注意少し前に書いてあった記事です。上海情報はございません。



大雨もイヤだけど、暑いのもイヤだと家篭りの続くグータラ婆です。これが、冬になれば、寒いのがイヤだとかなんとか言って家篭りするわけですし、春は花粉がイヤとか、秋はプラタナスの枯葉がいっぱい落ちててイヤだとかなんとか、理由はいくらでも見つける特技を待ち合わせております。


そんな時に考えさせられる報道、イジメを苦に自殺した少女の件を見ていて、こういう悲劇が繰り返されることに憂いと悔しさを感じ、疑問も持つ婆です。


イジメはいじめられる人には、なんの責任も原因もありません。イジメをする加害者に問題があるだけです。そして、一番の大きな問題は、学校がイジメをなかなか認めず、隠蔽すらする体質を持っていることです。

イジメを受けている子が相談できる体制が必要ですし、その相談を受けたなら、イジメをする子の生育環境、問題を速やかに見つけ、イジメをする子の教育とケアをすることが一番大事なことです。


ところが現実は、残念ながら、先生にチクッタと言われて、さらにイジメが過激になる傾向があるため、相談もできず、結果イジメはエスカレートし、陰湿になってしまいます。


いじめを受けている子は、その場から離れるしかないのが現状のようです。


調べてみると、自殺した娘のために親が学校側を提訴するというケースもありますが、うやむやのまま泣き寝入りという現実が多数のようです。

中には、校長から「亡くなったことを生徒たちに伝えないで欲しい」と言われた親もいたそうで、なぜ学校に来ないのかを、子のクラスメイトから訊かれても答えられないというケースがあるのですから驚きます。


学校側がイジメのあることを隠し、第三者である教育委員会にも知らされないことに、まずは大きな問題があります。

閉鎖的な学校の中では、校長というボスが間違った判断をすれば、それを正すのが難しいと思われます。メンツとか、そもそも面倒がイヤで、汚点のつかないよう、何事もなく任期を終えたいのか?と疑われても仕方ないです。


学校側にイジメの真相を問いかける「自殺をした子の親」に対し、イジメをした10人の生きている子を守る方が大事だという学校側の主張には、当事者ではない私ですら、怒りと悲しみと、そんな先生の存在に絶望しかありません。


私は公立学校に通った経験がなく、先生にも生徒にも恵まれた環境にいたので、いじめは見たこともやったことも受けたこともなく、トラブルとは無縁の学校生活しか知りません。


公立校の実態を知ったのは、ソウルから帰国し、子供たちが近所の学校に編入した時でした。

まずは編入の面談で、ランドセルを使わねばならないかどうかお尋ねしたら、

「お母さん、ココは日本ですよ。皆んなと同じにしなければダメですよ」

という教頭の返答に、ひっくり返りそうになりました。そうか、日本は「みんなと一緒」思想なのか。ということで、ピカピカのランドセルの5年生が出来上がりました。


学校生活始まってしばらくした5月の保護者会で、娘の担任のとんでもない発言に驚きました。

「帰国子女は生意気で自己主張が強くて困る」ということをクラスの保護者の前で言われました。帰国子女は、ウチの娘だけでしたから、名指しで言われたも同じです。さらに、男の子しか育てたことのない先生の口から出た言葉は、

「男子は可愛いけれど、女子は可愛くない」

という信じがたいものでした。


学級委員をやっていた娘は、担任の見ていない音楽の授業での男子のうるさい授業妨害の現状や、音楽教師を揶揄う言動を担任に報告したら、担任から告げ口だと言われたようです。

「生意気な帰国子女」のレッテルを担任教師によって貼られた娘は、クラスで孤立しました。学習発表会で展示するナウマン象の大型模型を、朝早くから集まってクラス全員で色塗りをする段取りだったはずが、誰も集まらず、娘はひとりで黙々と色塗りをしたということもありました。


公立の先生全てがそんなではないでしょうし、その先生以外は、とても良い先生ばかりでしたから、公立が悪いとは全く思いませんが、たまにそういうレベルの低い先生もいて、当たりくじを引くかハズレになるかの振り幅が大きいことを思い知りました。


大事な我が子にとって、当たりハズレでは済まされない貴重な一年です。娘は6年になればクラス替えがあるというので、早く6年生になりたいと5年の3学期はカウントダウンをしておりました。


教師の資質問題は、一朝一夕でどうにかなるものではないですが、せめて横の連携と風通し良い学校であって欲しいと願いますし、イジメ問題の対処を間違えないで欲しいと願います。