私が30代のころ、いくつか小説を書いておりました。
そのころはまだただの主婦で、小説家になりたい、という思いで書いていました。
出版社に応募したけど、ボツになりました。
ボツになった小説のタイトルをいうのもなんですが、「サワーグレープものがたり」というタイトルでした。
それは、寂しがり屋で劣等感のあるアミちゃんという女の子が、なんとか自分をふるいたたせようとして、いろいろな立ち直り法を考える、というラブコメディでした。
そんな彼女の前に現れたのが、頭もいいし、顔もいいけど、事故で足を怪我して、一年留年したという二年上の男子のトーヤくん。
同じ演劇部の先輩です。
そのトーヤくんはとてもネクラで、とにかく、フフンと世の中を冷ややかに見るはみ出し者。
しかし、成績はいいし、顔が良いとなったら、どうしても人目を引いてしまいます。
(トーヤくんのモデルには、当時人気だった、男闘呼組の岡本健一君でした)
それで…(つづく)
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