1971年に続いて行われた，ピンクフロイドの 2度目の来日公演から，初日である 1972年3月6日の東京体育館公演をオーディエンス収録した音源で「Sapporo 1972 (Sigma 82)」と同時にSigmaレーベルからのリリースです．
過去にも 3月6日の音源は同レーベルから「Acid Moon (Sigma 45)」として，リリースされていましたが，本盤の方が収録時間も長く，既発の「Acid Moon (Sigma 45)」よりは若い世代のテープが使われているようです．
ちなみに同日の音源には，他に FM東京で放送された音源を収録した「Dark Music (Sirene 118)」があります．こちらは狂気のみが "Us And Them" まで収録されていますが，当時未発表であった関係もあり，放送できたものなんでしょう．DJ も，フロイドの名前を伏せて "どこの国で行われた，何と言うグループのコンサートのテープなんでしょうね" と，わざとトボケタ話をしています．(笑)
1972年フロイドは1月20日の英国ブライトンドームから活動を開始します．そしてこの1月20日が「狂気」のプロトタイプの初演となります．残念ながら当日は機器トラブルの関係で "The Great Gig In The Sky" の後半からノイズが入りだし，"Money" で演奏を止めてしまい，完奏していません．1972年のセットリストは，この1月20日から，第一部が「狂気」のプロトタイプ，第二部が往年の曲で構成されていますが，当時，最初に 1時間近くも未発表の曲を演奏された観客はどんな感じだったのでしょうか．
本CDは，収録時間も長く，1972年前後の外タレ来日時の定番だった糸井五郎氏の MC も含めて，1972年3月6日の東京体育館にトリップできる事，間違いなしです．
メーカー情報では
『2度目の来日となった1972年日本ツアーより、初日3月6日は東京体育館公演を過去最長の2時間2分に渡って、高音質オーディエンス録音で完全収録。既発に同じSigmaより決定盤と評された「Acid Moon」がありますが、そちらは1時間47分の収録でしたので、なんと、15分近く長く収録されていることになります。本盤は日本屈指のフロイド・コレクターから入手した、あらゆるポイントから見て、現状最良のマスターコピーを使用したもの。収録時間の長さの圧倒的なアドバンテージ同様に、音質も既発「Acid Moon」を完全に凌駕しており、ヒスノイズが少ない上に、楽音も含め、音の全てがより明瞭に収録されていることが、一聴して、容易に判断することができます。マスターそのものは「Acid Moon」と同じですので、ジェネレーションがまるで違うことが分かります。エンディングEclipseは、既発はウィーンと言う楽音の途中で終了しますが、本盤は終演後までしっかりと収録されており、観客に対する「ありがとう、ここで15分間の休憩だ」というロジャーのMCも明瞭に聴くことができます。（この部分は、30秒長く収録されている。）冒頭がテープチェンジにより欠落しているUs And Themの20秒間は、FM東京の放送テイク（オーディエンス録音）から自然にパッチしてあります。この部分も指摘されなければ、パッチが分からない程ですので、今回の音がいかに優秀かお判りになられると思います。そして凄いのは第二部で、こちらは既発「Acid Moon」より14分も長く収録されているわけですが、理由は、楽曲毎にカットされていた曲間が、こちらは全て収録されています。特に第二部冒頭の既発未収の糸井五郎氏のMCの収録が嬉しい所です。
「えー、第1部、お終いになりまして、で、実はあの、曲目全然ご紹介しないでおりましたけど、今、最初にやりました曲は、延々ともう1時間近く演奏ですけど、これはまだ、全然、未発表の曲です。新しい曲でした。で、なお曲の方、簡単にご紹介しますと（ここで糸井氏が紙を取り出し様なマイクノイズ）、今、最初にやりました曲、これは「ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン」、「ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン」と言う曲です。」（大喝采）「ありがとうございます。それからまた、この曲は、来る10月、イギリスで新譜で発表になる予定だそうです。で、この後、コーヒーブレイク（！）がありまして、えー休憩時間頂きまして、その後はもう、お馴染みの曲をやります。えー、事前にちょっと曲目だけでも同じですから、ご紹介の必要はないかと思うんですが、ピンク・フロイドの方から、日本のロック・ファンに、是非、もう、お馴染みの曲だけど、うんと、盛大な、その、ご声援を頂戴したいから、えー曲目を発表してみるという依頼があります。