前回(3月末)リリースされ,予約完売になったミント状態の OG盤からのアナログ起こし音源 『Live In Japan 1971 (No Label)』 に続いて,今回も有名な 『Pb』 のアナログ起こし音源 『Pb (No Label)』 のリリースです.

 本音源は,1970年3月21日,カナダはバンクーバーのパシフィック・コロシアム公演を収録したもので,カナダの FM局で放送された音源とされています.
 ただ,エア・チェック 等も含めて,他の音源が流出していないので,実際に放送されたかは定かではありませんが,ブルーベリー・ヒルより数ヶ月早くリリースされ,ツェッペリン最古のブートとも言われているものです.

 私も,最初に購入したツェッペリンのアナログ・ブートは,この 『Pb』 のコピー盤で,メーカー情報にも記載されている 『Mudslide (No Label)』 でした.

 CD時代になって,この 『Mudslide』 や,『Pb』 のタイトルで,アナログ盤起こしのものがリリースされていますが,何れもスクラッチ・ノイズが目立ったりして,今一のものしか存在していませんでしたし,その状態で価値を上げる為に,メーカー情報にも記載されている同日のオーディエンス録音を一緒に収録したものもリリースされました.

 これは正に素晴らしい音です.
 多分,元となっているアナログ盤の保存状態が良かったのでしょう.最近,同日の音源はリリースされていなかっただけに,この音質でのリリースは嬉しい限りです.

 またこの時期の演奏は悪い訳が無く,迫力があります.

 既に,こちらの商品も,4月28日にリリース告知,5月2日には既に完売になったようですが,根強い人気ですねぇ.

 メーカー情報では
 『レッド・ツェッペリンのライブ音源と言えば1973年から80年までの間で豊富に存在するミキサー卓経由のサウンドボード録音が現在ではポピュラーとなっています。しかし LPの時代は現在のような恵まれた状況とは全く別次元であり、当店がリリースした OG盤 929 のようなサウンドボード録音の数少ない発掘がまるで宝石のようにありがたがられた時代でした。そんな LP時代のサウンドボードの中でも最古の音源として名高いのが1970年バンクーバーでのライブ音源でしょう。
 とにかくサウンドボード録音というだけでも衝撃的であり、まだオフィシャルの「永遠の詩」のリリースなど考えられない、それ用のライブすら行われていない1970年という時代です。ライブの全貌を解き明かすには程遠い収録内容でも、サウンドボード録音でZEPのライブが聴けるというだけで感激の音源でした。

 しかしこの音源を聴いたことがある人は TMOQ盤 「MUDSLIDE」 が大半ではなかったかと思います。しかもサウンドボード録音という特性から再プレスが繰り返されており、70年バンクーバー音源 = 「MUDSLIDE」 という図式が完全に出来上がっていたのです。もっとも海外のコアなマニアなどはそれがコピー盤であり、オリジナルリリースでなかったことを知っていたのですが、この事実が本格的に知れ渡ったのは 80年代後半、あのロバート・ゴッドウィンによる名著 「THE ILLUSTRATED COLLECTORS GUIDE TO LED ZEPPELIN」 の登場がきっかけでした。

 そこで 「MUDSLIDE」 の大本である 「Pb」 という LPの存在を知った時の衝撃も決して小さいものではありません。ZEP定番の一つとなっていた 「MUDSLIDE」 がコピー盤であったというだけでなく、いかにも初期のアイテムらしい、シンプルに 「Pb」 という謎めいたタイトルだけ打たれたスタンプ・カバー。ZEPのライブ LPの中でも最初期リリースと言われるものです。今や 「Pb」 はZEPライブLPのメガレア・アイテムの一つに君臨しており、当初から出回ったは多くなかったとのことです。それが TMOQ のコピー盤によって広められた…この点は先頃ご好評をいただいた OG の 「LIVE」 がコピー盤 「MY BRAIN HURTS」 によって広められたのとまったく同じ状況だったと言えるでしょう。

 現在までに至る CDリリースにおいてもさまざまなバンクーバー音源がリリースされてきましたが、そのどれもがオリジナル 「Pb」 LPの音質をどうしても越えられない…そこでメガレアLPをイコライズして収録したものなど、これまたいくつものアイテムが生み出されてきたものです。そこで今回は改めてメガレア 「Pb」 オリジナルLPのミント・コンディション盤から細心の注意を払ってCD化。ジャケットの内側には独特なイエロー・レーベルも掲載しています。こうしてオリジナル 「Pb」 の音を聴いてみると、それはもうまったくの別次元。元々がミキサー卓経由のサウンドボード録音でモノラルではありますが、その鮮度やクリアネスは本当に素晴らしい! 「MUDSLIDE」 や数多くのCDアイテムとはまったく比較になりません。
 それにしても不思議な音源ですよね。カナダのラジオで放送されたものが元だと言われている割に、その放送を録音した別音源などは一切登場していないのです。21世紀に入ってようやく同日のオーディエンス録音が発掘されましたが、サウンドボード録音に関しては未だに 「Pb」 がオリジナル・ソースでもあり続けているのですから。しかしこの時代に流出サウンドボードがあるとも思えず、曲順や 「Whole Lotta Love」 の中間部が完全に切り落とされた編集などがまた放送を意識しているように思います。サウンドボード録音がグループから提供されて放送されたと推測するのが妥当でしょう。

