3歳の女の子が幼稚園バスに置き去りにされ、短い生涯を強制的に終わらされた痛ましい事件に、心傷み涙が止まりません。


友達がブログアップしていた記事を読み、私も書くことにします。こういう声が少しでも警鐘に繋がれば良いな、と願いながら。


私は子供に関わる仕事をしてきました。大学で幼稚園、小学校教諭資格を取りましたので、日本にいる時は、お受験塾やベビーシッター、障害児支援、保育園などの仕事をし、海外にいる時は、個人的に子供と接する某レッスンをしておりました。


今回の事件は、事故ではなく事件です。


「慣れないバスの運転で、同乗の人に任せていた」ミスとか、「無断欠席かと思ってしまった」といううっかりな思い込みとか、そんなことではなく、過失以上の重い罪です。殺意はなくても殺人です。


たった6人程度の園児が乗るバスで、人数把握ができていないという時点で、故意だと思われても仕方ない杜撰さです。


運転席から後ろを振り返っても見えなかった、では済まされない、命を預かる者の義務違反です。



我が子たちは、ソウル日本人学校の幼稚園、小学校に通っていました。韓国の観光バスに運行をお願いしていましたから、運転手もガイドも教育専門家ではありません。大型の観光バスは、小さい子たちが座席に座れば、その姿なんて見えません。


片道40分でした。我が子たち、幼かったからバスの中で寝てしまうこともありましたが、一度も置き去りにされたことなんてありません。


ガイドのオンニ(お姉さん)が、終点で一つ一つの座席を見回り、寝ていた息子を見つけて降ろしてくれたことがあります。


40人も50人も乗るような大型のバスでも、誰一人として置き去りなんかになりません。


今回の事件を受けて他の園も調査すると、このような置き去りミスは、複数起こっているそうです。それらは人数が合わないことに先生が気付き、すぐに救い出しているため、報告も上がらず、事故事件性もないから報道されないだけで、実際は「ひやり」の状態はあちこちであるようです。


つい去年、福岡で同じようにして置き去りにされた男児の悲しい事件があり、マスコミも大きく報じて、我々の記憶にも新しいですが、このように同じことが起きてしまう。人間って、学習能力ないのでしょうか。


バスに置き去りにされた女児は、3歳なりに知恵を絞り、水筒の水を飲み干し、着衣も脱ぎ、暑い中で闘っていたと思うと、どんなに辛かったか。体温は40℃を超えていたようです。


無責任な大人の仕業が惨すぎます。園の責任者が起こした事件ですから、余計に園への不信感が募り、保護者説明会で過呼吸などの体調不良を起こした大人が複数出て、救急車を呼んだというのもわかります。


亡くなった女児がどんなにか苦しかったか、そして我が子をこんな形で亡くした親御さんの気持ちを考えると、涙が止まりません。



そんなことを考えながら外に出ると、たまたま、雨の隙間を選んで、近所の保育園の子たちのお散歩と出会いました。





子供は国の宝です。


こんな事件が2度と起こりませんよう。