「僕は国語の読解力がありません。」
小学3年生の生徒が言ってきた。
小学3年生で、読解力?
読解力なんて言葉を知っているんだ。
保護者の方が生徒に言っている言葉なんだろう。
小学校低学年は親の影響力が大きい。
そのことは保護者の方だけでなく周りの者は自覚しておいた方がよい。
周りの意識が子供を育てる。
よくも悪くもなる。
それを認識しておかなければならない。
気安く、「この子は~だね。」
などと断定した言葉は使わない方がよい。
子供が伸びる言葉ならばよい。
けれども、その逆は使ってはいけない。
昔、教育界で「ピグマリオン効果」というのが盛んに言われたことがある。
学校の生徒を2つのクラスに分けて授業を行う。
偉い先生が2つのクラスを見て担当の先生に言う。
「1組はあまり伸びないけれども、2組は伸びて成績が良くなる。」
すると数ヶ月後にそのような結果になってしまうというのである。
「ピグマリオン効果」のことを考えると
生徒に、「君はこれができない」
というようなことを言ってはならない。
テスト前などに
「こういうところが間違いやすいから注意した方がいい。」
と言うのはよいけれども
「これができないんだよね。君は。」
みたいなマイナスの言葉は言ってはいけない。
「できたね。」
と言ってもよい。
でも否定的なことは口に出してはいけない。
「ピグマリオン効果」をいつも意識しておくようにする。
すると上記のようになる。
否定的なことは口に出さない。
これが重要。
「ピグマリオン効果」検索結果
ピグマリオン効果の由来はギリシャ神話の物語から名づけられています。
昔、ピグマリオンという彫刻家がいました。
自分が彫り上げた女性像のあまりの美しさにピグマリオンは心を奪われました。
その女性像に恋をしました。
ピグマリオンは女性像が本物の女性に変わってくれないかと切実に願いました。
すると、その姿を哀れに思った神様が、彫刻に生命を吹き込んでくれました。
そして、ピグマリオンはめでたくその女性と結婚し、幸せに暮らしました。
この物語の、
「心から相手に期待すれば、相手がその期待に応えてくれる」
という部分や、
「期待が相手に対して良い影響を与える」
という部分からとって、
「ピグマリオン効果」と命名されました。
2023/08/31
