夜と霧(ビクター・フランクル)より
「どんな運命も比類ない。
どんな状況も二度と繰り返されない。
そしてそれぞれの状況ごとに
人間は異なる対応を迫られる。
誰もこの人の身代わりになって、
苦しみをとことん苦しむことはできない。
この運命を引き当てたその人自身が
この苦しみを引き受けることに
二つとない何かを成し遂げる
たった一度の可能性はあるのだ。」
現代に生きる私たちは、どこか空虚感を感じている。
意味の喪失感に悩まされ、なぜ生きているの、何をすればいいのか
わからずにどこかモヤモヤしている。
昔はそうではなかった。
農家に生まれた人は農家になり、
大工に生まれた人は大工になる。
伝統や宗教が示す道しるべに従い、
親の言われたとおりに生きていればよかった。
現代はどうだろう。
個人の人権が尊重され、人々はより自由に生きることができる。
どんな職業に就くのかはその人の自由だし、
何を信じるのかもその人の自由だ。
選択肢が増えたことで、特に若者の間で
何をすればいいのかがわからなくなった。
何にでもなれるこの時代で、
自分が何にをしたいのか、何になりたいのか
わからないまま大人になり、何となく仕事に就く人は多い。
自由には責任が伴う。
自由を与えられたということは、人生の選択を自分で引き受けること。
自分の人生の責任を自分でとるということだ。
ここで言い訳は一切通用しない。
すべては自分次第なのだから。
今の現状にどれだけ満足できなくても、
どれだけ打ちひしがれていても、その運命を受け入れること。
誰もあなたの代わりに苦しむことはできない。
誰もあなたの人生を代わりに生きることはできない。
自分に与えられた運命を、まっとうに受け入れることができるか。
まっとうに悩むことができるかどうか。
具体的な問いに具体的に答えてくことで、
それはまっとうなものとなる。
そして、それを乗り越えた先には
自分しかできない何かを成し遂げる可能性が待っている。