えー2部の一番最初、これは「Meddle」最近の「おせっかい」というアルバム、ベストセラーです。その内から一曲やります。えーまた、後ほど、演奏の前に盛大な拍手をお願いしますが、「One Of These Days、吹けよ風、呼べよ嵐！」（大喝采）このタイトルやります。ありがとうございます。で、その後、これは去年のアフロディーテ、昨年のアフロディーテでの演奏しました。「Careful With That Axe, Eugene、ユージン、斧に気をつけろ」、これを2番目にやります。それから、もう一曲、第二部でやりますが、これは相当長い演奏になるかと思われます。その曲は、これは、もう、ディスク・ジョッキーの方にも、たくさんリクエストが沢山集まっています。「Meddle」同じくMeddleのLPの内から「エコーズ」（大喝采）「エコーズ」やります。第二部のほうはお馴染みの曲が沢山続きますから、どうぞ、もう、ゆっくりご鑑賞の程、お願いします。申し遅れました、ディスク・ジョッキー糸井五郎と申します。よろしくどうぞ。」
糸井五郎氏の「ありがとうございました。ピンクフロイドの演奏会。（ここでメンバー紹介）本当に本当にご声援ありがとうございました。」というMCは本編最後にもあり、こちらは「Acid Moon」も収録されていましたが、既発がMCご直ぐに切れてしまうのに対し、2分30秒以上、歓声が途切れなく入っています。A Saucerful Of Secrets前のチューニング＆サウンドチェックも長めに入っており（2分30秒）、こちらも非常に重要です。歴史に残る名曲「The Dark Side Of The Moon」日本初演をここまで優れた音質で、最長録音した本盤の価値は計り知れないものがあります』
との事．
ちなみにメーカー情報には「エンディングEclipseは、既発はウィーンと言う楽音の途中で終了しますが、本盤は終演後までしっかりと収録されており、観客に対する「ありがとう、ここで15分間の休憩だ」というロジャーのMCも明瞭に聴くことができます。」とありますが，既発の「Acid Moon」も最後のMCまで収録されており同様です．また「特に第二部冒頭の既発未収の糸井五郎氏のMCの収録が嬉しい所です。」とありますが，既発の「Acid Moon」の Disc1 の最後に "Japanese Announcer" として収録されていますし，これは第二部冒頭というよりは第一部の末尾というか最後の位置の MC ですね．
またトラックの切り方は既発「Acid Moon」と比較すると，より適切になっています．
Eclipse Of The Sun (Sigma 84)
Live At Tokyo Taiikukan, Tokyo, JAPAN 06th March 1972
Disc 1
1. Speak To Me
2. Breathe
3. On The Run
4. Time
5. Breathe(Reprise)
6. The Great Gig In The Sky
7. Money
8. Us And Them
9. Any Colour You Like
10. Brain Damage
11. Eclipse
Disc 2
1. MC(Goro Itoi)
2. Tuning
3. One Of These Days
4. Tuning
5. Careful With That Axe, Eugene
6. Echoes
7. MC(Goro Itoi) & Encore
8. Tuning
9. A Saucerful Of Secrets
Breathe
Time
Money
Brain Damage
Eclipse
MC (Goro Itoi)
A Saucerful Of Secrets
Acid Moon にも入っている糸井五郎氏のMC
Japanese Announcer (Acid Moon Disc1 Track12)
Disc1の最後なので位置はこちらの方が適切か．(笑)
[参考]
1972 Japan Tour
March
06 Tokyo Taiikukan, Tokyo, Japan
07 Tokyo Taiikukan, Tokyo, Japan
08 Festival Hall, Osaka, Japan
09 Festival Hall, Osaka, Japan
10 Dai-Sho-Gun Furitsu Taiikukan, Kyoto, Japan
11 Kenmin Hall, Yokohama, Japan (Cancelled)
13 Nakajima Sports Center, Sapporo, Japan
Acid Moon (Sigma 45)
