またしても1977年6月27日のボストン公演の登場です．
過去にスティーブ・ホプキンス録音の高ジェネレーション版を使用し，Sireneレーベルより発売された「Boredom And Pain (Sirene 159)」，それをコピーしてマスタリングを変更しCannonballレーベルより発売された「Have A Cigar (CA-2004015/16)」，更には昨年 Sireneレーベルで使用したマスターにリートメントを変更し，カット部分をランピンスキー音源で補填したリマスター版「Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)」，またダン・ランピンスキー音源を使用しSigmaレーベルより発売された「Perfect End (Sigma 64)」と，本公演日は相応なタイトルが発売されていますが，今回はスティーブ・ホプキンス録音のマスター・カセット・ヴァージョンを使用したとの事です．
ちなみに，ホプキンスは「Sony ECM-99A」と「Sony TC-158SD Cassette Deck」の組合せで，ランピンスキーは「Nakamichi CM-300 Microphones」と「Nakamichi 550 Tape Recorder」の組合せで録音したものです．
メーカー情報では
『一体，この音の素晴らしさをどのように表現すればよいのでしょう？ 正直，音が良いとか，そんな一般的レベルの表現では，このサウンドのもつ絶対的な魅力を伝えることは不可能です．元々この1977年ボストン公演は，「In The Flesh」北米ツアーを収録した音源の中でも最高峰に位置付けられるレコーディングの一つと絶対的な評価を受けている音源です．
「Boredom And Pain」リマスター版のbeatleg誌レビューでも「ただでさえ騒々しい演奏にもかかわらず，コンプレッサーの過剰処理で飽和状態となった音圧が，耳に痛いほどの状態に加工されていた状態を，今回のリリースでは静と動のメリハリが出るような自然な音像に修正されている．」と書かれており，「音は良いのだが，この過剰なイコライズをなんとかできないものか」「この加工されまくった音の向こうにいる，変貌前の本当のホプキンス音源をいつの日か聴いてみたい」というのは，世界中のフロイド・ファンにとっては悲願のひとつでありました．しかし，この音源が世に登場して20年以上の年月が経過しており，誰しもが「それは叶わぬ夢」と諦めていたのではないでしょうか．しかし遂にこの「UNPROCESSED VERSION」が世界解禁になるのです．
正直，この音は「奇跡」です．「Boredom And Pain」とは別物の質感であり，既発で聴けたその全てを凌駕している至高の音源です．出音，機材，録音ポジション，その全てが最良の形で作用したとしか思えない程のミラクルなサウンド．特に音が固まってからのショウ後半（ディスク２）は演奏・サウンド共に凄過ぎです．おそらく，当日PAから発せられたサウンドよりもキレイに録れてしまったのではないかと思われるサウンドです．（録音はたまにこういう不思議な事が起こります．）しかもこの日はショウエンドに「PERFECT END TO A PERFECT DAY」とマイクで叫んだほどの奇跡的な演奏が繰り広げられた絶品のステージです．この世に優良なライブ音源は数あれど，ここまでベストなことが重なった録音盤というのもそうないのではないでしょうか．ピンク・フロイドのライブ音源を数限りなく聴いている我々ですら「ピンク・フロイドってこんなに凄いの？」って今更ながら思ってしまった程の壮絶なまでの録音・演奏です．正直，これは「音が良い，悪い」等の次元を超えています．(略)』
との事です．
ちなみに，もともとのホプキンスのマスターには，カット部分がありますが，そこは「Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)」同様にランピンスキー音源で補填しています．
補填箇所は「Pigs On The Wing (Part 1)」の0分18秒前後から4秒間，「Dogs」と「Pigs On The Wing (Part 2)」の曲間40秒程度(遠くで爆竹が聴こえる部分前後)，「Shine On You Crazy Diamond (Part 1-5)」の開始から4秒間，そして「Shine On You Crazy Diamond (Part 6-9)」の10分33秒から15分00秒の部分であり，補填に伴う繋ぎ目も既発盤に比較すると丁重に処理されています．逆に「Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)」で補填されていた，「Sheep」に入る前の冒頭の13秒程度が，今回補填されていません．どうせならば「Sheep」に入る前の冒頭部分も補填して完全・最長版にして欲しかった．
何れにしても，本CDは，この公演日の決定盤となるでしょう．
The Unprocessed Boston 1977 (Sigma 78)
Live at Boston Garden, Boston, Massachusetts, USA June 27th 1977
Disc 1
1. Sheep
2. Pigs On The Wing (Part 1)
3. Dogs
4. Pigs On The Wing (Part 2)
5. Pigs (Three Different Ones)
Disc 2
1. Shine On You Crazy Diamond (Part 1-5)
2. Welcome To The Machine
3. Have A Cigar
4. Wish You Were Here
5. Shine On You Crazy Diamond (Part 6-9)
6. Money
7. Us And Them
Sheep
Dogs
Pigs (Three Different Ones)
[参考]
North American Tour 1977
April 1977
22 Miami Baseball Stadium, Miami, FL, USA
24 Tampa Stadium, Tampa, FL, USA
26 The Omni Coliseum, Atlanta, GA, USA
