★第266話:デュエットソング【洋楽・中編】映画の主題歌 | 中高年の中高年による中高年のための音楽

中高年の中高年による中高年のための音楽

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主にオールディズが中心の音楽を紹介しています。よろしくお願いいたします。

 デュエットソングもいろいろ聴いてきたが、洋楽もデュエットソングは多く、なかなか絞るのが難しい。今回は映画の主題曲編にしてみた。

 

ミュージカル映画

二人でお茶を(1950年) 
 
「二人でお茶を」(Tea for Two)は、1925年のヒット・ソング。ヴィンセント・ユーマンスがアーヴィング・シーザーの台本に曲付けしたミュージカル『ノー・ノー・ナネット』(No, No, Nanette)で使用された。原作では、ヒロインのナネットが第2幕において、恋人役のトムと共に、自分たちの将来を思い描いて歌う曲として扱われる。


 1950年公開のミュージカル映画
『二人でお茶を』ではドリス・デイ(2019年、97歳で没、写真左)ゴードン・マックレーがデュエットした。旅回りの一座が金策に窮し、資産家の伯父に出資を頼んだ歌手のナネット嬢は、48時間一言もしゃべらないという変な賭けをするはめに。ところが間の悪いことに、恋人が意を決してプロポーズしてきた……。舞台劇『ノー・ノー・ナネット』の映画化で、D・デイの魅力と名曲を散りばめた佳編。

王様と私(1956年)

  1951年に初演されたロジャース&ハマースタインのミュージカル「王様と私」のショー・チューン「シャル・ウィ・ダンス?」(Shall We Dance?)。
 オリジナル・ブロードウェイ・プロダクションでは、アンナ役の
ガートルード・ローレンス、王様役のユル・ブリンナー(1985年、65歳で没、写真左の右)が歌唱した。ロンドンのオリジナル・ウエスト・エンド・プロダクションでは、アンナ役のヴァレリー・ホブソン、1956年の映画「王様と私」では、デボラ・カー(2007年、86歳で没、写真左の左)の吹替で、「ハリウッドの声」と呼ばれ、ウエストサイド物語ナタリー・ウッドマイ・フェア・レディのオードリー・ヘップバーンの歌なども吹き替えた、マーニ・ニクソン(2016年、86歳で没、写真右)が歌唱した。

 ユル・ブリンナーが演じた「王様と私」のシャムの王様役はあたり役で、1952年にはロジャース&ハマースタインのミュージカルでトニー賞を、1956年には映画版に主演してアカデミー主演男優賞を受賞した。
デボラ・カー&ユル・ブリンナー/映画「王様と私」より「シャル・ウィ・ダンス?」(Shall We Dance?、1956年)

 なお、1996年1月27日に公開された、周防正行監督の日本映画『Shall we ダンス?』はこの曲からタイトルが採られ、大貫妙子によるカバー曲が主題歌となっている。(写真左)そして、その日本映画をリメイクしたアメリカ映画が、リチャード・ギア主演で2004年に作成された。(写真右)

ウェスト・サイド物語(1961年)
 

 1957年のブロードウェイ・ミュージカルで61年に映画化された現代版「ロミオとジュリエット」「ウエストサイド物語」(West Side Story)より。ニューヨークの街で対立する2つの移民グループに属しているトニーとマリアがダンスパーティの夜に出会い、恋に落ちる場面で歌われる曲。

 映画ではトニー役のリチャード・ベイマー(現在82歳)の歌をジミー・ブライアントが、マリア役のナタリー・ウッドの歌をマーニー・ニクソンがそれぞれ吹き替えている。

 なお、ナタリー・ウッドは、1981年11月29日、映画「ブレインストーム」の撮影中にロサンゼルス沖でワグナーやクリストファー・ウォーケンとヨットに乗っていたところ行方不明になり、翌日にサンタカタリナ島の入り江で水死体となって発見された。43歳没。事故死とされた一方、殺されたという意見もあり、真相は謎とされている。

