ほとんど毎日のようにJR横浜線を利用している。
続いて東急田園都市線、JR京浜東北線。あとはぐっと減って、東急東横線、みなとみらい線、JR東海道線、横浜市営地下鉄というところだろうか。おっと、忘れていた。小田急線とJR南武線、JR中央線にも乗っている。
ところが、相模線や相鉄線は本当に利用することが少ない。(下図が路線図ですが、見えにくくてごめんなさい!)また、名前が似ていて紛らわしい。
元々JR相模線は、相鉄線を経営している相模鉄道(略称:相鉄、以下相鉄という)のものだったが、戦時買収で国有化され、当時の国鉄のものになった。その後、国鉄が相模線を相鉄に返還しようとしたこともあったそうだ。でも相鉄が断ったのだという。
道理でこの二つの鉄道のネーミングが似かよっているはずだ。
JR相模線
それでも、この連休中の5月4日、久しぶりに相模線に乗り、相武台下駅を降り「相模の大凧まつり」(写真左)と、上溝駅を降り「泳ぐ鯉のぼり相模川」(写真右)を見学してきた。
相模線は、地元では「ガミ線」として親しまれており、東海道本線の茅ケ崎駅から相模川(写真)に沿って北へ向かう路線である。
前述の通り、元は相模鉄道(法人としては現在の相鉄ホールディングス)の路線であったが、東海道本線と中央本線とを結ぶバイパス路線として後に国有化された。
旅客案内や車体に使用されるラインカラーは相模川をイメージした濃い水色である。(写真)
公式的には橋本始発、茅ヶ崎までの33.3km、18駅だが、朝夕は、4駅先の八王子から電車が乗り入れしている。
同じく八王子が始発の八高線と似ていて、単線なので行き違いのため待ち時間が長く、乗り降りにはボタンを押して扉を開ける。(写真)
朝夕のラッシュ時とお昼時の乗客数の差の激しさも似ている。
1時間に2~5便と、発着数は少ない。(右は平日の橋本発の時刻表)
これだけでローカル線であることが明白だが、何がローカル線かって、以前驚いたことがある。
相模線は、2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う計画停電の影響を受けて、3月14日から終日全線で運転が見合せとなった。
それが、他線は早々と復旧したのに、この路線だけはいつまで経っても復旧のきざしがない。
結局、全線の運転が再開されるまでに約2週間を要したのだ。(ネットを見るとこう書いてあるがもっと遅れたような印象がある)
相模線が他の路線のようなJR自前の変電所を持たず、東京電力からの電力供給に依存していたことが原因であったというが、こんなことは前代未聞で、住民から大クレームが起きなかったのだろうか。
複線化する予定も、他線との乗り入れ計画もなく、沿線の住民にとっては夢がない相模線に比べ、相鉄線には大きな夢がある。
相鉄線(相模鉄道)
相鉄本線西谷駅からJR東海道貨物線横浜羽沢貨物駅(仮称:羽沢駅)付近までを結び、さらにその先の新横浜駅を経由して東急東横線・目黒線日吉駅まで結ぶ計画の鉄道路線を「神奈川東部方面線」というそうだ。(図)
相鉄・JR直通線が2018年度内、相鉄・東急直通線が2019年4月にそれぞれ開業予定。もうすぐだ。
相鉄・東急直通線が新横浜駅を経由することにより、相鉄沿線を中心とした神奈川県央部や東京都心部、とりわけ相鉄・東急両沿線利用者が横浜駅や菊名駅などでの乗り換えをせずに直接新横浜駅に行くことが可能となり、同駅の利便性が大幅に向上するほか、東海道新幹線を利用する際にも利便性がさらに増すことが期待される。
これにより、相鉄沿線からJR線経由で新宿・渋谷へは10分~15分の短縮が、また新横浜や東急線経由の目黒方面への所要時間は15~20分の短縮が見込まれている。
右図のように、例えば二俣川からJR新宿駅まで59分かかったところが15分短縮されて44分に、同駅から東急目黒駅はこれまでの54分が16分短縮されて38分で行けるようになる。
相鉄線は本線と、二俣川駅で分岐するいずみ野線がある。(下図)
本線は、横浜市西区にある横浜駅と、海老名市にある海老名駅を結ぶ、18駅、24.6kmの相模鉄道の鉄道路線である。
いずみ野線は横浜市旭区にある二俣川駅と、藤沢市にある湘南台駅を結ぶ8駅、11.3kmの鉄道路線。
かつては終点海老名駅より小田急小田原線に入り本厚木駅まで乗り入れていたほか、歴史的経緯から現在のJR相模線とも縁が深く、貨物や旅客列車が乗り入れていたことがある(現在も相鉄向けの甲種車両輸送列車は相模線経由で運転されている)。
また、かつては二俣川駅から横浜駅まで地下新線を建設し、複々線化する構想もあったが、乗客数の増加が止まって構想が流れていることもあり、神奈川東部方面線の計画に移行している。
ところで、相鉄線で一番有名なのが「二俣川駅」だが、神奈川県民同士が「二俣川に行ってくる」と言えば、みんな「はは~ん」とくる。
「ああ、運転免許試験場(写真)に行くんだな」と思うからだ。
大半の県民にとって、県で唯一の運転免許試験場以外に用がない場所であるが、忘れてはいけないのが「県立がんセンター」(写真)の存在。
ひょっとしたら、そっち関係の用事かもしれないと気を配ることも神奈川県民のマナーである。
この二俣川が遠い。多くの県民にとって相鉄線に乗ること自体が少ないので気持ち的に遠いことと、試験場は二俣川駅から微妙に遠く、試験場までのバスも激混みであるのが原因だ。
ちなみに、二俣川の技能試験はよそに比べて厳しいという噂が。これは試験場が丘陵地帯で、アップダウンの激しい土地にあるせいだと言われている。