28 Assembly Center, Louisiana State University, Baton Rouge, LA, USA
30 Jeppesen Stadium, University Of Houston, Houston, TX, USA
May 1977
01 Tarrant County Convention Center, Forth Worth, TX, USA
04 Veterans Memorial Coliseum, Phoenix, AZ, USA
06 Anaheim Stadium, Anaheim, Los Angeles, CA, USA
07 Anaheim Stadium, Anaheim, Los Angeles, CA, USA
09 Oakland Coliseum Arena, Oakland, CA, USA
10 Oakland Coliseum Arena, Oakland, CA, USA
12 Memorial Coliseum, Portland, OR, USA
June 1977
15 County Stadium, Milwaukee, WI, USA
17 Freedom Hall, Louisville, KY, USA
19 Super Bowl of Rock 'n' Roll, Soldier Field, Chicago, IL, USA
21 Kemper Arena, Kansas City, MO, USA
23 Riverfront Coliseum, Cincinnati, OH, USA
25 World Series of Rock, Municipal Stadium, Cleveland, OH, USA
27 Boston Garden, Boston, MA, USA
28 Spectrum Theater, Philadelphia, PA, USA
29 Spectrum Theater, Philadelphia, PA, USA
July 1977
01 Madison Square Garden, New York City, NY, USA
02 Madison Square Garden, New York City, NY, USA
03 Madison Square Garden, New York City, NY, USA
04 Madison Square Garden, New York City, NY, USA
06 Stade du Parc Olympique, Montréal, Québec, Canada
Boredom And Pain (Sirene 159)
Have A Cigar (CA-2004015/16)
Perfect End (Sigma 64)
Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)
[関連記事]
「Pink Floyd － Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)」
過去にスティーブ・ホプキンス録音の高ジェネレーション版を使用し，Sireneレーベルより発売された「Boredom And Pain (Sirene 159)」，それをコピーしてマスタリングを変更しCannonballレーベルより発売された「Have A Cigar (CA-2004015/16)」，更には昨年 Sireneレーベルで使用したマスターにリートメントを変更し，カット部分をランピンスキー音源で補填したリマスター版「Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)」，またダン・ランピンスキー音源を使用しSigmaレーベルより発売された「Perfect End (Sigma 64)」と，本公演日は相応なタイトルが発売されていますが，今回はスティーブ・ホプキンス録音のマスター・カセット・ヴァージョンを使用したとの事です．
ちなみに，ホプキンスは「Sony ECM-99A」と「Sony TC-158SD Cassette Deck」の組合せで，ランピンスキーは「Nakamichi CM-300 Microphones」と「Nakamichi 550 Tape Recorder」の組合せで録音したものです．
メーカー情報では
『一体，この音の素晴らしさをどのように表現すればよいのでしょう？ 正直，音が良いとか，そんな一般的レベルの表現では，このサウンドのもつ絶対的な魅力を伝えることは不可能です．元々この1977年ボストン公演は，「In The Flesh」北米ツアーを収録した音源の中でも最高峰に位置付けられるレコーディングの一つと絶対的な評価を受けている音源です．
「Boredom And Pain」リマスター版のbeatleg誌レビューでも「ただでさえ騒々しい演奏にもかかわらず，コンプレッサーの過剰処理で飽和状態となった音圧が，耳に痛いほどの状態に加工されていた状態を，今回のリリースでは静と動のメリハリが出るような自然な音像に修正されている．」と書かれており，「音は良いのだが，この過剰なイコライズをなんとかできないものか」「この加工されまくった音の向こうにいる，変貌前の本当のホプキンス音源をいつの日か聴いてみたい」というのは，世界中のフロイド・ファンにとっては悲願のひとつでありました．しかし，この音源が世に登場して20年以上の年月が経過しており，誰しもが「それは叶わぬ夢」と諦めていたのではないでしょうか．しかし遂にこの「UNPROCESSED VERSION」が世界解禁になるのです．
正直，この音は「奇跡」です．「Boredom And Pain」とは別物の質感であり，既発で聴けたその全てを凌駕している至高の音源です．出音，機材，録音ポジション，その全てが最良の形で作用したとしか思えない程のミラクルなサウンド．特に音が固まってからのショウ後半（ディスク２）は演奏・サウンド共に凄過ぎです．おそらく，当日PAから発せられたサウンドよりもキレイに録れてしまったのではないかと思われるサウンドです．（録音はたまにこういう不思議な事が起こります．）しかもこの日はショウエンドに「PERFECT END TO A PERFECT DAY」とマイクで叫んだほどの奇跡的な演奏が繰り広げられた絶品のステージです．この世に優良なライブ音源は数あれど，ここまでベストなことが重なった録音盤というのもそうないのではないでしょうか．ピンク・フロイドのライブ音源を数限りなく聴いている我々ですら「ピンク・フロイドってこんなに凄いの？」って今更ながら思ってしまった程の壮絶なまでの録音・演奏です．正直，これは「音が良い，悪い」等の次元を超えています．(略)』
