL'S COURT 1975 4TH NIGHT(再入荷分)」は予約完売致しました。

4時間弱に及ぶ演奏時間や,30分弱に及ぶ "Dazed And Confused" 等も然ることながら,興味深いのは,1972年北米ツアー後に,セットリストから外された "Tangerine" 等を含む,数曲のアコースティック・セットが,この公演で復活している点です.1975年だけでなく,レッド・ツェッペリンの活動の中で,重要な位置付けである,アールズ・コート・アリーナ公演.サウンドボード音源をメインにしているので,コアなファンで無くとも,安心して聴く事ができますが,残念ながら既に完売.
 ただ別レーベルのものや,中古,Yahoo辺りのオークションで手に入るかも知れません.

 特に,この日の "Stairway To Heaven" のギター・ソロは,ファンの間では名演とされています.

 因みに,ライブ後の 8月4日,ギリシャのロードス島での休暇中のロバート・プラントが,レンタカーを運転中に車が木に激突し足首骨折.子供達は軽傷だったが,妻モーリーンは頭蓋骨骨折という重傷を負った事で,1975/1976年ツアーが中止されることとなります.
 次のツアーは,1977年4月1日からの北米ツアーとなるので,約 2年間ライブは無くなる訳です.

 メーカー情報では
 『「Your Mother Wouldn't Like It!」(キミのお母さんがいい顔しないかもよ!)というアナウンスから始まるのがレッド・ツェッペリン1975年5月24日、アールズ・コートの印象的な場面。
 そもそもZEPのアールズ・コートと言えば一番最初にアイテムがリリースされたこともあり、5月24日の印象はとても強い。多くのZEPマニアにとって、アールズ・コートと言えばこの日を浮かべる方がほとんどかと思われます。ペイジが黒いドラゴン・スーツをまとい、ライブの終盤では「LED ZEPPELIN」という文字が大きく掲げられた、アールズ・コートならではの雰囲気。それが味わえるようになったのは21世紀を迎えてからの事で、以前から存在していることが明らかになっていた24日のライブ映像が今ではすっかり知れ渡り、それまで写真でしか見られなかったアールズ・コートの全貌がすっかり明らかになってしまいました。
 振り返ってみれば、その映像の音声がアールズ・コートのサウンドボード録音として登場した時の衝撃は本当に大きかった。懐かしのコンドルCDを皮切りとして、以降24日のショーはサウンドボード録音が当たり前となりました。さらに映像の登場と共に、21世紀に入ると24日のサウンドボード録音はクオリティが飛躍的な向上を遂げます。それはもう、75年のビデオ音声サウンドボードとしては最高級と言っても過言でないほどのクリアネス。それに鮮度も素晴らしかった。それに釣られたかのごとく、25日の音源と映像までもが発掘された上に映像の方まで一気にアップグレードして現在に至ります。

 元々75年ZEPライブのスタンダードであったアールズ・コート24日ですが、そのサウンドボード録音は世界中のマニアの間で揺るぎない定番と化しました。元がモノラルのビデオ音声サウンドボードですので、もちろんオフィシャル「LED ZEPPELIN DVD」の域には及びません。しかし、同じ75年のZEPライブでも、1月から3月のアメリカ・ツアーとはまったく違う雰囲気の演奏を聴かせた5月のアールズ・コート・ショー、そのステージの全貌がここまでの音質で楽しめるという魅力、それはあまりにも大きい。むしろ、ここで聴かれるZEPのじっくりと演奏を聴かせるステージングと、その見事なクリアネスを誇るモノラル音声がぴったりとマッチしているようにすら思える。

 当店がリリースしたばかりの「MADISON SQUARE GARDEN 1st NIGHT」リリース時に述べたように、アメリカ・ツアーは長期に及んだ上、しかもプラントやペイジの体調不良を押してのツアー決行という、波乱含みな要素が強かった。その結果が起伏に富んだインプロビゼーションの駆け引きや、いい意味でムラのある演奏に現れたのでしょう。全体的にアメリカ・ツアーの演奏は仕掛けが多いインプロや派手目な展開がエスカレートした結果とも言えるのですが、その点アールズ・コートでのZEPはびっくりするくらい、じっくりと演奏しているのです。
 一番顕著なのはボンゾで、ショーを通して仕掛けの多いドラミングを聞かせているのですが、それでいて所謂「暴走」と言う展開にならない、ここがポイント。つまり、テンションが低いということは決してはなく、仕掛けや遊びを随所に盛り込みつつも、LA辺りで見られたようなアンサンブルを乱しかねないような展開にならないということ。これをクリアネス抜群なサウンドボード録音で聴いていると、本当に気持ちがいい。アメリカ・ツアー終盤においては、何と40分にまでエスカレートしていた「Dazed And Confused」も30分以内という範疇に収まり、75年らしいグルーブ指向のインプロビゼーションの駆け引きをスカッとするような気持ちよさで繰り広げていたのがアールズ・コート後半のショーにおける魅力でしょう。移動だけでなくステージ以外の問題や誘惑(ドラッグなど)大なり小なりストレスを免れられないアメリカ・ツアーと違い、母国イギリスでの小規模なスケジュールで、じっくりステージに打ち込める環境が二か月でこれほどまでにZEPの演奏を豹変させたのです。

