①深い自然観、人生観そのⅠ | 神経質逍遥(神経質礼賛ブログ)

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何のとりえもない平凡で臆病者の神経質者が語る森田的生き方ブログです。

はい、それではお約束どおり、『グリーン森田』を構成している八つの原則について、ご紹介していきます。ちなみに八つの原則とは、

①『深い人生観』、②『自然に還る』、③『事々無礙法界』、④『万物斉動』。以上が基本的認識です。さらに、

①『自然への畏敬』、②『自然との共生』、③『持続可能な生活』、④『無為自然』。これが基本的実践になります。

なにやら難しそうな言葉もありますね。なるべく解りやすく説明していきますね。

 

 

①深い自然観、人生観

結局人間とて自然の一部です。だから自然の大きな流れに逆らって生きる事は出来ません。深い自然の流れを良く見つめていくことで、そこに深い人生観を見つけ出す事が出来るのです。

ある自然農法家が言っておられます。『良く観る』と言うこと。

その自然の流れを良く見つめていれば、本当の農業が見えてくる。本当の生き方が解ってくる。そうすれば無理なく農業をして、無理なく生きていく事が出来る。けれど現代人は自然に逆らってばかりいます。だから生きる事が苦しくなるし、少しも幸せになれないんです。

 

何かすごいことをやらかそうとして、人為を極め、かえって苦しくなっているのが現代人です。サモアの酋長ツイアビ氏は、『西洋の人間は時計を見ては、時間が無い、時間が無い、と言って青い顔をして朝から晩まで動き回っている』と。なぜ、こんな事になってしまったのでしょうね。

産業革命が起き、工業が盛んになってから、私たちは勤勉に働かざるを得なくなってしまったんです。

フィリピンでは、『怠け者』が一番良しとされています。『昔のフィリピンはのんびり怠けていてもバナナはなるし、やしの実やパパイアもなる。だから怠け者でよかった。ところが変な技術を導入してから、生きる事が苦しくなってしまった』と言うことらしいです。

 

 

つまりは、簡素な生活をする事ですね。

自然農法家は、『耕さない』、『肥料をまかない』、『農薬使わない』。だから簡素な生活で無いと成り立たない。それには生き方や哲学を根本から変えなければならないそうです。食べ物は玄米とごま塩だけで十分。そこに少しの野菜があれば十二分。何か宮沢賢治の世界みたいです。自然農法家はこれを『仙人食』と言うそうです。

野菜は育てていても、市場には出さないそうです。運賃の方が高くなり、採算が合わないのです。いいえそれ以前に、簡素な生活をしていれば、お金を稼ぐ必要が無いのです。

 

だから自然の深い流れが見えてくると、そこから深い人生観が見えてきます。深い生き方が見えてきます。そうなると不思議な事に、自分個人に起こっている現象なんて、どうってことないなぁ。と思えてくるんです。

偉大な自然の流れの中の、ごく小さな一部である人間の些細な現象なんて、どうってことない。と、ここまで来てしまうんです。

 

参考・・・『森田療法のいま』、『森田理論応用』