ストレスは悪くない? | 神経質逍遥(神経質礼賛ブログ)

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何のとりえもない平凡で臆病者の神経質者が語る森田的生き方ブログです。

皆様のところの台風状況はいかがですか? うちの方は今夜遅くいらっしゃるそうです(笑)。ブログ書いてる場合じゃないかも?

さて、またまた有る方からお叱りを受けました。ストレスの見方が一面的である。さらに言えば、神経症的である。とのことです。

 

神経症的な見方を修正してもらうのも当ブログの目的です。なのに管理人自ら神経症的な記事を書いていたのでは、本末転倒ですね。

 

 

有る方の意見を要約すると、ストレスの悪いところを強調し過ぎるために、ストレスの持つ利点や効用を見落としているとのことなんです。確かにストレスは程度問題であり、適度なストレスならむしろやる気を高めたり、精神的に強くなれたりするものですよね。ちょうど適度に圧迫を加えられたボールが、その反発力を利用して高くジャンプできるようなものです。

 

ストレスそのものは善でも悪でもありません。程度問題です。良く『悪玉コレステロール』などと呼ばれる『LDL』と言うものがありますね。なぜ『悪玉』かと言うと、血管内壁などにコレステロールを溜め込んでしまうからです。確かにこれだけの情報ですと、『悪玉』と呼ばれても仕方が無いですよね。

 

けれど『LDL』が悪さをするのは、増えすぎた時だけです。しかし、そういう"悪事"を働いているのは、循環器系の中だけです。

『LDL』の値が高い人の方が、"うつ"になりにくい。

と言われているのをご存知ですか。これは『LDL』は分子が小さいから、セロトニンなどの物質を脳に運び込みやすいと言われているのです。

 

さらに言うなら、有る程度コレステロールが高い方が、細胞膜が丈夫になって、免疫機能が上昇するので、感染症にかかりにくくなるとか、ガンになりにくいとか、いろいろ研究でわかってきているのです。

これが実証されれば、『LDL』が『善玉』と呼ばれているかもしれませんよね。

 

あれ、何の話しでしたっけ? そうそう、ストレス自体に良いも悪いも無いとの話しでしたね。

良く会話の中で、なにげなく『ストレスの無い社会』などと口走ることがありますよね。皆さんそれぞれストレスには苦労されているようで、ふと上記の言葉が脳裏を掠めるのでしょうね。

けれど、『ストレスの無い社会』って、本当にユートピアなんでしょうか。

 

私の意見ですが、『ストレスのまったく無い社会』で私達が生きていくことは出来ないと思います。

それはあたかも、インフルエンザが流行っているから、会社や学校を無菌状態にせよ。とするのと同じだからです。

勿論現実に無菌状態にすることは出来ません。

 

でも何十年か後、科学が進歩すれば、もしかすると地域全体を『無菌』にすることが出来るかもしれません。それが可能だとして、そこに住む人間は、病気になる心配が無くて、パラダイスなのでしょうか。

一応、病気にはなりません。

でも、この状態を『健康』と言って良いのでしょうか。

 

 

私達の身の回りには、雑菌がたくさんいるはずです。そんな中でも病気にならないのは、雑菌に対する免疫力や抵抗力が養われているおかげです。つまり、雑菌が有るからこそ、私たちは健康でいられるのです。病原菌の中に居て、しかも病気にならないことが、本当の健康の意味ではないかと思うのです。

 

同様に、私達の身の回りはストレスであふれています。そのストレスにコツコツ対処していく中で、よりよい対処術や処世術を学んでいけるのです。これが『適応』です。

『無菌状態』ではそれが出来ません。だからほんのわずかな菌の流出が、命取りになってしまうのです。

 

ストレスを無くすのではなく、ストレスと上手に折り合いをつけていく事。

ストレスと付き合っていく術を身に着けること。

等が、ストレスマネジメントの本当の意味だと思うのです。