1971年9月23日,日本初来日を果たしたツェッペリンですが,本音源はその約 2週間前にあたる 9月11日,米国ニューヨーク州はロチェスターのワー・メモリアル・オーディトリウム公演を収録したもので,何時ものダイカンプラザ 9F 某店 のギフト・アイテムとして,4月頃に配布されていたものです.

 この公演の音源はメーカー情報に記載されているように既発では Lemon Song レーベルからリリースされた 『Mad Screaming Gallery (LS-7203~7205)』 のボーナス・トラック や,『Giants Of The Sky』が出ていますが,今は殆ど手に入らないと思いますので,このギフト・アイテムは,この日の音源を持っていない人には有難いのでは無いでしょうか.

 音像は遠く,若干篭った感もあり,特に ~ "Black Dog" までソースは,コアな人で無いと厳しいとは思いますが,それにも増して,この時期はグルーブ感もあり,演奏も素晴らしいので,ギフトと言えども侮れません.

 "Immgrant Song" ~ "Heartbreaker" の流れ,途中ジミーが音を外すものの "Since I've Been Loving You" も,やはりこの時期ならではの演奏です.
 "Black Dog" では,途中でプラントとジミーの演奏が危なくなるというか崩壊しますが,ボンゾの刻むドラムのリズムから,ジョーンズのベースが入り,何とか持ち返します. 続く "Stairway To Heaven" は,音源が異なる関係もあり,中間部のギター・ソロからのカット・インで始まり,"Celebration Day" も脂の乗った,この時期特有の素晴らしい演奏が続きます.こちらも音像は若干遠いですが,~ "Black Dog" までの音源と比較すると,多少クリアーな関係でアコースティック・セットの "That's The Way" ~ "Going To California" も,聴き易くなっています.

 半ばヤケ気味なジミーの導入部の即興リフから入る "Whole Lotta Love" も,中間部のテルミンがまた格好良く,続くメドレー部分は複数ソースで補填されているが故に,カットや,音質が変わる部分がありますが,この時期は,相応な曲数演奏されており,演奏時間も長く,素晴らしい演奏です.

 "Whole Lotta Love" 終了後の観客の興奮は,やはりこの時期の米国での人気を物語っていますし,アンコールで演奏される "Organ Solo" ~ "Thank You" も,個人的に好きなだけに感動ものです.
 
 メーカー情報では
 『1971年北米ツアーより9月11日ニューヨーク州ロチェスター公演を収録。
 複数流通する音源を編集し、過去最長収録したロチェスター公演のベスト盤!本公演は今まであまりCD化されておらず、全長盤も6年程前に一度リリースされただけですので、ファンには嬉しいギフトタイトルとなるでしょう。
 本公演は1995年にリリースされた MAD SCREAMING GALLERY という3枚組CDタイトルにボーナストラック的に収録され初登場。そこではライブの中盤から終盤にかけてを音質上々のステレオ・オーディエンス録音にて収録していました。またそれとほぼ同時期に LIVE AT LEEDS 1971 という、実際にはロチェスター公演の序盤及び終盤を収録した 1CDタイトルが登場しました。このタイトルは MAD SCREAMING GALLERY とは音源が異なるからなのか、先のタイトルとは収録内容的に全く重ならないばかりか、質感の大きく異なるモノラル・サウンドで収録していました(現在、これらは互いに別音源ということで整理されているようです)。その後、2005年頃これらの既存タイトルに初登場部分を追加し、ひとつのライブに仕立てあげた GIANTS OF THE SKY というバージョンがネット・トレーダー間で公開され、そこでは Dazed And Confused 及び Stairway To Heaven が不完全ながら初収録され、Whole Lotta Love 及び Thank You がより完成版に近くなり、それを元にした同名 2CDタイトルもリリースされました。
 しかしその後、Dazed And Confused については1975年のアールズコートでのテイクを収録したフェイクと判明したため、結局この日の Dazed And Confused の録音は確認されないまま現在に至ります。
 今回はトレーダー間に複数流通する複数の音源を編集し、過去最長収録を実現(一部既発タイトルによる補てんがなされています)。ライブ序盤、Immigrant Song から Black Dog までは、低音の効いたダンゴ状の、まさに音の塊と言った爆音サウンドにビックリしますが、鮮度は既発 LIVE AT LEEDS 1971 に比べかなり良くなっており、ヒスノイズこそ目立つものの、十分ナチュラルで空気感の感じられるド迫力サウンドです。Stairway To Heaven は既発 GIANTS OF THE SKY ではライブ序盤以上に苦しい音質でしたが、今回はその既発と同音源ながらかなり鮮度の良いマスターにて収録。ギターソロ途中からのカットイン収録なのは同じですが、ロバートの最後の歌唱パート「stairway to...heaven...」の箇所でカットのない、観客の叫び声を含む良好マスターにて収録。既発ではこの箇所の曲中カットがノイズに埋もれていたため判別がつかなかった程であり、この付近ではそれくらい既発との音質差を体感できると思います。また、演奏後の曲間部も既発に比べ20秒程長く収録。Celebration Day 以降は概ね MAD SCREAMING GALLERY と同様の臨場感のあるステレオ録音で、Whole Lotta Love メドレーは既発 GIANTS OF THE SKY 同様複数テイクを繋いだ編集バージョンですが、既発 GIANTS OF THE SKY では A Mess Of Blues 以降、音の劣るモノラル音源にすり替わっていましたが、今回クリアで鮮度の良いステレオ・マスターを使用していますので、既発をお持ちの方にも新鮮な気持ちで鑑賞頂けることと思います。DazedAnd Confused が未収録のため今回はギフトタイトルとなりますが、プレス盤にしてもおかしくないくらい飛躍的に音質向上したサウンドで鑑賞頂ける、71年ZEP全盛時のライブがギフトタイトルで登場です!』


Rochester 1971 (Gift CDR)
 
 Live At War Memorial Auditorium,Rochester,NY,USA 11th September 1971

 Disc 1
  1. Intro.
  2. Immigrant Song
  3. Heartbreaker
  4. Since I've Been Loving You
  5. Black Dog
  6. Stairway To Heaven
  7. Celebration Day
  8. That's The Way
  9. Going To California
  10. What Is And What Should Never Be

 Disc 2
  1. Moby Dick
  2. Whole Lotta Love
  3. Organ Solo
  4. Thank You

  Black Dog
 

  Whole Lotta Love
 

[参考]
 Live At Leeds 1971
 
 Mad Screaming Gallery
 
 Giants of The Sky