●目の役割
少なくとも人間の場合に、眼は表情を構成する重要な要素であり、視覚的な個体間の情報交換、いわゆる非言語コミュニケーションの大きな部分を担っている。
日本語では「眼は心の窓」「目は口ほどにものを言い」という表現がある。また、「眼が泳ぐ」「目が据わる」などの表現も、眼の感情表現における役割を示すものである。目と目を合わせることをアイコンタクトと言う。
さらに、ヒトの場合はまぶたの間から虹彩より外の白目の部分が見えること、その上に眉毛があることは独自の特徴で、これらは眼の作る表現の幅を広げ、強調する役割を担ってもいる。また涙も単に眼を洗浄する役割以上に感情と強い結びつきを持つ。
目の構造は下図のようになっている。
「目の色が変わる」という言葉がある。表情や目つきなどが変わるさま、態度や心情が大きく様変わりするさまなどを意味する言い回しだ。
今やカラーコンタクト(カラコン)があるので、目の色は自由に変えられる。ーもちろん、そんな意味ではない。
●瞳の色
一般的に瞳と呼ばれているのは「瞳孔」であり、人間の「瞳の色」は黒しかない。
瞳の色と言うのは実は「虹彩」の色であり、ブラウン(茶色) 、アンバー(琥珀色)、グリーン(緑色)、 グレー(灰色)、ヘーゼル(薄茶色)、ブルー(青色)がある。また、希少な瞳の色もあり、24種類もあるという。
■ブラウン(茶色)
人類の中で最も多く、日本人の典型的な目の色はブラウンである。茶色の目はヨーロッパ、特に南ヨーロッパでも非常に一般的。 ダークブラウンは概して黒く見える場合が多く、アフリカやアジア地域においてもっとも多い虹彩色である。日本人の大半もまた、黒と表現される濃いブラウンに属す目の色を持つ。なお、バルト海沿岸の国(フィンランドやエストニア)などではもっとも少ない色である。
フリオ・イグレシアス/黒い瞳のナタリー(1982年)
さて、質問です。このちょっと充血した目は誰の目でしょうか。
■アンバー(琥珀色)
狼の目にアンバーが多いため、通称「狼の目」(Wolf Eyes)と呼ばれる。アンバーはイエロー、ゴールドのほか小豆色や銅色の混じった色の目である。光の加減で金色に輝くため、金眼ともいう。
■グリーン(緑色)
北欧に多い目である。グリーンの目は適度なメラニン色素によって形成される。南ヨーロッパや中東、中央アジアにも多少見られるが大半は北ヨーロッパに集中している。アイスランドにおいては人口の88%がグリーンかブルーの目を持っている。その他、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、オランダ、ドイツなどにもグリーンの目を持つ者は非常に多い。アフガニスタンのパシュトゥーン人は国内で「Hurry Ankehian Wallay(緑の目を持つ人々)」と呼ばれている。
マドンナ/La Isla Bonita (1986年) *マドンナの緑色の瞳に注目
ペペ・ハラミジョ/グリーン・アイズ(1997年)
■グレ―(灰色)
グレーの目はブルーの目に比べメラニン色素の割合が多く、時としてダークブルーと呼ばれる。ロシア、フィンランド、バルト海沿岸の国に多く見られる。グレーの目を持つ個体は色素の欠落が顕著な場合が多く肌は非常に白く、髪の毛はブロンドや赤毛などが非常に多い。環境によってブルー、グリーンと相似色に変化する。ギリシアの女神アテーナーは「海のグレー」(もしくは「梟のグレー」)の色の目を持つとして有名である。
サラ・ブライトマン/アヴェ・マリア(2001年) *サラ・ブライトマンの灰色の瞳に注目
長谷川きよし・加藤登紀子/灰色の瞳(1974年)
■ブルー(青色)
日本人が外人に対して抱くイメージは「青い目」だ。ブルーの目は北ヨーロッパに多く見られ西ヨーロッパになると比較的少ない。アイルランド、ドイツ、イギリス、オランダ、オーストリア、ポーランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドに多い。
多少だが南ヨーロッパにも存在し、極稀にインド、中央アジア、中東にも見られる。
(以上Wikipedia参照)
童謡・青い目の人形(1921年)
エンゲルベルト・フンパーディンク/スパニッシュ・アイズ
スティーブ・ローレンス/プレティ・ブルー・アイズ(1959年)*サンドラ・ディーの青色の瞳に注目
柳ジョージ&レイニーウッド/青い瞳のステラ、1962年夏(1980年)