チック・コリア(Chick Corea)率いる リターン・トゥ・フォーエヴァー(Return To Forever).
 1972年にチック・コリア名義のアルバムで,実質バンドとしてのファースト・アルバム 『 リターン・トゥ・フォーエヴァー (Return To Forever) 』 をリリースし活動を開始.
 
 その後,何度かのメンバー変更や活動休止,解散・再結成等を繰り返し長期間に渡り活動を行っていますが,本商品は,第二期 リターン・トゥ・フォーエヴァー(Return To Forever)が 2nd アルバム 『 第7銀河の讃歌 (Hymn Of The Seventh Galaxy) 』(1973年10月リリース) 収録直後の1973年9月2日米国マサチューセッツ州はレノックスのレノックス・ミュージック・インで行ったパフォーマンスのサウンドボード録音を収録し 2008年に Gravy Trainレーベルからリリースされた 『 Lenox 1973 (Gravy Train 004) 』 です.

 2008年初頭にリリースされていますが,当時はブートの購入を中断している時期でもあったので購入しておらず,再入荷の告知で知って昨年購入したものです.
 本作は全編サウンドボード収録なので,初心者でも安心して通して聴くことができますし,何と言っても演奏が素晴らしいので,ファンの方ならば必聴の価値があります.
 因みにこの音源は,2002年に設立された民間の音楽会社 Wolfgang’s (旧Wolfgang's Vault) の ライブラリでも聴くことができます.

 Wolfgang’s は,有名プロモーターであった ビル・グレアムBill Graham)の後期コレクションから始まり,オーディオおよびビデオ形式でのライヴ・コンサート・レコーディングの復元とアーカイブ,および音楽の記念品の販売に特化した会社で,近年,ここからの流出音源がブートレグとして登場したことにより,この名前を知った方も多いのではないでしょうか.
 私的には旧 Wolfgang's Vault の頃に,無料会員に登録しており,その膨大なライブラリから無料音源を聴いていました.
 
 メーカー情報では
 『今年再々結成されて大規模なツアーを行う、リターン・トゥ・フォーエヴァーの1973年9月2日レノックス公演(レニー・ホワイト加入直後)をステレオ・サウンドボードでコンプリート収録!(この4人編成のラインナップでは翌年3月のライヴ「Live Space Circus」が、コンプリートではありませんがリリースされています)
 極上のアンサンブルを、極上の音質で終始たっぷりと味わう事ができます。73年前半は、ドラムがスティーヴ・ガッド(Spainのキレたプレイが半端ではありませんでした)、ギターがビル・コナーズ、パーカッションがミンゴ・ルイスという編成(スタジオ・アルバムは残しておらず、3曲のみ収録の5月のジャズ・ワークショップでのサウンドボード音源、オフィシャルのベスト「Return To The 7th Galaxy」)でした。

 今回のアイテムは、10月リリース「Hymn Of The 7th Galaxy」直前の(6月~9月にかけて、メンバー・チェンジ→レコーディング)5人編成から4人編成に変わった新生RTFを、リアルに体感できる大変貴重なものです。
 この時期だけにセット・リストがとにかく魅力的で、アルバムから6曲中5曲、SpainとChildren's Song以外は新曲のみというとても魅力的な内容になっており、もちろんアンサンブルも圧巻で、レニーの抜群のハイハット・ワーク(アイアート・モレイラとは全くアプローチが違ってます)、テンション・コードを多様したローズの絶妙な絡みが味わえるSpace Circus、ラテンパートでの完璧なユニゾン、鮮やかなリズム・チェンジ(スネアの頭打ちでの 後半での異常な盛り上がりが凄い)が堪らないCaptain Senor Mouse、8/6拍子で展開するChick Corea、Bill Connors驚異のユニゾンが凄まじいThe Game Maker等、本当に聴きどころ満載です!!ここまで終始テンションの高い、テクニカルなパフォーマンスは他ではそう味わえません。
 まさにフュージョン黄金期へ突入する第2期リターン・トゥ・フォーエヴァーの決定盤が、大好評Gravy Trainレーベルから登場です!

 ★beatleg誌 vol.93(2008年3月号)のレビュー要約です。ご参考まで。
 チック・コリア卒いるリターン・トゥ・フォーエバーの73年9月3日「レノックス・ミュージック・イン」におけるサウンドボード収録。
 冒頭Hymn Of The Seventh Galaxyは黄金期ジャズロックを偲ばせるような、スリリングなレニー・ホワイトによるドラミングが何より聴きものだ。ビル・コナーズによるロック魂溢れるギタープレイも70年代中期のジェフ・ベックのゆおうに変幻自在のプレイを聴かせてくれる。
 このライヴはアルバム「第七銀河の賛歌」リリース直前に行われたもので、先の1を含む2,4,7,8の5曲が新作からのナンバーとして披露されている。Theme To The Mother Shipはレニーの驚異的なドラムワークの後、ダイナミックが展開が印象的なロングナンバー。
 続くBass Folk Songはスタンリー・クラークのベース・ラインを核に、ビル・コナーズのギターが炸裂する一曲だ。各プレイヤーが持ち味を存分に発揮したここでのプレイは、絶妙なアンサンブルを産み出すことに成功している。
 Children's Song #1の中盤以降で聴かれるインタープレイは、あのBB&Aを凌駕するほどのインパクトを聴き手にあたえてくれる爽快な演奏が聴きもの。
 「アランフェス協奏曲」からインスパイアされたお馴染みのSpainも、このメンバー構成でなくては成し得ない、独特の緊張感が終始キープされている。
 Captain Senor Mouseはスピード感溢れるリズムの中、ビルのギターとチック・コリアのピアノが丁々発止の共演を見せてくれる本作のハイライト。ラテン・フレーバーが持ち味のこの曲をしっかりとサポートしているのは、他でもないレニーのドラムワークである。
 一方、ラストのGame Makerはの主役はギタリストのビル。80年代初期にキング・クリムゾンが模索していたハイパーサウンドを逸早く導入していたと感じるのは、当方だけではあるまい。第二期リターン・トゥ・フォーエバーという一番ロック色が濃厚だった時期の彼等の魅力が、このライヴに集約されて言っても過言ではない。』

Lenox 1973 (Gravy Train 004)
 
 Live At Lenox Music Inn, Lenox, MA. USA 02nd September 1973
 [Stereo Soundboard]

   1. Hymn Of The Seventh Galaxy
   2. Theme To The Mother Ship
   3. Bass Folk Song
   4. Children's Song #1 - Space Circus
   5. Spain
   6. Show Interruption
   7. Captain Senor Mouse
   8. Game Maker
   TOTAL TIME (68:46)

 Chick Corea : Fender Rhodes,Piano
 Stanley Clarke : Bass
 Bill Connors : Guitar
 Lenny White : Drums

 Hymn Of The Seventh Galaxy
 
 Spain
 
 Game Maker
 


[参考]



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