第三期キング・クリムゾンというか,1970年代キング・クリムゾンの最終公演である,1974年7月1日ニューヨークはセントラル・パークでの公演をオーディエンスで収録したもので,タイトルもそのものズバリ「Last Live Show (4-701-2)」です.
本CDは,今から20年前後前のブートCDの黎明期にリリースされたCDで,かなり有名なCDです.
いまでこそ,ロバート・フリップのブート対策で,DGMサイト等から「Live In Central Park , NYC 1974」として,同一音源がダウンロード可能ですが,このCDが発売された当時は,音質も良く,キング・クリムゾンの最終公演という事で,かなり話題になった記憶があります.私も迷わずに即購入しました.
後発では「Last Live Show (4-701-2)」の数年後に Hightlandレーベルから「Last Stand Starless (Highland - HL036#KC3)」とのタイトルでリリースされています.Hightlandレーベルは多少はトリートメントをしているのかも知れませんが,マスターは同じだったと思います.よって音質的には変わりはなく,単なる再発的なイメージしかありまんでした.またDGMサイトからダウンロードできる「Live In Central Park , NYC 1974」は,このHightland盤のアップグレード版です.
テーパーは,割りとステージに近い位置から,収録されたものと思われ,音のバランスも良く,重厚感もあり,本当に素晴らしい音像です.ただ曲間のオーディエンス・ノイズを消す為か,曲間をカットしている関係から,曲によっては若干冒頭が収録されていないものもあります.
内容的に特筆すべきは,それまでアンコールとして演奏されていた最もハードな "21st Century Schitzoid Man"が,実質的なトップに持ってこられ,逆に当時トップを飾っていた "Larks' Tongues in Aspic (Part 2)" を,意図的に最後に持ってきている点です.ロバート・フリップは,この最終公演を,ロバート・フリップ的に意味のある,セットリストとしたのでしょう.また最高のギグで,素晴らしい演奏を披露しています.
オフィシャル・アルバム「RED」発売後に,急遽解散を宣言するロバート・フリップですが,既にこのツアーで,決意していたのではないでしょうか.ちなみに「RED」中の "Providence" は,この公演の前日である,1974年6月30日のプロヴィデンスはパレス・シアター公演での "Improvisation" を収録したものです.
また本CDの "NYC" も,"Improvisation" に名前が付けられたもので,公演地の名前となっています.オフィシャル盤の「USA」の "Asbury Park" も,"Improvisation" に公演地の名前が付けられています.(DGM等の半オフィシャル「Live In Central Park , NYC 1974」では,本 Improvisation は,"NYC"ではなく "Cerberus" とクレジットされています.)
オープニングSEで "Walk on....No Pussyfooting" 流れ,静寂を切り裂くように "21st Century Schitzoid Man" の重厚な演奏が始まります.ジョン・ウェットンの重厚なベース・ラインの上に,攻撃的なロバート・フリップのギターリフが重なり,全体的に狂気的な演奏が繰り広げられます.逆に "Lament" と "Exiles" は,坦々と演奏され,"NYC" に引き継がれていきます."NYC" は前半,1分10秒過ぎから,デビッド・クロスが東洋的なメロディーを弾きます.そして何と言っても,このラスト・ギグのハイライトとも言える,12分の荘厳な "Starless" です.ロバート・フリップは「宇宙への短い突風(爆発)」との説明と共に "Starless" を紹介しています.1970年代キング・クリムゾンの最終公演という事を思えば,聴いている方も非常に厳かな感覚になります.
また多くのケースでは "Improvisation" からシームレスでメドレー形式で演奏される "The Talking Drum" も,ここでは単独で開始され,"Larks' Tongues in Aspic (Part 2)" へと雪崩れ込みます.
Last Live Show (4 701-2)
