中学3年生の数学 式の計算の要点②
(2) 式の展開
(3) 乗法公式
乗法公式
[公式1] (x+a)(x+b)=x2+(a+b)x+ab
[公式2] (x+a)2=x2+2ax+a2
[公式3] (x-a)2=x2-2ax+a2
[公式4] (x+a)(x-a)=x2-a2
②多項式の展開
(a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd
(x+3)(y−5)=xy−5x+3y−15
③乗法公式
[公式1]
(x+a)(x+b)=x2+(a+b)x+ab
(x−2)(x+7)
=x2+(−2+7)x−2×7
=x2+5x−14
[公式2]
(x+a)2=x2+2ax+a2
(x+5)2
=x2+2×5×x+52
=x2+10x+25
[公式3]
(x-a)2=x2-2ax+a2
(x−3)2
=x2−2×3×x+32
=x2−6x+9
[公式4]
(x+a)(x-a)=x2-a2
(x+4)(x-4)
=x2-42
=x2-16
「いろいろな展開」が乗法公式を使った応用問題となります。
おきかえ問題と2つの式を乗法公式を使って展開しまとめる計算問題となります。
おきかえ問題のマイナスでくくる問題ができるかがポイントとなります。
④いろいろな展開
1. 共通部分を1つの文字におきかえて乗法公式を用いる
(3x+2)(3x+4)
3x=Aとおくと
=(A+2)(A+4)
=A2+6A+8
=(3ⅹ)2+6×3x+8
=9x2+18x+8
2. 共通の式を1つの文字におきかえて乗法公式を用いる
(x+y+1)(x+y+3)
x+y=Aとおくと
=(A+1)(A+3)
=A2+4A+3
=(x+y)2+4(x+y)+3
=x2+2xy+y2+4x+4y+3
上記の計算の類題で間違えやすい計算問題として次のような計算問題がある。
(x−y+7)(x+y−7)
この計算問題では共通な式がない。
共通の式とは+-の符号と文字(数字)が共通な式です。
たとえば前述の(x+y+1)(x+y+3)では
符号と文字が共通している2つの組み合わせは
x と+y となり x+y が共通の式になり文字のおきかえができる。
しかし(x−y+7)(x+y−7)では符号、文字が共通しているものはx だけで
2つの共通している組み合わせになっていない。
これもおきかえて計算できる。
この計算が簡単にできるようにするためにはおきかえ計算の時に習慣化しておきたいことがある。
+-の符号と文字(数字)が共通のものを丸で囲む。
それが2つあった場合その2つをAでおきかえる。
これを習慣化する。
たとえば(x+y+1)(x+y+3)では
x と+y を丸で囲む。
丸で囲んだ2つをAとおく。
x+y=A
よって=(A+1)(A+3)となる。
(a+b−5)(a−b−5)の場合
a と−5 を丸で囲む。
丸で囲んだ2つをAとおく。
a−5=A
よって=(A+b)(A−b)となる。
間違えやすい計算問題とした前述の
(x−y+7)(x+y−7)の場合
丸で囲んだ文字はxの1組しかない。
2組ないのでAとおけない。
このときは丸で囲めない残りの2組の文字(数字)を見比べてみる。
−y と+y 、+7 と−7
この2組は符号が違って文字(数字)が同じ2組である。
符号が違って文字(数字)が同じ2組ある場合はおきかえができる。
このような場合(それらの下に下線を引いておく)
マイナスの符号でくくると符号と文字(数字)が同じ2組となる。
そのようにして2組を丸で囲めるようにしてAでおきかえて計算をする。
このマイナスでくくって共通の式にする場合は2つの解法がある。
(x−y+7)(x+y−7)
① マイナスの符号がある2つの式をマイナスでくくる方法
(x−y+7)(x+y−7)
={x−(y−7)}{x+(y−7)}
y−7=Aとおくと
=(x−A)(x+A)
=x2−A2
=x2−(y−7)2
=x2−(y2−14y+49)
=x2−y2+14y−49
② ( )全体をマイナスでくくる方法
(x−y+7)(x+y−7)
=−(−x+y−7)(x+y−7)
y−7=Aとおくと
=−(−x+A)(x+A)
=(x−A)(x+A)
=x2−A2
=x2−(y−7)2
=x2−(y2−14y+49)
=x2−y2+14y−49
どちらの方法でも解くことができる。
自分が分かりやすい解法で計算すればよい。
20250411
