英雄徒然なるままに私は今日も英雄になりたいと思った。誰でもいいから人の役に立ちたいと思った。しかしそれは叶わなかった。当たり前である。人を救う前に自分を救わなければ話にならない。自分さえも救えずに、誰を救おうというのか。そんなことを思った。しかしあの女はそんな思いを吹き飛ばした。何を固くなっているんだと言われた気がした。それで私は気付いたのだ。誰かの役に立ちたいのではないこの女の役に立ちたいのだと。英雄にはなれないが私は精一杯生きようと思う。自分の為に、あいつのために。