 そしてミキサー卓経由の録音であることは、何よりもペイジのギターが押され気味なバランスが物語っています。会場では大きく鳴らされていたギターの音の存在感が薄い、この録音状態はミキサー卓経由のサウンドボードによるある症状で、例えばクリムゾンの69年フィルモア音源においても同様の事情がリリース時に説明されていたものです。しかしこのバランスを補って余りあるのがプラントの見事なスクリーム・ボイス。刺すような激しい歌は70年ならではのものであり、ZEPならではのインプロヴィゼーションよりもプラントの歌パートが目立つ曲がまとめられた内容(これもまた放送を意識しているのでは)がそれを際立てています。そういった凄まじいスクリーム、それを支えるボンゾ迫力のドラミングを見事な鮮度とクリアネスで再現してくれるメガレアLPを最高の状態で収録した限定のプレスCDが今回リリースされます。これがオリジナルのサウンドだ!

 ★全ての既発に比べ、誰が聴いても、瞬間的に判断が付くほどの、まさに別次元の高音質で収録されています。』

Pb (No Label)
 
 Live at Pacific Coliseum, Vancouver, BC. Canada 21st March 1970

  1. Introduction
  2. Heartbreaker
  3. Thank You
  4. What Is And What Should Never Be
  5. Communication Breakdown
  6. We're Gonna Groove
  7. Since I've Been Loving You
  8. Whole Lotta Love
  TOTAL TIME (38:48)

 Communication Breakdown
 
 We're Gonna Groove
 

 本商品の初回ナンバー入りステッカー付きに限って,1977年 アメリカで通販限定で発売されたレコードクラブ盤シリーズからのセカンド・アルバムを,アナログLP原盤より復刻した 『Ⅱ:COLUMBIA House Edition (Special Bonus CDR)』 が,ボーナス・ディスクとして付属しています.
 元のアナログ盤リリースにあたって,新たにマスタリングが施されカッティング作業が行われたとされるレコード・クラブ盤『Ⅱ』の微妙な音の違いを楽しめるアイテムかと.

 でも,本当にアナログの音は良いですねぇ.

 メーカー情報では
 『アナログ盤がレコードショップのプライスリストやオークションでの落札価格をご覧になった時、クラシックロックの名盤のうちでも”レコードクラブ限定”と表記されたものの価格が『あれ?なんか高くない???』と思われた方がいらっしゃるのではないでしょうか?
 それは主に米国で70年代にメンバー限定で販売されたレコードなのです。
 それらはレーベルの壁を越えて名盤の数々が発売され、その特徴はジャケットやラベルにレコードクラブであることを示す印刷がありました。ファンであればそのアーチストのアルバムならば全て集めたい!と思っても不思議ではありません。

 そこで今回ご紹介するのは Zep の通販限定で発売されたⅡです。この発売の経緯と思われる事項をお説明すると、77年に Zep の 1st から 5th アルバムはカタログナンバーを変更して再発売されました。その際これらのアルバムもレコードクラブから発売されたようです。また同時に新たにマスタリングが施されカッティング作業が行われたようです。
 そこで今回は Ⅱ のレコードクラブ盤をご紹介させていただきます。Ⅱ と言えば未だ絶対的王者として初回盤である ”RL盤” が絶対的王者として君臨しています。現在のテクノロジーをしても越えられないと言われる ”RL盤” の存在と比較するのはそれは酷というものです(笑)しかしこのレコードクラブ盤をよく聴くとペイジ氏のギターの音色が高音域を強調したようなマスタリングがなされてるようにも聴こえます。またボンゾのドラムは曲によってですが少々後退してるようにも聴こえますが、ジョンジーのベースは終始いい感じで響いています。一言でお伝えするとすれば70年代後半のロックの”音”に聴こえます。あまりにも爆音すぎて針飛びを起こしたため回収されたと言われる ”RL盤” と本レコードクラブ盤を聴き比べて『”音”の違いを検証してみよう!』なんていうのも楽しみ方の一つかもしれません。アナログ盤の”音”の違いを楽しめるボーナスディスクです。』

Ⅱ:COLUMBIA House Edition (Special Bonus CDR)
 
 Taken from US Atlantic LP (SD 19127)

 1. Whole Lotta Love
 2. What Is And What Should Never Be
 3. The Lemon Song
 4. Thank You
 5. Heartbreaker
 6. Living Loving Maid (She's Just A Woman)
 7. Ramble On
 8. Moby Dick
 9. Bring It On Home

  Whole Lotta Love
 


[参考]
 Pb (No Label:ss19446)
 
 Mudslide (No Label:1826)
 
 Pb:Pure Blues (Sugar Mama:ZEP-PB-CD) (SUGAR MAMA 200)
 
 Ultimate Mudslide (Original Master Series:OMS 004)
 
 Mudslide (Flying Disc Music:‎CD 6 - 808)
 
 Pb (Tarantura:PB 1001 B)
 
 Mudslide (The Diagrams Of Led-Zeppelin:TDOLZ VOL.044)
 
 The Perfect Blues Live (Tarantura:TCD-131 B)
 
 We're Gonna Groove (The Grand Pick Records:TGP 135)
 
 Whole Lotta Zep (Turtle Records (2):TR-11)
 

[関連記事]
Live In Japan 1971 (No Label)
 
Pb (SUGAR MAMA 200)