 そんな24日のステージを捉えたビデオ音声のモノラル・サウンドボード録音のベスト・クオリティが登場してから早十年以上が経過しました。音質的には頂点を極めた感がある音源ですが、この日に関して言えば「Going To California」を中心としたアコースティック・パートの欠損、さらには「Stairway To Heaven」の途中で音質が劣化する問題は未だに解決されていません。特に「Going To California」に関しては、ビデオ・テープの交換に当たって録画されなかった公算が高いように思われます。何しろ長丁場なアールズ・コート・ショーを完全収録するのは容易なことではありません。それ以上に、この日の完全収録ライブ・ビデオを出そうなどと言う考えもなかったのでしょうから。
 その反面ボンゾのドラミングが冴えまくり、しかも彼に支えられるかの如くペイジのギター・ソロも映える「Stairway To~」の音質変化は惜しまれるところ。正にアールズ・コートならではのスカッとした演奏の典型がそこにあったのです。今回のリリースにおいても、それらの欠点は変わらず、過去のアイテムと同様のアジャスト(「Going To California」はオーディエンス録音)に留まっていますので、その点においては物足りないかもしれません。

 しかし今回のリリースにおいては、海外のファンが改めてリマスターしたバージョンを収録。元がモノラルのビデオ音声ゆえに感じられる平坦さを程よく解消、さらにビデオ音声だからこそ入ってしまうノイズなどを徹底的に削除し、元々のクリアーな音質に磨きをかけたものです。もちろん純然たるアッパー版とは趣が異なる音源ですので、マニアからすれば物足りない感は否めないでしょう。しかしデストロイヤーや929と並ぶ定番サウンドボード録音のアールズ・コート24日がさらに聴きやすくなったバージョンという点において、すべてのファンに自信を持っておすすめできる状態に進化しています。それは嫌味なイコライズではなく、ナチュラルに明るく広がりを増した音質。特にスピーカーから鳴らすとこの仕上がりの良さが実感できます。限定のプレスCDにて、定番24日サウンドボード録音のニュー・バージョンをじっくりとお楽しみください!

 ★現時点で一番良いといわれるビデオ・ソースを使用。音像を整え最良の形に仕上げてあります。』

Earl's Court 1975 4th Night (No Label)
 
 Live At Earl's Court Arena,London,UK 24th May 1975
 [Soundboard]

 Disc 1
  1. Introduction
  2. Rock And Roll
  3. Sick Again
  4. Over The Hills And Far Away
  5. In My Time Of Dying
  6. The Song Remains The Same
  7. The Rain Song
  8. Kashmir
  TOTAL TIME (57:38)

 Disc 2
  1. MC Intro
  2. No Quarter
  3. Tangerine
  4. Going To California
  5. That's The Way
  6. Bron-Y-Aur Stomp
  7. Trampled Underfoot
  TOTAL TIME (61:57)

 Disc 3
  1. MC Intro
  2. Moby Dick
  3. Dazed And Confused
  TOTAL TIME (63:50)

 Disc 4
  1. MC Intro
  2. Stairway To Heaven
  3. Whole Lotta Love
  4. Black Dog
  TOTAL TIME (33:58)

 Sick Again 
 
 No Quarter 
 
 Trampled Underfoot 
 
 Dazed And Confused 
 
 Stairway To Heaven 
 

[参考]
1975 Earl's Court Performance Dates
 May  
  17 Earl's Court Arena,London,UK
  18 Earl's Court Arena,London,UK
  23 Earl's Court Arena,London,UK
  24 Earl's Court Arena,London,UK
  25 Earl's Court Arena,London,UK

 

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