[関連記事]
「Missng Pieces (Sigma 34)」
「Dark Music (Sirene 118)」
過去にも 3月6日の音源は同レーベルから「Acid Moon (Sigma 45)」として，リリースされていましたが，本盤の方が収録時間も長く，既発の「Acid Moon (Sigma 45)」よりは若い世代のテープが使われているようです．
ちなみに同日の音源には，他に FM東京で放送された音源を収録した「Dark Music (Sirene 118)」があります．こちらは狂気のみが "Us And Them" まで収録されていますが，当時未発表であった関係もあり，放送できたものなんでしょう．DJ も，フロイドの名前を伏せて "どこの国で行われた，何と言うグループのコンサートのテープなんでしょうね" と，わざとトボケタ話をしています．(笑)
1972年フロイドは1月20日の英国ブライトンドームから活動を開始します．そしてこの1月20日が「狂気」のプロトタイプの初演となります．残念ながら当日は機器トラブルの関係で "The Great Gig In The Sky" の後半からノイズが入りだし，"Money" で演奏を止めてしまい，完奏していません．1972年のセットリストは，この1月20日から，第一部が「狂気」のプロトタイプ，第二部が往年の曲で構成されていますが，当時，最初に 1時間近くも未発表の曲を演奏された観客はどんな感じだったのでしょうか．
本CDは，収録時間も長く，1972年前後の外タレ来日時の定番だった糸井五郎氏の MC も含めて，1972年3月6日の東京体育館にトリップできる事，間違いなしです．
メーカー情報では
『2度目の来日となった1972年日本ツアーより、初日3月6日は東京体育館公演を過去最長の2時間2分に渡って、高音質オーディエンス録音で完全収録。既発に同じSigmaより決定盤と評された「Acid Moon」がありますが、そちらは1時間47分の収録でしたので、なんと、15分近く長く収録されていることになります。本盤は日本屈指のフロイド・コレクターから入手した、あらゆるポイントから見て、現状最良のマスターコピーを使用したもの。収録時間の長さの圧倒的なアドバンテージ同様に、音質も既発「Acid Moon」を完全に凌駕しており、ヒスノイズが少ない上に、楽音も含め、音の全てがより明瞭に収録されていることが、一聴して、容易に判断することができます。マスターそのものは「Acid Moon」と同じですので、ジェネレーションがまるで違うことが分かります。エンディングEclipseは、既発はウィーンと言う楽音の途中で終了しますが、本盤は終演後までしっかりと収録されており、観客に対する「ありがとう、ここで15分間の休憩だ」というロジャーのMCも明瞭に聴くことができます。（この部分は、30秒長く収録されている。）冒頭がテープチェンジにより欠落しているUs And Themの20秒間は、FM東京の放送テイク（オーディエンス録音）から自然にパッチしてあります。この部分も指摘されなければ、パッチが分からない程ですので、今回の音がいかに優秀かお判りになられると思います。そして凄いのは第二部で、こちらは既発「Acid Moon」より14分も長く収録されているわけですが、理由は、楽曲毎にカットされていた曲間が、こちらは全て収録されています。特に第二部冒頭の既発未収の糸井五郎氏のMCの収録が嬉しい所です。
「えー、第1部、お終いになりまして、で、実はあの、曲目全然ご紹介しないでおりましたけど、今、最初にやりました曲は、延々ともう1時間近く演奏ですけど、これはまだ、全然、未発表の曲です。新しい曲でした。で、なお曲の方、簡単にご紹介しますと（ここで糸井氏が紙を取り出し様なマイクノイズ）、今、最初にやりました曲、これは「ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン」、「ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン」と言う曲です。」（大喝采）「ありがとうございます。それからまた、この曲は、来る10月、イギリスで新譜で発表になる予定だそうです。で、この後、コーヒーブレイク（！）がありまして、えー休憩時間頂きまして、その後はもう、お馴染みの曲をやります。えー、事前にちょっと曲目だけでも同じですから、ご紹介の必要はないかと思うんですが、ピンク・フロイドの方から、日本のロック・ファンに、是非、もう、お馴染みの曲だけど、うんと、盛大な、その、ご声援を頂戴したいから、えー曲目を発表してみるという依頼があります。えー2部の一番最初、これは「Meddle」最近の「おせっかい」というアルバム、ベストセラーです。