Live At Central Park, NYC, NY, USA 01th July 1974
1. Walk on. ..No Pussyfooting
2. 21st Century Schitzoid Man
3. Lament
4. Exiles
5. NYC
6. Easy Money
7. Fracture
8. Red
9. Fripp's Last Word
10. Starless
11. The Talking Drum
12. Larks' Tongues in Aspic (Part 2)
13. Outro.
Robert Fripp:Guitar & Mellotron
John Wetton:Bass & Lead Vocals
David Cross:Violin, Viola & Mellotron
Bill Bruford:Drums & Percussion
21st Century Schitzoid Man
Lament
NYC
Red
Fripp's Last Word
Starless
The Talking Drum
Larks' Tongues in Aspic (Part 2)
[参考]
Last Stand Starless (Highland HL036#KC3)
Live In Central Park , NYC 1974
USA
Red
1974 North American Tour
Apr
11 Painters Mill Music Theater, Owings Mills, MD, USA
12 Spectrum, Philadelphia, PA, USA
13 Civic Auditorium, Atlanta, GA, USA
14 Jai Alai Fronton, Gainsville, FL, USA
17 Muthers, Nashville, TN, USA
19 Curtis Hickson Auditorium, Tampa, FL, USA
20 Hollywood Sportatorium, Miami, FL, USA
23 Massachusetts Music Hall, Boston, MA, USA
25 Auditorium Theatre, Chicago, IL, USA
26 Ford Auditorium, Detroit, MI, USA
28 Veterans Memorial Coliseum, Columbus, OH, USA
29 Stanley Warner Theatre, Pittsburgh, PA, USA
30 Civic Theatre, Akron, OH, USA
May
01 Felt Forum, New York, NY, USA
03 Forum, Montreal, QC, CANADA
04 Mcmasters University, Hamilton, ON, CANADA
05 Ford Auditorium, Detroit, MI, USA
Jun
04 Municipal Auditorium, San Antonio, TX, USA
05 Hofheinz Pavillion, Houston, TX, USA
06 Tarrant County Convention Centre, Fort Worth, TX, USA
07 Fairground Arena, Oklahoma City, OK, USA
08 Civil Auditorium, El Paso, TX, USA
09 Feyline Fields, Pheonix, AZ, USA
13 Cow Palace, San Francisco, CA, USA
15 Terrace Ballroom, Salt Lake City, UT, USA
16 Coliseum, Denver, CO, USA
18 Community Centre, Tucson, AZ, USA
19 Shrine Auditorium, Los Angeles, CA, USA
22 Performing Arts Centre, Milwaukee, WI, USA
23 Aquinas College, Grand Rapids, MI, USA
24 Massey Hall, Toronto, ON, USA
25 Convention Center, Quebec City, QC, USA
26 Coliseum, Cape Cod, MA, USA
27 Kennedy Centre, Washington DC, USA
28 Casino, Asbury Park, NJ, USA
29 Penn State University, University Park, PA, USA
30 Palace Theatre, Providence, RI, USA
Jul
01 Central Park, New York, NY, USA
本CDは,今から20年前後前のブートCDの黎明期にリリースされたCDで,かなり有名なCDです.
いまでこそ,ロバート・フリップのブート対策で,DGMサイト等から「Live In Central Park , NYC 1974」として,同一音源がダウンロード可能ですが,このCDが発売された当時は,音質も良く,キング・クリムゾンの最終公演という事で,かなり話題になった記憶があります.私も迷わずに即購入しました.
後発では「Last Live Show (4-701-2)」の数年後に Hightlandレーベルから「Last Stand Starless (Highland - HL036#KC3)」とのタイトルでリリースされています.Hightlandレーベルは多少はトリートメントをしているのかも知れませんが,マスターは同じだったと思います.よって音質的には変わりはなく,単なる再発的なイメージしかありまんでした.またDGMサイトからダウンロードできる「Live In Central Park , NYC 1974」は,このHightland盤のアップグレード版です.
テーパーは,割りとステージに近い位置から,収録されたものと思われ,音のバランスも良く,重厚感もあり,本当に素晴らしい音像です.ただ曲間のオーディエンス・ノイズを消す為か,曲間をカットしている関係から,曲によっては若干冒頭が収録されていないものもあります.
内容的に特筆すべきは,それまでアンコールとして演奏されていた最もハードな "21st Century Schitzoid Man"が,実質的なトップに持ってこられ,逆に当時トップを飾っていた "Larks' Tongues in Aspic (Part 2)" を,意図的に最後に持ってきている点です.ロバート・フリップは,この最終公演を,ロバート・フリップ的に意味のある,セットリストとしたのでしょう.また最高のギグで,素晴らしい演奏を披露しています.
オフィシャル・アルバム「RED」発売後に,急遽解散を宣言するロバート・フリップですが,既にこのツアーで,決意していたのではないでしょうか.ちなみに「RED」中の "Providence" は,この公演の前日である,1974年6月30日のプロヴィデンスはパレス・シアター公演での "Improvisation" を収録したものです.