映画「ウェスト・サイド物語」より「トゥナイト」(1961年)


グリース(1978年)
 「グリース」Grease)ジム・ジェイコブスウォーレン・ケイシー作の同名ミュージカルを原作とした学園ミュージカル映画。1979年に行われた第51回アカデミー賞で、ジョン・ファーラー作の「愛すれど悲し」(Hopelessly Devoted to You) が歌曲賞にノミネートされた。
 
 夏休みの避暑地で知り合った高校生のダニー(ジョン・トラボルタ)とサンディ(オリビア・ニュートン・ジョン)。ひと夏の恋で終わったはずだったがサンディは父の転勤でダニーと同じ高校に転校してくることに…。 
 主演の
ジョン・トラボルタ(現在67歳)は当時24歳だったが、オリビア・ニュートン・ジョン(現在73歳)は既に30歳。高校生を演じるには相当苦労したようだ。
映画「グリース」より「愛のデュエット」(You're The One That I Wan、1978年)

 

ディズニー映画

メリー・ポピンズ(1964年)

 ウォルト・ディズニー製作のミュージカル映画
「メリー・ポピンズ」(Mary Poppins、1964年)は、空から飛んできたナニーのメリー・ポピンズがロンドンの一家に滞在し人々を不思議な体験に巻き込む物語が、ミュージカルや実写とアニメーションの合成といった手法でファンタジックに表現されている。
 その、漫画の国で
ジュリー・アンドリュース(現在86歳、写真左)と、ディック・ヴァン・ダイク(現在95歳、写真右)が歌うこの長い曲名の由来は、この曲の作曲者の一人、ロバート・シャーマンが子供の頃夏休みの退屈しのぎに考え付いたおまじないの言葉である。彼は、「この単語は、よくあるでたらめな言葉 (gibberish) である」と言っている。

 この曲は、劇中のアニメーション場面で登場し、メリー・ポピンズが競馬で勝利した後にレポーター達の取材攻勢を受ける場面で、ある質問に対して今の彼女の気持ちをうまく説明できないときに歌われる。そんな時でも動じず、彼女が知っているある単語についての歌を歌い始める…。

 

映画「メリー・ポピンズ」より「スーパーカリフラジスティックエクスピアリドーシャス」(Supercalifragilisticexpialidocious、1964年)

美女と野獣(1991年)  
 
「美女と野獣」(Beauty and the Beast)は、フランスの同名の民話を元にした、1991年のアメリカのアニメーション映画。ゲーリー・トゥルースデイルカーク・ワイズが監督を務めた。


 同名の主題曲は、
ハワード・アッシュマンアラン・メンケンによって書き下ろされた。劇中ではこの曲はベルと野獣のテーマ曲として効果的に使用されている。歌詞もすれ違う2人の発展途上の友情を表現し、またその感情が恋愛感情に発展する可能性を暗示している。劇中ではイギリス人女優で歌手のアンジェラ・ランズベリーが歌唱している が、シングルとしてはセリーヌ・ディオン(現在53歳、写真左)とピーボ・ブライソン(現在70歳、写真右)のデュエット曲として発売された。


セリーヌ・ディオン&ピーボ・ブライソン/美女と野獣(Beauty and the Beast、1991年)

アラジン(Aladdin、1992年)

 街で城から抜け出してきたジャスミン姫と出逢った貧しい青年アラジンは、ジャスミンの結婚相手に相応しい富を得るため、猿のアブーと共に魔法の洞窟に入る。煮えたぎる溶岩にまさに落ちんとする時、魔法のじゅうたんに救われる。アラジンが手に入れたランプからは魔人ジーニーが現れ、三つの願いを叶えるという。『アラビアン・ナイト』を下敷きにした、'93年度、興収第一位の42億円に輝くラヴ・アドヴェンチャー。CGを多用しスピード感にあふれるアクションや魔人ジーニーの動きが魅力。作品の核を握る、お調子者の魔人ジーニーの声はロビン・ウィリアムズが熱演。アラジンとジャスミンの魔法のじゅうたんでのランデヴーに流れる『ア・ホール・ニュー・ワールド』レジーナ・ベルピーボ・ブライソン)は、前年の「美女と野獣」に続きアカデミー主題歌賞に輝いた。