その内から一曲やります。えーまた、後ほど、演奏の前に盛大な拍手をお願いしますが、「One Of These Days、吹けよ風、呼べよ嵐！」（大喝采）このタイトルやります。ありがとうございます。で、その後、これは去年のアフロディーテ、昨年のアフロディーテでの演奏しました。「Careful With That Axe, Eugene、ユージン、斧に気をつけろ」、これを2番目にやります。それから、もう一曲、第二部でやりますが、これは相当長い演奏になるかと思われます。その曲は、これは、もう、ディスク・ジョッキーの方にも、たくさんリクエストが沢山集まっています。「Meddle」同じくMeddleのLPの内から「エコーズ」（大喝采）「エコーズ」やります。第二部のほうはお馴染みの曲が沢山続きますから、どうぞ、もう、ゆっくりご鑑賞の程、お願いします。申し遅れました、ディスク・ジョッキー糸井五郎と申します。よろしくどうぞ。」
糸井五郎氏の「ありがとうございました。ピンクフロイドの演奏会。（ここでメンバー紹介）本当に本当にご声援ありがとうございました。」というMCは本編最後にもあり、こちらは「Acid Moon」も収録されていましたが、既発がMCご直ぐに切れてしまうのに対し、2分30秒以上、歓声が途切れなく入っています。A Saucerful Of Secrets前のチューニング＆サウンドチェックも長めに入っており（2分30秒）、こちらも非常に重要です。歴史に残る名曲「The Dark Side Of The Moon」日本初演をここまで優れた音質で、最長録音した本盤の価値は計り知れないものがあります』
との事．
ちなみにメーカー情報には「エンディングEclipseは、既発はウィーンと言う楽音の途中で終了しますが、本盤は終演後までしっかりと収録されており、観客に対する「ありがとう、ここで15分間の休憩だ」というロジャーのMCも明瞭に聴くことができます。」とありますが，既発の「Acid Moon」も最後のMCまで収録されており同様です．また「特に第二部冒頭の既発未収の糸井五郎氏のMCの収録が嬉しい所です。」とありますが，既発の「Acid Moon」の Disc1 の最後に "Japanese Announcer" として収録されていますし，これは第二部冒頭というよりは第一部の末尾というか最後の位置の MC ですね．
またトラックの切り方は既発「Acid Moon」と比較すると，より適切になっています．
Eclipse Of The Sun (Sigma 84)
Live At Tokyo Taiikukan, Tokyo, JAPAN 06th March 1972
Disc 1
1. Speak To Me
2. Breathe
3. On The Run
4. Time
5. Breathe(Reprise)
6. The Great Gig In The Sky
7. Money
8. Us And Them
9. Any Colour You Like
10. Brain Damage
11. Eclipse
Disc 2
1. MC(Goro Itoi)
2. Tuning
3. One Of These Days
4. Tuning
5. Careful With That Axe, Eugene
6. Echoes
7. MC(Goro Itoi) & Encore
8. Tuning
9. A Saucerful Of Secrets
Breathe
Time
Money
Brain Damage
Eclipse
MC (Goro Itoi)
A Saucerful Of Secrets
Acid Moon にも入っている糸井五郎氏のMC
Japanese Announcer (Acid Moon Disc1 Track12)
Disc1の最後なので位置はこちらの方が適切か．(笑)
[参考]
1972 Japan Tour
March
06 Tokyo Taiikukan, Tokyo, Japan
07 Tokyo Taiikukan, Tokyo, Japan
08 Festival Hall, Osaka, Japan
09 Festival Hall, Osaka, Japan
10 Dai-Sho-Gun Furitsu Taiikukan, Kyoto, Japan
11 Kenmin Hall, Yokohama, Japan (Cancelled)
13 Nakajima Sports Center, Sapporo, Japan
Acid Moon (Sigma 45)
[関連記事]
「Missng Pieces (Sigma 34)」
「Dark Music (Sirene 118)」