正論が拒否される理由 | 神経質逍遥(神経質礼賛ブログ)

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いゃあ~!

おとといと昨日で、普段言いたかった事をだいぶ言わせていただいたので、今日は心なしか調子が良いです(笑)。

その分のストレスが皆さんにかかっていなければいいのですが・・

 

さて、マナーを守れない人。

見てみぬ振りをしている人。

関わりを断固拒否しようとする人。

このような人に対し、自分の事を棚に置きながらも、鉄槌を下してまいりました。いわば正論です。

ところでここだけの話しですが、正論ってどうしてこうも受け入れづらいんですかね。

 

 

たぶん言われた人も心の中で、相手の言わんとすることは自分もうすうす正しいと思っているんですよ。ただ、言いたくてもいえない。我慢しているんですね。なのにそれを先を越されて言われてしまった。本当は自分が正論を主張して皆の喝采を浴びるはずなのに。・・・

そんなやっかみの気持ちが隠れているのかもしれません。

 

『正論』を主張するからには、あくまでも『自分は正しい』と言う信念があるはずです。

『自分が正しい』と言う信念は、裏を返せば『あなたは間違っている』と言う信念につながっています。

ここらの事情も、正論が受け入れられない理由なのかもしれません。

 

アドラー心理学では、ここいらへんの事情を、面白い表現であらわしています。

『自分が正論を言っているのに、相手が聞き入れてくれない』

と言う不満に対する答えは、アドラーの場合極めてシンプルです。
それは、『あなたが正論を言っているから』なのだそうです。

当たり前っちゃ、当たり前ですかね。

 

何年か前の今時分、『基本的構え』について取り上げました。

『自分は正しい』と言う信念を"構え"で表現すれば、『i'm OK』で有ると同時に、『you are not OK』です。

つまり、自分は正論を主張できるほど優れた人間であるのに、あなたはまだまだ未熟者である。だからあなたは私の正論を受け入れるべきなのだ』と、無意識レベルであれ、このような態度になっているのです。

 

だから口でどんなに立派な事を言っても、相手にとっては押し付けがましく、鼻持ちならないやつと思われてしまうのです。

これでは正論を受け入れるどころか、信頼関係も破綻してしまいます。相手が目上の人であれば、なおさらです。

言っている事が100パーセント正しかったとしても、それはまったく関係ないことです。ただ、相手にとっては、『言い負かされた』と言う悔しさが残るのみなんです。

 

 

正論を主張してはいけない。

わけではありません。相手を言い負かそうとしたり、屈服させようとしてはいけないと言うことです。

具体的には、『You are not OK』を、

『You are olso OK』にすれば良いのです。

例えば上司の誤りを指摘するときも、『課長、あんたは間違っている』とか、『どうだ! 俺は偉いだろう』と言う態度は見せずに、

『課長のご意見を参考に、このように修正させていただきました』

とするのです。

 

ずいぶん印象は変わりますよね。

それでも『自分の意見が通った』と言う満足感は得られるはずですよね。

相手の考えを取り入れるのは、妥協とは異なります。

まずは『信頼関係ありき』と言う所だけ押さえておけば、不必要な自己主張はしなくて良いと思われるのです。

 

参考・・・『ありのままの自分を認める』、『自分を勇気付ける技術』