 

その他の映画

ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ(1976年)

*この手の曲が苦手の人はパスして下さい。
 
「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」(Je t'aime... moi non plus)」は、セルジュ・ゲンスブール監督(1991年、62歳で没、写真右)の映画で、自身が作詞・作曲した同名のフランスのヒット曲。デュエットしている女優・歌手のジェーン・バーキン(現在74歳、写真左)とは事実婚をしたが、その後別れた。

 1967年、ゲンスブールは当時セックス・シンボルと呼ばれた女優の
ブリジット・バルドー(現在87歳、写真)と不倫の関係にあり、バルドーのために「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」を書いた。この曲はゲンスブールとバルドーによるデュエットで、バルドーによるあえぎ声の演技とともに録音された。

 しかし、バルドーは当時の夫である
ギュンター・ザックスの怒りを恐れ、この曲のリリースを拒否し、それがきっかけでゲンスブールとバルドーの関係は終わったといういわくつきの曲。
セルジュ・ゲンスブール&ジェーン・バーキン/ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ(1976年)

エンドレス・ラブ(1981年)

 「エンドレス・ラブ」(Endless Love)は、フランコ・ゼフィレッリ監督による1981年公開のアメリカ映画。スコット・スペンサーの小説の映画化作品である。
 聖少女といわれた
ブルック・シールズ(撮影当時15歳)の美しさが目を引く。

 ダイアナ・ロス(現在77歳、写真右)とライオネル・リッチー(現在72歳、写真左)による同名主題歌がアカデミー主題歌賞にノミネートされ、この年最大のヒット曲となった。また、放火をそそのかすデヴィッドの友人役でトム・クルーズが数秒出演し、映画デビューしている。


ダイアナ・ロス&ライオネル・リッチー/エンドレス・ラブ(Endless Love、1981年)

愛と青春の旅だち(1982年)

 「愛と青春の旅だち」(An Officer and a Gentleman)は、1982年のアメリカ映画。テイラー・ハックフォード監督リチャード・ギア(現在72歳、写真左)主演。ルイス・ゴセット・ジュニアが1982年度アカデミー助演男優賞を受賞。


 映画の同名主題歌「愛と青春の旅だち」は、
ジョー・コッカー(2014年、70歳で没、写真左)とジェニファー・ウォーンズ(現在74歳、写真右)が歌い、アカデミー歌曲賞を受賞している。当初は全く予定になかったが、監督のティラー・ハックワードがもう1曲劇的なエンディングを飾る曲が欲しいと言い出して、最初はジェニファー・ウォーンズのソロだけで歌わせるつもりが、彼女の声では物足りないと、ジョー・コッカーを加えたようだ。


ジョー・コッカー&ジェニファー・ウォーンズ/愛と青春の旅だち(An Officer and a Gentleman、1982年)

めぐり逢えたら(1993年)

 「めぐり逢えたら」(Sleepless in Seattle)は、1993年のアメリカのロマンティック・コメディ映画。ノーラ・エフロン監督トム・ハンクス(現在65歳、写真右)、メグ・ライアン(現在59歳、写真右)主演。

 セリーヌ・ディオンクライヴ・グリフィンによるバージョンはロマンチック・コメディ『めぐり逢えたら』の主題歌として1993年6月28日にシングル発売された。邦題は「めぐり逢えたら・愛のテーマ」。1994年のグラミー賞にノミネートされた。

セリーヌ・ディオン&クライヴ・グリフィン/めぐり逢えたら・愛のテーマ(When I Fall In Love、1993年)

続く。(Wikipedia参照)