また本CDの "NYC" も,"Improvisation" に名前が付けられたもので,公演地の名前となっています.オフィシャル盤の「USA」の "Asbury Park" も,"Improvisation" に公演地の名前が付けられています.(DGM等の半オフィシャル「Live In Central Park , NYC 1974」では,本 Improvisation は,"NYC"ではなく "Cerberus" とクレジットされています.)
オープニングSEで "Walk on....No Pussyfooting" 流れ,静寂を切り裂くように "21st Century Schitzoid Man" の重厚な演奏が始まります.ジョン・ウェットンの重厚なベース・ラインの上に,攻撃的なロバート・フリップのギターリフが重なり,全体的に狂気的な演奏が繰り広げられます.逆に "Lament" と "Exiles" は,坦々と演奏され,"NYC" に引き継がれていきます."NYC" は前半,1分10秒過ぎから,デビッド・クロスが東洋的なメロディーを弾きます.そして何と言っても,このラスト・ギグのハイライトとも言える,12分の荘厳な "Starless" です.ロバート・フリップは「宇宙への短い突風(爆発)」との説明と共に "Starless" を紹介しています.1970年代キング・クリムゾンの最終公演という事を思えば,聴いている方も非常に厳かな感覚になります.
また多くのケースでは "Improvisation" からシームレスでメドレー形式で演奏される "The Talking Drum" も,ここでは単独で開始され,"Larks' Tongues in Aspic (Part 2)" へと雪崩れ込みます.
Last Live Show (4 701-2)
Live At Central Park, NYC, NY, USA 01th July 1974
1. Walk on. ..No Pussyfooting
2. 21st Century Schitzoid Man
3. Lament
4. Exiles
5. NYC
6. Easy Money
7. Fracture
8. Red
9. Fripp's Last Word
10. Starless
11. The Talking Drum
12. Larks' Tongues in Aspic (Part 2)
13. Outro.
Robert Fripp:Guitar & Mellotron
John Wetton:Bass & Lead Vocals
David Cross:Violin, Viola & Mellotron
Bill Bruford:Drums & Percussion
21st Century Schitzoid Man
Lament
NYC
Red
Fripp's Last Word
Starless
The Talking Drum
Larks' Tongues in Aspic (Part 2)
[参考]
Last Stand Starless (Highland HL036#KC3)
Live In Central Park , NYC 1974
USA
Red
1974 North American Tour
Apr
11 Painters Mill Music Theater, Owings Mills, MD, USA
12 Spectrum, Philadelphia, PA, USA
13 Civic Auditorium, Atlanta, GA, USA
14 Jai Alai Fronton, Gainsville, FL, USA
17 Muthers, Nashville, TN, USA
19 Curtis Hickson Auditorium, Tampa, FL, USA
20 Hollywood Sportatorium, Miami, FL, USA
23 Massachusetts Music Hall, Boston, MA, USA
25 Auditorium Theatre, Chicago, IL, USA
26 Ford Auditorium, Detroit, MI, USA
28 Veterans Memorial Coliseum, Columbus, OH, USA
29 Stanley Warner Theatre, Pittsburgh, PA, USA
30 Civic Theatre, Akron, OH, USA
May
01 Felt Forum, New York, NY, USA
03 Forum, Montreal, QC, CANADA
04 Mcmasters University, Hamilton, ON, CANADA
05 Ford Auditorium, Detroit, MI, USA
Jun
04 Municipal Auditorium, San Antonio, TX, USA
05 Hofheinz Pavillion, Houston, TX, USA
06 Tarrant County Convention Centre, Fort Worth, TX, USA
07 Fairground Arena, Oklahoma City, OK, USA
08 Civil Auditorium, El Paso, TX, USA
09 Feyline Fields, Pheonix, AZ, USA
13 Cow Palace, San Francisco, CA, USA
15 Terrace Ballroom, Salt Lake City, UT, USA
16 Coliseum, Denver, CO, USA
18 Community Centre, Tucson, AZ, USA
19 Shrine Auditorium, Los Angeles, CA, USA
22 Performing Arts Centre, Milwaukee, WI, USA
23 Aquinas College, Grand Rapids, MI, USA
24 Massey Hall, Toronto, ON, USA
25 Convention Center, Quebec City, QC, USA
26 Coliseum, Cape Cod, MA, USA
27 Kennedy Centre, Washington DC, USA
28 Casino, Asbury Park, NJ, USA
29 Penn State University, University Park, PA, USA
30 Palace Theatre, Providence, RI, USA
Jul
01 Central Park, New York, NY, USA