との事です．
ちなみに，もともとのホプキンスのマスターには，カット部分がありますが，そこは「Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)」同様にランピンスキー音源で補填しています．
補填箇所は「Pigs On The Wing (Part 1)」の0分18秒前後から4秒間，「Dogs」と「Pigs On The Wing (Part 2)」の曲間40秒程度(遠くで爆竹が聴こえる部分前後)，「Shine On You Crazy Diamond (Part 1-5)」の開始から4秒間，そして「Shine On You Crazy Diamond (Part 6-9)」の10分33秒から15分00秒の部分であり，補填に伴う繋ぎ目も既発盤に比較すると丁重に処理されています．逆に「Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)」で補填されていた，「Sheep」に入る前の冒頭の13秒程度が，今回補填されていません．どうせならば「Sheep」に入る前の冒頭部分も補填して完全・最長版にして欲しかった．
何れにしても，本CDは，この公演日の決定盤となるでしょう．
The Unprocessed Boston 1977 (Sigma 78)
Live at Boston Garden, Boston, Massachusetts, USA June 27th 1977
Disc 1
1. Sheep
2. Pigs On The Wing (Part 1)
3. Dogs
4. Pigs On The Wing (Part 2)
5. Pigs (Three Different Ones)
Disc 2
1. Shine On You Crazy Diamond (Part 1-5)
2. Welcome To The Machine
3. Have A Cigar
4. Wish You Were Here
5. Shine On You Crazy Diamond (Part 6-9)
6. Money
7. Us And Them
Sheep
Dogs
Pigs (Three Different Ones)
[参考]
North American Tour 1977
April 1977
22 Miami Baseball Stadium, Miami, FL, USA
24 Tampa Stadium, Tampa, FL, USA
26 The Omni Coliseum, Atlanta, GA, USA
28 Assembly Center, Louisiana State University, Baton Rouge, LA, USA
30 Jeppesen Stadium, University Of Houston, Houston, TX, USA
May 1977
01 Tarrant County Convention Center, Forth Worth, TX, USA
04 Veterans Memorial Coliseum, Phoenix, AZ, USA
06 Anaheim Stadium, Anaheim, Los Angeles, CA, USA
07 Anaheim Stadium, Anaheim, Los Angeles, CA, USA
09 Oakland Coliseum Arena, Oakland, CA, USA
10 Oakland Coliseum Arena, Oakland, CA, USA
12 Memorial Coliseum, Portland, OR, USA
June 1977
15 County Stadium, Milwaukee, WI, USA
17 Freedom Hall, Louisville, KY, USA
19 Super Bowl of Rock 'n' Roll, Soldier Field, Chicago, IL, USA
21 Kemper Arena, Kansas City, MO, USA
23 Riverfront Coliseum, Cincinnati, OH, USA
25 World Series of Rock, Municipal Stadium, Cleveland, OH, USA
27 Boston Garden, Boston, MA, USA
28 Spectrum Theater, Philadelphia, PA, USA
29 Spectrum Theater, Philadelphia, PA, USA
July 1977
01 Madison Square Garden, New York City, NY, USA
02 Madison Square Garden, New York City, NY, USA
03 Madison Square Garden, New York City, NY, USA
04 Madison Square Garden, New York City, NY, USA
06 Stade du Parc Olympique, Montréal, Québec, Canada
Boredom And Pain (Sirene 159)
Have A Cigar (CA-2004015/16)
Perfect End (Sigma 64)
Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)
[関連記事]
「Pink Floyd － Definitive Boredom And Pain (Sigma 65)」